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36話 My home-town EDEN!

よろしくお願いします。

Twitter:@Arinkoln0719にあらすじ動画のリンクを投稿しています。

合わせてご覧ください

 オレたちサンクチュアリがジャンクヤードコンパウンドから帰ってきた次の日。

 一台のリムジンが停まった。なんだなんだ?オレは正直リムジンなんてみたこともなかったので驚いた。

「やっと、見つけたわ。手間かけさせんなっつーの。どこ行ってたかと思ったらオタクらエデンの外に行ってたんだもの」

 そこにはピンクの髪をツインドリルにした10歳の女の子がいた。アリス・ヴィヴィッドだ。彼女はヴィヴィッド紡績を経営するヴィヴィッド家の令嬢でB地区を支配するレールギャング三日月茶会のボスだ。


 アリスはケーブルカーの外で何やら叫んでいる。オレ、アリスのこと苦手なんだよな。何考えてんのか全然わかんねーし。オレたちは渋々ケーブルカーの外に降りる。


「RAPID-BOY! あんたを今日こそウチのものにするわけぇ!」

 アリスはRAPID-BOYが出てくるや否や彼のヘルメットウサ耳を引っ張ってくる。

「イヤだよ。僕は今サンクチュアリのメンバーだから。お金貰ってないし関係ないよ」

 RAPID-BOYはアリスを鬱陶しそうに引き剥がすとアリスは寂しそうな顔をする。


「お嬢様、まず皆さんに挨拶なさるべきです」

 付き従っている執事はサイラスだ。

「はあぁ? 何でウチが挨拶しなきゃいけないわけぇ?」

「アリスちゃん、こんにちは」

 チェリーがそう言って声をかけると。

「チェリーおねえさま!」

 そう言ってアリスはチェリーに飛びついた。アリスはチェリーにだけには懐いてるんだよな。

「何で私たちを探してたの?」

「それは私からご説明いたします」


「実はあなたたちにこれを用意しました。これをどうぞ」

 そう言ってサイラスはジュラルミンケースの中を開ける。そこにはコインがいっぱい入っていた。

「うわぁすごい大金じゃん!」

 Real-eyesが手を伸ばそうとするのでオレはReal-eyesの手を思い切りはたき落とした。

「リンゴ、何するんだよ!」

「おい、バカだろ。ただより怖いものは無いんだぞ? その金を掴んだ後内蔵を対価に寄越せって言われたらどうする?」


「左様でございますね。その様なお金を人様に与えようと言うのです。それ相応の態度を持って接しなければ信頼されませんよ」


「オタクらこの金をあげるからウチにひざまづいて、クツを舐めるわけぇ!」

「普通に嫌だけど」


「お嬢様、そのような言い方では相手にお気持ちは通じませんよ」

「わ、わかってるわよ! バカにしてるわけぇ?」

アリスは頰を膨らませて、不機嫌そうにしている。そしてチラッとこっちを見てくる。どうやら何か言いたいことがあるらしい。

「ウチは……」とアリスは口籠もりながら言う。

「アリスちゃん?」

 とチェリーは聞いた。すると……。

「カジノで遊びたいわけ! オタクらの頬を金で叩いて侍らせてやるわ!」

「アリスちゃん、そんな言い方しちゃダメでしょ。一緒に遊ぼってこう言う時言うんだよ」

 チェリーはそう言ってアリスの頭を撫でる。そう言う問題じゃないんだけどな。


「実は新しいアミューズメント施設がベイエリアにできまして。アリス様はそちらで一緒に遊びたいとおっしゃっているのです」

「ちなみにそのアミューズメント施設って何だよ」

「カジノよ! カジノ」

 アリスはそう言うと手を高く上げて喜んでいる。

「ウチはカジノで遊んでみたいわけ。でも子どもだと入場を断られるの! 大人に変装すればラクショーだけど念の為にボディーガードがほしいわけ」


「お嬢様は素直じゃないですねえ。遊び相手が欲しいと素直におっしゃればよろしいのに」

「違うわけぇ!」

 アリスは頬を膨らませて否定しながらポカポカとサイラスを叩いている。


「こぴー⭐︎きゃっと様がご実家に帰られておりまして……」

「なるほど、それで寂しくなってリンゴたちをさがしてたのね」

「別に寂しくなんてないワケ!」

 アリスは顔を逸らしてツンとしている。


「はい、それと今までレールギャングがいないと思われていたベイエリア……F地区にもチームがあると言う噂がありましてこの際徹底的に調べようかと」

「あら、面白そうね」

 TAKE-THR3Eはそう言うとニヒルな笑みを浮かべる。

「そうだな、確かに面白そうだ。なぁ、みんな?」

オレがそう言うとみんなも頷いてくれた。

「やった! 決まりね!」

アリスは嬉しそうに飛び跳ねるとサイラスは頭を下げた。

「それではよろしくお願いいたします」


「ねえ、オタクらその格好でカジノに乗り込むつもりなわケェ?」

 アリスはオレたちの服を見てそう言った。

「なんだよ、問題あるのかよ」

「当然でしょ!カジノにはドレスコードがあるわけ。あんたの革ジャンはアウトだし、ホバボ野郎のハーフパンツも医者カメレオンの白衣も全部アウトなわけぇ」

 オレたちの服装をアリスはばっさりと否定してくる。

「ウサ耳ヘルメットもアウトなわけぇ!! どうしてよ! かわいいのに」

 そう言ってRAPID-BOYに抱きついてくる。

「まあ、顔が見えないのは流石に問題だよね。セキュリティ面でガッツリ引っかかると思うよ」

 チルアウトが興味なさそうに言う。

「ええ、スマートカジュアルで燕尾服の必要ないとは言え、皆様の格好ではカジノには入場できませんね」

 サイラスはチルアウトに同意した。そんな変な格好してないと思うんだけどな。ちなみにオレはスーツを1着も持っていない。


「だからオタクらの服はウチが作ってあげる。ウチの腕なら出来てトーゼンなわけぇ」

「え、アリスちゃん服を作れるの? すごいじゃん」

「ふっふーん。 アリスちゃんの本領は人形使いじゃないワケ。いや布を作れるワケ」

 アリスはReal-eyesに褒められてご機嫌に鼻歌を歌いながら自分のお尻から糸をするすると伸ばし始める。


「サイラス、サイズを全員分測るわけ」

「かしこまりました」

 サイラスはそう言うとメモ帳を取り出した。そして執事がオレの身体にメジャーを当てる。すると……。

「かしこまりました。アリス様サイズは声に出さないようにお願いいたします」

「なんでそんなことしなきゃいけないわけぇ?」

「レディのスリーサイズを読み上げることは大変失礼に当たるからで御座います。申し訳ございません」

「べ、別にいいけど。じゃあ……ビリビリ野郎の分なワケ」


 しばらく経つとアリスがオレに衣装を渡してきた。オレはそれを試着してみることにする。

 赤いスーツと青いネクタイに白のワイシャツだ。オレにしては派手だと思うがなかなかよく出来ている。

「おお、結構いいな」

 オレは鏡の前でポーズをとる。なかなか似合うかもしれないな。


「それに大人じゃないと入れて貰えないワケ」

「お兄ちゃん見て!」

 チェリーはピンクと白の可愛らしいドレスだ。チェリーはアリスの糸によって縛り上げられて大人のシュッとした雰囲気に作り変えられている。腰のくびれも再現していて、背も少しだけ盛っているみたいだな。

「おお、かわいいぜ」

 オレはそう言うと彼女は嬉しそうに微笑んだ。

「えへへ♡ お兄ちゃんもかっこいいよ♡」


 そして、RAPID-BOYは……。

「なあ、アリス。RAPID-BOYのって」

オレはそう言いながらRAPID-BOYの方を向くと彼は青ざめていた。

「僕、これを着るの……?」

 RAPID-BOYが手に持っていたのは水色のドレスだった。

「で……で、でも……」

「確かにRAPID-BOYは大人の男には見えないわけ。こうしてこの袋を胸のところに入れれば……ほら、セクシーでしょ」

アリスはそう言うとRAPID-BOYの胸に詰め物をする。


「ほら、鏡を見なさい」

「え、で、でも……こんな格好したらバレちゃうよ」

 そこにはドレス姿のRAPID-BOYがいた。水色のドレスに金髪のカツラに赤い口紅。ウサ耳ヘルメットの代わりにそして表情が現れるサングラスがかけられている。

 すごい可愛らしいのは子供だからかな?マジで女みたいなんだが。

 RAPID-BOYは恥ずかしそうに顔を赤くして俯いてしまった。

「何いってんの! いいじゃないの?女装した男の子は人気が出るって相場が決まってるんだから」

「いや、それは違うと思うけど……」

オレは思わずツッコんでしまう。だが、RAPID-BOYは目を潤ませてオレを見つめてくる。


「でも、リンゴくんがいるのにこんな格好したら恥ずかしくて……僕、どうしよう」

RAPID-BOYは今にも泣きだしそうだ。確かにいたいけな少年に大人の女性のコスプレなんて良くないよな。けど、オレはRAPID-BOYともカジノを楽しみたいんだ。


 オレはRAPID-BOYの肩に手を置くと慰めることにする。

「落ち着けよ、すごい似合ってるぞ」

 オレがそう言うとRAPID-BOYは顔を真っ赤にした。

「そ、そう……かな?」

 RAPID-BOYは戸惑いがちにオレを見上げる。オレは優しく微笑んで頷く。

 すると、RAPID-BOYは顔を赤くしてそっぽを見ながら呟くように言った。

「あっ……ありがとう」

 メンバーたちはこうしてそれぞれの衣装に着替えていった。Real-eyesは緑のスーツに黄色いネクタイ、チルアウトは白いスーツに水色のネクタイ、TAKE-THR3Eは黒いシャツに黒いパンツスーツ、白黒トーンのネクタイで礼装とは差をつけている。

 アリスも自分の体を糸で編み込んで大人の女性に見えるように調整している。アリスの糸は本当に細くてまるで素肌のようなきめ細かさだ腕とか足とか全て糸でできているらしい。


「これでみんな大人に見えて完璧なわけぇ。あんたたちにそばせてあげるんだから感謝してよねぇ?」

 オレたちは表に停まったウォード製のリムジンに乗り込むとカジノに向かって走り出した。


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をしたうえで、本作を読み進めていただけると幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします!

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