表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
145/216

12



 帝都を出発した皇帝軍……皇帝が率いる親征軍は数日かけて行軍し、ニュンバル侯領に進出、ここで野営を行っていた。今回の行軍は順調だ……それは皇帝直轄軍の練度が、シュラン丘陵の戦いの頃より遥かに改善されていることも大きい。

 俺がテアーナベへ出征している間、帝都の留守を預かっていたジョエル・ド・ブルゴー=デュクドレーは、残る直轄軍の訓練をずっと続けていた。今回はその「よく訓練された」一万を俺が率い、代わりにテアーナベ領で俺が率いていた直轄軍はブルゴー=デュクドレーに預けてきた。


 だから今回、俺が率いる一万の兵は行軍速度も軍として平均的なものに改善され、また銃兵のみではなく、長槍兵も戦えるだけの練度に仕上がっている。

 そしてアトゥールル騎兵とエタエク騎兵がこの軍勢に参加してくれているため、基本となる三兵科が揃ったことになる。


 現在の軍事技術では、兵科の相性は三竦みのような状態になっている。騎兵は銃兵に強く、銃兵は槍兵に強く、槍兵は騎兵に強い。まぁ、そんな単純な相性で勝てるなら苦労しないが、ざっくり言うとそんな感じだ。

 皇帝直轄軍では、銃兵と槍兵をメインに練兵し、運用することになると思う。これは騎兵部隊の育成が、銃兵と槍兵に比べて時間も金もかかるからだ。これから先もしばらくの間、騎兵部隊は貴族に供出してもらうことになりそうだ。それでも、この三兵科を用意できたことで、軍としてのバランスも良くなったし、採れる戦術の幅も広がった。

 ただ、それぞれの兵科の兵数については、わざと偏りを持たせている。皇帝直轄軍は槍兵六千、銃兵四千。これはガーフル共和国が騎兵の強い国だからだ。

 それと、魔法兵部隊が二百。ただし、これは募兵して集まった者たちだけでなく、傭兵やベルベー人義勇兵などいろいろなところからかき集めた二百名だ。しかも今まで指揮を執っていたサロモン・ド・バルベトルテが一時的にベルベー王国に帰っている為、戦力としてはダウンしていると言っていい。

 そこに加えて、近衛が二百とゴティロワ族から送られてきた援軍百。ゴティロワ族に関しては彼らに対ロコート王国の正面を担ってもらっている以上、無理は言えない。


 そして親征軍全体で言うと、ここにエタエク騎兵が二千五百、アトゥールル騎兵が二千。

 合流予定のニュンバル侯軍が銃兵二千、槍兵二千、騎兵一千。そしてニュンバル侯軍の代名詞ともなっている弓兵部隊が二千の総勢七千。

 これからニュンバル侯領で戦うのにニュンバル侯軍が少ないのは、既に各地で防戦状態にあるから。このニュンバル侯軍七千は、本来戦略予備として置いていたなけなしの兵力である。

総勢二万二千が、この親征軍の兵力となる。



 そんな親征軍の本陣、近衛によって厳重に警備された大天幕では、各地から大量の伝令が集り、また前線から指揮官本人によって凶報がもたらされた。まだ最前線ではないのに、それに近い慌ただしさだ。

 集まった情報を地図に反映し、戦局を整理していく作業の傍ら、貴族の一人が膝をつき頭を垂れていた。

「申し訳ありません……このような醜態」

 部隊とは別に、一足先に親征軍に合流していたアルヌール・ド・ニュンバルが、そう言って謝罪する。 ニュンバル侯の息子である彼は、完全な文官である父親と違い指揮官としても経験が豊富である。ただ今回は、そんな彼もミスを犯したということだ。

「失敗ではあるが、醜態というほどではないだろう。顔を上げよ……これは敵を褒めるべきだ」


 テアーナベ地方への遠征中に、奇襲によってガーフル軍と帝国軍は開戦した。それ以来、ガーフル軍は帝国領全体に広く浅く布陣し、部隊ごとの攻撃に終始していた。これに対応するために、前線の帝国諸侯も部隊を広く浅く布陣させていた。

 そんな状況で帝国が事前に通達していた祝宴の期間へと入り、ガーフル軍も一度休戦し兵を引いた。開戦時は黒よりのグレーと言っていい奇襲を仕掛けてくるような敵ですら、国家であればこのマナーは守るらしい。

 そして祝宴の期間が終わり、休戦期間も終わった訳だが……そこでニュンバル侯領は奇襲を受けた。これまで広く浅く布陣していた敵が、部隊を集結させ一点突破を仕掛けてきたのだ。

 もちろん、ニュンバル侯軍も直前にこの動きは察知していた。だが騎兵主体のガーフル軍の方が歩兵主体のニュンバル侯軍より機動力が高い。その速度差で突破されたという訳だ。


「しかし我々がここにいるのは不幸中の幸いと言えましょう」

 ヴォデッド宮中伯の言葉に反応したのはエタエク伯だった。

「さすがは陛下!」

 彼女は歩兵を主体とする軍勢を伯爵反乱軍やアキカール反乱軍への備えとし、主力である騎兵隊と共に皇帝軍に参陣してくれた。まぁ、彼女についてはこちらから参加を頼む前に「行きます」って手紙が来たんだけど。彼女の考えはよく分からん。

 そんなエタエク伯の不思議な反応に、俺は思わず聞き返す。

「何がだ?」

「この可能性を予期していたから、ガーフル方面に親征軍を動かされたのですね!」

 いや、ここまで突破されてるのは流石に予想外っすね。


 南方三国の相手は一年前から準備済みだからまだ援軍は必要ないし、テアーナベ方面は黄金羊に任せたし、反乱の鎮圧は諸侯に任せていた。だからニュンバル侯に「楽をさせよう」ってくらいのつもりで来たのに、まさか「来てなかったら危なかった」って状況になっているとは。

「問題はどこで撃退するかだ。敵の総数は?」

 だが俺はエタエク伯の賛辞に、否定も肯定もせずに状況を尋ねる。

 勘違いだろうが、評価はされた方が良い。昔は愚帝を演じていたように、今は優秀な皇帝を演じるだけだ。


「約三万……しかしその内一万は騎兵部隊という、極めて偏った編成です」

 これは戦力を集中させるために騎兵が集結したって言っていたからか。だが、それにしてもだ。

「騎兵が多すぎる……いや、敵兵自体が多すぎる」

 ニュンバル侯領に侵攻してきた敵がガーフル軍の全力っていうなら別におかしくはない。だが、一点突破はされたがこれはあくまでガーフル軍の一部に過ぎない。それも、あのステファン・フェルレイとかいうオーパーツ使いの言うことが正しければ帝国に攻撃してきているのはそもそもガーフル貴族の一部のみだという。

 俺が疑念を口にすると、密偵に敵の編成などを探らせていた宮中伯から報告が上がる。

「どうやら敵は、かなりの数の傭兵を雇い入れているようです。ガーフル軍の代名詞とも言える重装甲騎兵は、それほど多くは無いかもしれません」


 傭兵か……嫌な思い出が蘇るな。

「どこの傭兵か分かるか」

 俺が尋ねると、何を懸念しているか分かっている宮中伯がすぐに答える。

「大勢力はいないようで、中小規模の傭兵を貴族単位で雇っています。少なくとも、例の傭兵は確認されておりません」

 シュラン丘陵、エンヴェー川と良いようにやられた『白龍傭兵団』は、今回はいないらしい。

 ……まぁ、だからと言って油断していい相手ではない。

「それで、防衛するならどこだ?」

 これは当たり前だが、兵数で不利な状態でガーフル軍相手に平地での純粋な戦闘は自殺行為だ。ガーフル騎兵はこの時代珍しい重装騎兵で、突撃時の破壊力は圧倒的と言われている。同数かつ平地で、正面から戦えば大陸最強の兵科ではないかと言われている。


 だから野戦は百パーセントあり得ないというのが、俺に限らず、この場の全員の共通認識だ。

 ただ平地での野戦では最強な彼らも、それ以外の戦場であればそれほど脅威ではない。野戦をするなら山岳で迎え撃てばいい。今回の場合は都市に籠れば、少なくとも騎馬突撃の脅威は無くなる。帝国軍でも五分に戦えるはずだ。

「ニュンバル侯領の戦況ですが、最前線のトルティス市は陥落。レクスラジン城も包囲されているとのことで、恐らく間に合わないかと。現実的なのはヴァンペスーラ城か、さらにその後方の……ブロガウ市」


 一点集中で突破された割にはまだ耐えられているな。もっと防衛線がズタズタになっているかと思った。

「卿の判断は?」

 俺は現地貴族であるアルヌールに意見を求める。これは俺たちより彼の方が現地の地形を把握しているだろうっていうのもあるが、一番大事なのは俺たちが援軍だという点だ。戦闘になれば俺の指揮下に入ってもらうが、どこを守るかは現地貴族の希望を聞いた方が良い……そうしないと後々問題になる。


「ヴァンペスーラ城は狭すぎます……放棄して……ブロガウ市で防衛するのが最善かと」

「そこなら二万以上の兵を収容できるのですか?」

 エタエク伯の質問に、アルヌールが答える。

「市民の半数は退避済みで……辛うじて可能かと……籠城も数日ならば可能と思われます」

 それに続いて、今回も皇帝軍に参加してくれたぺテル・パールが捕捉を入れる。

「確か川を水堀として利用し、北側の守りとしている街だ。先行して橋を落とすか?」

 なるほど……確かにその方が良さそうだな。

「そうだな。夜が明けたら都市に直接繋がる橋以外、付近の橋は落としてきてくれ」

 シュラン丘陵での戦闘から、ほぼずっとアトゥールル族は俺と行動を共にしているが、弓騎兵という兵科が使い勝手が良すぎて毎回のように頼ってしまっている。

「念のため部隊は分けずに行く、日を跨ぐかもしれないがいいか?」

「もちろん」

 しかもそれを率いるペテル・パールが歴戦の指揮官だからな。頼もしいことこの上ない。



 こうして一先ず、軍の進路が決まったので、改めて諸将に宣言する。

「我が軍は明日早朝、ブロガウ市を目標に移動を開始。ここでガーフル軍を迎え討つ」

「はっ」

 彼らの返答の後、すかさずティモナが尋ねてくる。

「陛下、遅れて追従している砲兵部隊はいかがしますか」

 そう、実は今回、砲兵隊も連れてきている。大砲自体は、騎兵主体の敵に対する有効な兵科の一つだがその速度はあまりにも遅いため、比較的安全な帝都からここまでのルートでは皇帝軍の後ろを追従する形をとっていたのだ。

「間に合うと思うか?」

「無理です」

 俺の質問に、間髪入れずにティモナが答える。やっぱそうだよなぁ。今回はシュラン丘陵の時とは違い、時間的猶予が無い。鈍足の大砲部隊は連れてくるんじゃなかったな。

「ラウル僭称公と同じ愚は犯したくない。ニュンバル侯領に入り次第、最寄りの都市にて待機」

 大砲だけじゃなくて砲弾や火薬も大量に必要だからなぁ。それらも合わせて運ぶから、どうしても荷物の数が多くなり機動力が低下する。こればっかりは仕方ない。


 しかしそうなると代わりの一手が欲しい……川を水堀にって言ってたな。これは使えるかもしれない。

「アルヌール、ブロガウ市に最も近い川の分岐点……その位置は分かるか」

「えぇ……分かりますが」

 その位置は……都市から遠すぎもなく近すぎもなく、良い感じの所にあった。これは使えるな……。


 俺は『シャプリエの耳飾り』を起動し、応答を求める。

『どう、した、の?』

「ヴェラ、予定変更だ。これから言う地点に向かってほしい」

 元々はもっと上流に派遣し、ガーフル共和国と帝国の国境にもなっている川を増水させようと思っていたのだが……もっと効果的に使える場所を思いついた。

 この川の分岐点でヴェラ=シルヴィに魔法を使ってもらえば、簡易的なダムを作って川を止めることも、逆に増水させて敵に被害を与えることもできる。


『場所、把握。向かうね』

「頼む。少し遠いが……すまないな」

 いや、やっぱり便利だわ、この耳飾り。

「妃様も、こうなることを見越して?」

 そう言って目を輝かせるエタエク伯……もう、そういうことでいいよ。

「後の細かい作戦や戦術は現地についてからの方が良いだろう」

 詳しい情報があまり無いからな。シュラン丘陵の時みたいに細かすぎる予定立てたせいで、現場で現実と合わずに失敗……なんてミスは二度も起こしたくないからな。


「では、続いて帝国全体の戦況について私からご説明します」

 ヴォデッド宮中伯の言葉に、俺は頷く。こちらも帝都を出て数日で、かなり状況に変化があったようだ。


***


「まず、テアーナベ方面は帝都出立の頃から変化なし、大きな戦闘もなく安定しております。次に伯爵領の反乱ですが、カルクス伯らが侵攻を開始、各都市を次々と陥落させているとのこと」

 テアーナベ遠征時は皇帝を見捨て戦いもせずに逃げた連中も、事前に褒美を約束されるとこんなにも真面目に戦うんだな……最初からちゃんとやる気出せよ。


「次にガーフル方面です。ニュンバル侯領は先ほどの報告通りですが、アーンダル侯領でも問題が。アーンダル侯率いる軍勢が、大敗したとの報告がつい先ほど入りました」

「大敗だと? 突破されたのか」

 いくらニュンバル侯領でガーフル軍を押し返せたとしても、隣を突破されたんじゃ俺たちが孤立しかねないが。

「いえ、ヌンメヒト女伯の援軍が辛うじて間に合ったと。しかし、その影響でこちらには一切援軍を回せないと」

 なるほど、最悪ではないが……か。

「ティモナ、マルドルサ侯に念のためもう一度、自領で待機するように伝えろ。ヌンメヒト女伯も崩されるようなら後詰に動いてもらう」

「かしこまりました」

 ガーフル軍は現在ガユヒ大公国を事実上傀儡化しているし、テアーナベ地方から南下してくる可能性があるからな。それも加味するとアーンダル侯領に投入するのはまだ早い。予備はもう少し残しておきたい。


「宮中伯、次」

「南方三国方面は、おおよそ予想通りに動いています」

 伝令からの書状や口頭での報告、鳥類を使った伝書など、大量の報告を宮中伯はまとめていた。そして矛盾した内容があった場合は到着までにかかる時間などを考慮し、もっとも信憑性の高い情報を提示していく。

「敵は予想通り、ワルン公領へ戦力を集中しているとのことです。こちらはワルン公軍、ラミテッド侯軍、そしてドズラン侯軍の一部が交戦。推定される戦況図はこのようになっているかと」

「東部で……孤立した部隊があるのか」

 アルヌール・ド・ニュンバルの言う通り、ワルン公領東部で孤立した部隊の存在が目立つ。

「耐えられているのか?」

 俺は質問を返しつつ、ドズラン侯への書状を書く。本当は嫌なんだけど、約束は守らないとな。


「東部の部隊は要塞に籠城しているようです。これが作戦なのかは分かりませんが、少なくとも現在、ワルン公から救援要請は出ておりません」

 まぁ、防衛については元帥に一任しているからな。それが狙い通りなのか、何らかの想定外のことが起きているのか、ここからは判断がつかない。

「ならば我々はどうしようもない。次」

「はっ。続いてロコート方面ですが、当初報告されていた以上の反乱が起きています。元帝国貴族のほとんどが蜂起したようです。ただし、その大半は既に各個撃破され北へ向かって敗走」

「その反乱軍を反映してこの地図に?」

 エタエク伯が、机に広げられた地図を覗き込みながら尋ねる……何故か楽しそうに見えるのは気のせいだろうか。

「いえ、そちらは我々と連携が取れていないので未反映です。こちらはその隙に逆侵攻を行ったゲーナディエッフェ将軍率いる部隊です」


 ゴティロワ族は聖一教徒から嫌われている。それでも、ロコートとの国境にいる中小貴族にとって今回の戦争は、自分の領地を増やせるチャンスだ。嫌いな相手であろうと、将軍の肩書があれば従ってくれる……と期待したんだが。

「その割には兵力が少ないな」

 ペテル・パールがそう呟き、宮中伯は俺の判断を仰いでくる。

「そのゲーナディエッフェ将軍から二点……『命令を拒否した貴族の処遇』についてと、『ロコート国内で蜂起し、合流を図っている帝国系貴族の処遇』について、それぞれ将軍の方で采配を下していいかと」

 抗命する奴らはいらないし、ロコート国内の反乱は別に俺に対し連絡を寄こしたわけでも、連携しようとしたわけでもない。わざわざ救ってやる義理は無い。

「好きにしろと伝えろ。その為の将軍職だ。それとティモナ、この書状をドズラン侯へ」

「かしこまりました」

 ひとまず、今ドズラン侯は帝国側で戦っているからな。旧領を完全に取り返すまでは信用していいだろう。


 そして最後に、一番気になるアプラーダ方面だ。

「アプラーダ方面ですが、こちらは敵の動きが遅いです。ドズラン侯の軍勢が既にアプラーダ領内に進出。また、こちらは未確定情報ですが、アプラーダ王国が雇っていた傭兵の一部が裏切り、ドズラン侯に合流したと」

 うわぁ。帝国が有利にはなっているから喜びたいんだけど、素直に喜べねぇ。やっぱりそこに繋がりがあったか……。

「それと、元アドカル侯オーギュスト・ド・アドカルが蜂起し、都市を占拠。そのままアプラーダ軍に対し籠城を行っているとのことですが」

「……そっちは話がついている。今後も報告が入り次第、友軍として反映してくれ」

「かしこまりました」

 ……しかし、こっちは俺と話してから挙兵までがあまりに早すぎる。しかも、都市占拠までもスムーズだ。なかなかやるな。

 なるほど、あのイレール・フェシュネールが金払ってまで仲介するわけだ。


「最後に、アプラーダ軍の一部がアキカール反乱軍の勢力圏へ侵入しているようですが、まだ交戦していないということしか分かりませんでした。これが侵攻なのか、協力しているのか不明です」

「しかしアキカールの反乱軍は二つ、その両方と手を組めるわけではないのでは!?」

 無駄に元気のいいエタエク伯の言い分に俺は頷く。この期に及んで手を取り合えるなら、そもそも争っていないが……だが万が一という可能性もあるな。

「チャムノ伯に、場合によっては例の計画を前倒しして進めていいと伝えろ」

 またエタエクが、目を輝かせている気がするが無視だ、無視。そんな格好いい話ではない。



 現在の帝国全体の戦況としては、悪くない……と言ったところか。やはり想定外の損害を出す場所もありつつも、まだ許容範囲内。

 つまり後は、この皇帝軍の戦果次第ってところだな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
帝国の戦況が悪くないならやっぱカーマインの出陣はいらない、かな〜。皇帝直轄軍なしで頑張ろう! やー、1番の問題は指揮官不足と戦力としてみれない弱貴族ども、か …改革が必要じゃん 貴族共の顔色伺ってる…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ