~ It started suddenly ~
この街はこの国で2番目に大きい街で学問を中心に栄えている。そのため、多くの賢い若者たちが学問を学びに来て、街が賑わっている。秋もその若者たちの一人であり、考古学を学んでるとかどうとかを少し前に聞いたことがある。
さて、僕は今日なんで街に来たかというと、新しい通信機の発売とか新しい服の発売とかではなく、ただ久しぶりの街をぶらぶらしたかっただけだ。毎日、僕は村でニワトリに起こされ、朝食を食べ、村の人に挨拶をし農作業をするの繰り返しでただ退屈だった。気分転換に来たわけだ。また、久しぶりに街に降りてきたことだから、前回来た時と少し何か変わってないか心をワクワクさせながら、今、街を歩いている。周りを見渡せば、人が忙しく歩いている。ビルが建ち並んでる。緑が少ない。僕は毎日この街にいたら村と同様で退屈になってくるのだろうと思った。いい匂いがしてきたから、少し匂いがする方へ寄る。そこには美味しそうなベーカリーショップがあり、店内は満席で外にあるカフェテリアは賑わっていると言うよりか少し騒がしい。どうやら、秋さんと男の人がなにやら揉めている。ん、秋さん。秋さん!?
「秋さん!?」
「将臣くん!」
「誰だテメェ!!」
将臣に怒号が飛ぶ。
「どうしたんですか?」
「この女、別の学派のくせによぉ。うちの学派のことをゴタゴタと言いやがって。」
「ホントの事なんですって!」
「ホントだぁ?あまり調子に乗ってると痛い目見るぞ。」
「ちょ!ちょっと落ち着いてください」
将臣が割り込むが「うるせぇ!」と男が将臣を払う。
「これじゃあ、埒が明かねぇな。」
と、男はポケットから何かを取る動作をした。