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神様のコトノハ

作者: 星影りな
掲載日:2026/04/08

-神巡り村-

その村には心に傷を負った人達に優しく寄り添う神様がいるんだって…。

私の名前は小夜。中学2年生。私は学校が好きじゃない。どうして学校なんてあるんだろう。毎日学校に行く度に嫌になる。なんでっていじめられてるから。机には毎日のようにひどい落書きを書かれるし周りの子達からは無視されたり悪口を言われる。学校って何か意味あるの?いつも思ってる。無ければ良いのにって。そんな時、周りの子達がある噂を話してた。「神巡り村にはどんな悩みも聞いてくれる神様がいるらしいよ」「神様に悩みを聞いてもらった人は幸せになるんだって」そんなの絶対あり得ないよ。神様なんていないんだから。

だけど噂が気になってついつい神巡り村まで来ちゃった…私の住んでいる町からバスで2時間。到着した神巡り村は山や川等に囲まれた自然豊かな田舎の村だった。人よりも自然が多いような。まず私は少し神巡り村を散歩する事にした。すれ違う人達は私に気さくに声を掛けてきて時には村のお土産みたいな物をくれたりもした。私が普段味わう事の無い経験。少し嬉しかった。そして散歩はもう終わりにしようかなと思ってた時、とある古びた神社を見付けた。そして出会った…神様に。

神様はタヌキみたいな見た目だった。神様は私に言った。「君には見えない傷があるね」と。思わず私は頷いていた。そして神様を見つめて言った、「神様、悩みを聞いて下さい!」

私の言葉に神様は目を閉じ考えるような仕草をした。そして「君は学校が嫌いなんだね?」と私にたずねた。何で知っているのか驚いたけどそれよりも自分の思いをぶつけた。「学校なんて大っ嫌い!あんなの無くて良いんだよ!」と。神様は少し目を見開いたけど私を見つめて「今とても辛いんだね。逃げ出したいくらいに。」泣きそうな私に神様は「小夜ちゃん。泣く事は恥ずかしい事じゃ無いんだよ。泣きたい時は思いっ切り泣いて良いんだよ。」優しく私の頭を撫でながら言った。そして「辛い時は我慢しなくて良いんだよ。辛いなら逃げたって良い。逃げる事は負けではないのだから。」神様は泣き崩れた私の横に座り「人間は色んな感情を持っているよね。だからこそ感情に振り回される。感情のままに他人を傷付けてしまうんだよ。小夜ちゃんは傷付けられる痛みを知っているよね。ちゃんと痛みを理解出来ている小夜ちゃんは充分偉いよ。」「何で私の名前を知っているの?」「私は神様だからね。」不思議に思ったけれど私は聞かない事にした。何となくそうした方が良いような気がしたから。神様はいつの間にか私の目の前に立っていて「小夜ちゃん。今は辛くてもいつか救われる時は来るよ。小夜ちゃんには無限の可能性があるのだから。そしていつか自分をいじめている子達を見返す事が出来るかもしれない。その時は胸を張って自分自身を誇るんだよ。自分は勝ったんだって。」神様の言葉に私は頷いていた。「ありがとう神様!私の悩みを聞いてくれて。」神様は少し微笑んで「小夜ちゃん。君にはこれから色んな出会いや別れがある。これからたくさん色んな事を知っていくんだよ。これからも神様は見守っていくからね。」と言った。「これからもって…?神様は昔から私を見てたの?」神様は何も答えずただ微笑んでそして消えた。きっと私はこの出会いを忘れないだろう。そしてこの奇跡は多分一度きり。そんな気がした。いつの間にか空はオレンジ色に染まっていた。私を優しく見守るように。

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