落ちこぼれ魔女、推し活をする
街から離れ、森の奥。誰も知らない場所。
小さな家と畑。
家の前の空いた草原で魔法陣を輝かせ高らかに提唱している女性が一人。
「炎よ! 出よ!!
水よ!!
雷よ!!! 出てよっ」
何度詠唱しても願うものは一欠片も出ない。
女――カルミアは掌を見つめる。
「はあ……」
――こんな時は推しに慰めてもらお。
曲がりなりにも魔法を扱う家に生まれた。
祖先を遡ると全て名だたる魔法使いたち。
つまり魔女の家系であった。
カルミアも魔力は持ち合わせている。
属性魔法が使えない。
唯一の得意魔法は強化呪文。
しかしカルミア自身に強化をつけても精々薪割りがうまくなるだけ。
カルミアは別の人間に魔法をこっそりかけていた。
そう。推しである。
同族から貶され、親族からも勘当された。いつか見返したいと思い、毎日練習しているが、先の通り何もでない。
それでも折れなかったのは推しの存在があったから。
それが推しである。
騎士という真逆の存在。
騎士団全てを推している――所謂箱推しという訳ではない。
唯一推している人間がいる。
ヴィオラ・ユーフラテス。
騎士団は王を守る存在。
ファンクラブはあれど、それは高貴な……それこそ令嬢たちの集うお茶会。カルミアの身分は魔女ということを抜きにしたら平民。
語ったことはない。
更にグッズなんてない。
だから夜な夜な手芸に勤しんでいる
昨晩クッション(抱き枕)を完成させた。この勢いで魔法の練習をしたわけだが、いつも通り不発。
それでも癒しがあるので、カルミアは落ち込まずにいられた。
「はあ〜、お疲れ様。いつもありがとっ」
今日もドタドタと家に入り、自分の魔女としての作業場ではなく推し空間へ行く。そして抱き枕を抱いてベッドへイン。
きっと推しも日々の鍛錬や事務的作業で疲れている筈。そう思い届かない労いを声に出す。
推し空間は寝室としても利用している。
だから、クッションも推し。
フィギュアに等身大模造剣、アクスタと棚には抑えきれない愛が乗っている。
全部自作である。
ちなみに向こうはカルミアのことなんて知る由もない。
そこが良い。
己だけが見つめていれば良い。
そんな影のオタクであった。
ストーカーなんて相手の迷惑になることはしていない。
しかし、しかしだ。
たまたま街ですれ違うことはあるだろう。
そういうことをしており、ギリギリをついた。
――と言っても、カルミア自身はストーカーで推しに成敗されるのもまた本望とも思っている。
……時間の問題であった。
今日も予定はないが、街に出かけるつもりでいる。
ちなみに今日推しは鍛錬をする予定。
それを令嬢たちに混ざって観客するのだ。
今日だけでなく、推し用の予定は毎日のようにスケジュールに組み込んでいる。
公開しているというわけではなく、訓練所が間近で見えるスポットがある。そこで令嬢たちは日々婚約者を選別しているらしい。
カルミアとは同じようで違う目的だ。
ここまで推すのは決して本人に助けられたからというわけではない。
話しかけられたからでもない。
幼馴染というわけでもない。
あれはカルミアが魔法の落ちこぼれだと言われた時だ。
カルミアは失意の中、雨に濡れていた。
心理的な影響か、それとも水を含んだ服がおもたいせいか。
身体が重く、ずるずると歩く。
――これからどうしようか。
自分に価値はない。
居場所もない。
行く当てもなく歩いていた。
いや。彷徨っていた、が正しいだろう。
途方もなく歩き、辿り着いたのは墓場。
霧が立ち込めて不気味な様相だった。
恐怖という感情もなくあたりを幽霊のように歩いていた。
そんな時だ。
静かに啜り泣く声が雨音に混ざる。
カルミアはその音を辿った。
雨が滴る中の墓場に騎士が一人。
黒髪の濡れ具合から、随分長くここにいるのが窺える。
のちに推しとなる騎士。
割と最近作られたとわかる石碑に頭を凭れていた。
落ちこぼれていても魔女たちは外界の情勢は追っていた。だからカルミアも噂で知っている。
戦争があったことを。
――亡くなった戦友たちのために泣いているのか。
死体も運ぶに運べない場所もあるからな……。
少し興味が湧いた。
カルミアは物影から様子を伺う。
「俺にもっと力があれば……もっと鍛錬をしないと」
雨に濡れ、頬を伝う。涙は雫と共に混じり合う。
そして下げていた頭は決意に満ちていた。
先ほどの絶望は雨と涙と共に流れていったらしい。
ゆっくりと去っていった。
己自身の決意は固めたのだろうが、その背にカルミアは見覚えがあった。
自分自身に似ていると。
しかしその身にまだ不安と悲しみが乗っているのが伺える。
状況は違えどカルミアは親近感を覚えた。
――ああ。まだ不安なんだろうな。それでも前を向かなきゃいけないからな。
素晴らしい。
この人みたいに頑張れば……。
そうだ。強化魔法があるじゃないか。
これを彼に使ってみよう。
今は戦線が落ち着いたけれどまた赴くことがあるだろうし……。
そう思いカルミアは背を向けて歩く騎士に強化呪文をかけた。
後日。
再び戦線が悪化したと耳にした。
その時カルミアは彷徨っていた墓場付近の寂れた教会に厄介に拾われていた。
今回はこちらの方が有利に動いたらしい。
新聞の記事になった。凱旋する騎士団。あの墓場でカルミアが見た騎士の姿があった。
墓場で見た陰鬱な姿はその記事には無い。
それがとても嬉しく、我が事のように喜んだ。
その記事によると騎士――ヴィオラ・ユーフラテスのコメントがあった。
『先の戦いで散った戦友が後押ししてくれた。しかしまだまだだ。これからも我が腕を磨き民も友も守っていきたい』
このように書かれていた。
カルミアが魔法を使ったとはいえ奇跡や己の腕を過信することはない。
謙遜する姿勢。
そして自分のためでなく他のもののために精進する精神。
カルミアにはない精神。
最初はそれを見習おうという目標にした。
新聞の中のキラキラしたヴィオラ。
墓場の陰鬱なヴィオラ。
そのギャップが記憶に残っており、目標から推しへと変わっていった。
カルミアはいつの間にかヴィオラのことを追うようになった。
教会から出て、自分の家を作っている過程。推しのグッズが増えていった。
新聞の切り抜きや写真も増えていった。
――あ……。いつの間にか寝てしまったのか。
天井の推しの肖像画を眺めながらゆっくり起き上がる。
推しの夢をみたおかげですっきりした。
街へ出かける準備を始める。
――早く行かないと……。
終わってしまう。
いかにも魔女らしい黒いスリットのワンピースから簡素なドレスに着替える。
訓練所付近はいつも令嬢たちがいる。
多少は身なりに気を配らなければいつ彼女たちから立ち入り禁止されるかわからない。
それはカルミアにとって死刑宣告に近いものだ。
とても困る。
いつも訓練所まで徒歩で向かっている。
ここでもカルミアの得意な強化呪文を使えば、疲労はあまりない。それに気持ちの持ちようではあるが、早く着く気がしていた。
道中の対策にいくつかの香水を振りかける。
一つは魔物避け。
これで突然魔物が現れても時間を取られる心配はない。
一つは透明化。
これで街に人がいても通行止めになっていたとしてもぶつかることなくまっすぐ目的地へと到達できる。
時短だ。
ちょうど効果は訓練所に着いたらなくなる。
だから帰り分まで持っていく。
町外れにあり、途中は少し治安が悪い。帰りに変な人に絡まれないように。
これは全てカルミアの手製。
カルミアは薬草学に関してはピカイチだった。
おかげで今は薬師としてどうにか食い繋いでいる。
それでも魔女の世界ではそれだけだと意味がないのだ。
準備が整ったところでいざ出陣。
森を抜け、人混みを駆け抜ける。
人は恋をしたら世界が輝いて見えると聞いたことがある。
カルミアは決してガチ恋勢ではないとはいえ、推しがいるだけでこの灰色の世界が輝いて見えた。
森のさざめきも。
鳥の囀りも。
人の喧騒さえも。
カルミアは全てが美しいと思える。
さらにこれを推しや推しの戦友たちが過去に守ったと思うとさらに美しく尊い存在にさえ見えた。
街頭を抜けて、植木の小さな穴を潜り抜ける。
アーチ状に花が咲いている先を行く。
その穴を抜けると甲高い歓声。
打ち合いをしている木刀の音。
目の前に広がるテーブルに日傘、豪華なお茶セット。
立食をする女性。
わざわざ使用人に運ばせたのだろうか、自分だけのスペースを作り最早部屋と言ってもいいくらいの場を広げている女性さえいた。
その対比で何も持たない女性もいる。
これだけでも身分の差が思い知れた。
唯一共通の目的は目の前の鍛錬中の騎士の中の誰かであろう。
誰も彼も思い思いに優雅に見惚れていた。
――まだ終わってない……!
私の推しは……。
双眼鏡を取り出し、カルミアは目当てを探す。
どの騎士も有事より軽装であった。そして顔が良い。騎士団への加入は顔で選別しているのかと思うくらい。
それもそのはずで令息が多い。
平民は厳しい試験やそういう学校へ通うという。
事実、顔だけの者もいる。
動きを見ていると歴戦の騎士より鈍さが目立つ。
何度も死地へ赴いた推しが如何に素晴らしい存在かわかった。
それはそれ、とカルミアは華の中からヴィオラを探し当てた。
自分で描いた肖像画よりもやはり生身。
――ああ。
やっぱり本物が一番。
今は休憩中らしい。
鍛錬中の者を見ながら水を飲んで、談笑していた。
滴る汗がキラリと光る。
そして麗しい肌を流れ落ちていく。
カルミアが初めて見たあの頃より、今の陽の下にいるほうが似合っていると常々思う。
――もう強化呪文も必要ないのではないか。
今日からかけないようにしよう。
事実その効果はどんどん落としていた。
魔法がいらないくらいに邁進する推しに寂しさを覚える。しかし同時に素晴らしいと、沼に落ちそうになる。
推しの動く姿は今日は崇めそうにない。
片付けをし始めていた。
夢の内容はとても良かった。しかし肝心の打ち合いを見られないことは残念でならない。
最後の鍛錬も終わり、一部の騎士たちが観客に向かって手を振る。観客側も再び桃色の甲高い声を上げる。
推しはそういうサービスはしない。
その塩対応さもよい。
カルミア双眼鏡越しには推しと目が合った気がした。一瞬だったので勘違いだろう。
推しは他の騎士たちが全員中へ入る時労いの言葉を伝えていた。
満足気にカルミアは双眼鏡をなおす。
きゃいきゃいと騒ぐ女の子に辟易して今度は耳栓も持参しようと心に決めたカルミア。
帰りの穴の向こう側は令嬢たちのお迎えで混雑する。だからカルミアは最後に出ようと決めていた。
その間に対策用の香水を自分に振りかける。
カルミアは準備が終わってゆっくりしていた。
推しが最後に鍛錬場の点検をしている様子。他の騎士の部隊も利用するから綺麗に返したいのだろう。
その姿を目で追う。
静かになった観客席。
漸くカルミアが最後になったので穴へと入っていった。いく前に振り返ると推しも点検が終わったらしい。
その時再び目が合った気がした。
――たまたまだろう。
でも、良い思い出がまた増えたな……。
また自作のものを作らなくては。
再びアーチの中へ入っていく。
もう日は傾きかけていた。
これだと家へ着く時には真っ暗。魔物対策用のもっと強いものを振りかける。
早足になるカルミア。
来た時よりウキウキで帰路に着く。
「こっちに来い」
裏路地へ続く道から荒々しい声がした。
見ると綺麗なドレスを着た女性が男に手を引かれていた。向こうは確かバーが並ぶ店。
もっと奥は……。
騎士団を少し離れただけで治安は急に悪くなる。
そもそも騎士団は国を守る存在。
街は警護隊という別の組織が守っている。周りも人はあまりいない。それを狙ったのだろう。
とにかく見て見ぬフリはできないとカルミアは寄り道をした。
仕方ないので香水の解除を行なえる道具を使う。そしてちょっとした武器――と言っても目潰し用の薬品とあまり効果はないが自らに強化呪文を施す。
――男の周りの輩も共犯か。
目潰しを持ってきててよかった。
これ、魔物用で人間はイチコロだろうな。
カルミアは不敵な笑みを浮かべる。
落ち着いて対処すれば問題ない。
店の前でまだ騒いでいる男とどうにか中へ入らないようにと抵抗している女性。
カルミアは歩いていく。
そして彼らに声をかけた。
「お嬢さん、あまり一緒に行きたがってなさそうだが、どういうご関係で?」
「なんだ? おまえ」
「ただの通りすがりの者だ」
目潰しを浴びせた。
幸い仲間らしい周りの男たちにもかかっていた。
その隙に女性の手を引いて、元の道へと駆け抜ける。
男の仲間の数人が追いかけてきた。
残念ながらカルミアの目潰しが当たっていなかったのだろう。
街の中心まで行けばどうにかなるはず。
カルミアが助けた女性はいつの間にかヒールを脱いでいて、「大丈夫です」と引いていた手を離して自ら逃げていく。
――はや……。
彼女はカルミアを追い抜かし、逆にカルミアを誘導していく。
「こちらです!」
「……ここは?」
カルミアが指定されたボロの小屋を訝しんでいると中から警護隊の人間が出てきた。
まだ追いかけていた男たちが今度は逆に追われる立場になっていた。
それを一瞥して安心した女性がカルミアの問いに答えた。
「ここはカモフラージュしている交番です」
「へえ……」
カルミアの知らなかったことだ。
確かにこんなボロの中に市民を守る人間がいるなんて悪い奴らは思わないだろう。
関心して中へと入る。
「大丈夫でしたか、アナスタシア嬢」
「ええ。今日は帰りの馬車の到着が遅くて待っている間、連れ去られかけました。このかたが助けてくださいました」
「やはり訓練所へのご観覧は禁止したほうがいいかもしれませんね。最近も馬車を狙った強盗が多発しているようです」
「それはご令嬢の皆様は悲しむかも知れませんね」
警護員の会話が終わって改めてカルミアにお礼を述べた。
「ありがとうございました」
「いえ、たまたまです」
「あの目潰し、よかったら一つ欲しいですわ」
「いつか作って差し上げますよ」
アナスタシアという令嬢のお迎えが来るまで、二人は喋っていた。
カルミアは魔女ということを隠して薬師をしていることを。
アナスタシアは最近手芸を嗜んでいることを。
それぞれ喋っていた。
カルミアは令嬢と聞くとすべて性格が悪いと偏見を持っていた。
しかしアナスタシアはそうではない。
おっとりしていた。
天然に近い。
両親の爵位や金銭具合、育ちでも変わるのだろう。
しばらくすると警護員が入ってきた。
「お迎えが来られましたよ」
そう伝えた。
アナスタシアは裸足のまま外へと駆ける。
そこにはカルミアの推しのヴィオラがいた。
まさかと思うカルミア。
――そうか。
とうとう。
その初々しい光景を眺める。
しばらくしてヴィオラにお礼を伝えてきた。
「今日は我が婚約者を救ってくれてありがとう」
何年も勝手に知っていた存在がカルミアにお礼をつたえられる。何も言えずカルミアは微笑む。
しばらくして馬車が到着した。アナスタシアはカルミアにまたねと伝えて入って行った。
ヴィオラも一緒に乗るらしい。
その前に再びカルミアを振り返る。
「……私と君は会ったことあるか?」
「よく鍛練場へ行っているのでそこであなたを見たことはありますよ。だから私に対して既視感があるのでは?」
「いや、今日も来ていたことは知っている。……もっと前に」
カルミアは内心焦っていた。
推しと喋っていることも確かだが、私を知っているらしい。
それももっと前から。
――もしかしたらあの時私が近くにいたことを知っていた……?
誰かはいたことは察していたはずだが、別人だとは思わなかったのか。
ヴィオラが思い出す前にではと退散するカルミア。
ヴィオラは引き留めようとしていた。
それを振り切ってカルミアは去る。
「君の魔法には助けられた。見守ってくれて本当にありがとう」
背から聞こえてきた。
それを聞いたカルミアのその顔は晴れ晴れとしていた。
カルミアは昨日はどうやって帰ったのか。正直あまり覚えていない。
あのあとは問題なく帰られたようだ。
自分の身なりが一応寝巻きなことを見てからホッとする。
色々と衝撃的なことがあったから。
新聞が届いていた。
開くと新聞の見出し。
『英雄ヴィオラ・ユーフラテスの結婚』
カルミアが救った事件のことも書かれていた。
どうやら知り合いの犯行だったらしい。
この知らせを大々的にして、今後襲われないように牽制する意味も込められているのだろう。
添えられた写真の女性が可愛らしい。
――やはり。
婚約者。
再び現実を受け止める。
案外ショックはなかった。
勝手に応援していただけ。
カルミアにとって相手の女性さえ儚く綺麗に見えてしまう。
もう推しは私が支えなくとも側で支えてくれる人がいる。
いつかは訪れるだろうとは思っていた。
推しとの別れ。
最後の最後に会話ができたことは、オタクとしても感慨深い。
――おめでとう。
あなたのおかげで今まで生きてこれた。
これからも。
もう強化呪文をかけられないから、そのかわりあなたの新たな家族を守らなくては。
推しがあの時決意したようにカルミアも決意をした。
戦友を無くしたあの時。
灰の世界の推しは死ぬ気だった。
あの場で自害するつもりでいた。
それでも前に進もうとした。
更に輝く未来へと歩んでいく。
その様を間近で見られたことが幸福だった。
己も前へ進まなければ。
カルミアはもう推しはいらなくなった。
全ての想いを捨てさるように風に乗せて吹き飛ばす。
だんだん風は強くなる。
カルミアは他の魔法も使ってみた。
水を操り雨を降らせる。
雷を使うと雷雲に変わる。
試しに炎を作るが先に出した風や雷雨が強くなりすぎてすぐに消えた。
しかし魔法が使えるようになった。
手足を動かすくらい簡単だった。
今まで使えなかった分強力に。
――簡単だ。
なぜ今までできなかったんだろうか。
雷雨や風を弱まらせたり、雷だけ止めたりと自由自在に扱えることができた。
しかしそこまで嬉しくはなかった。
一度弱まらせて家に入る。
貴重な道具だけ外に出していく。
保護呪文をかけて守る。
カルミア自身は蔦で飛ばされないようにした。
弱まらせた天候を再び強める。
いよいよ竜巻となり、ハリケーンのように周囲を巻き込んでいった。
カルミアが今まで暮らしていた家は吹き飛んでいった。
きっとこれらは推しにとって邪魔になる。
カルミアはそう思いながら吹き飛ばした。
周辺の木々には申し訳ないと思いつつ進んでいった。
もう追い風だ。
数日後、街には魔女の街に突如災害が起こったという記事が載ることとなった。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
いいね、感想、ブックマークなどいただきましたら励みになります。
以下参考
★ビオラ(パンジー):「あなたを思っています」「誠実」「思い出」「家庭の幸福」「揺るがない魂」「思慮深さ」
★カルミア:毒性あり「大きな希望」「優美な女性」「にぎやかな家庭」「さわやかな笑顔」「裏切り」