第2章 11話
めぐみのスマホのバイブが鳴り画面を見ると知らない番号だったけれど、多分織田さんだと思い電話を出た。「もしもし、どちらさんですか」と一応聞いてみた。「織田です。星口さんですよね」と確認して「はい星口です」と答えたから海翔は「今、事情聴取が終わりましたから、今から病院に向かいたいですがどこの病院ですか?」「神奈川病院です。まだ手術している状況です」と海翔に伝えたら「今から向かいます」だけ言い電話を切った。
海翔は、長期戦になると思いコンビニでみんなのホットコーヒーなどの飲み物を買ってから、神奈川病院に向かった。その数十分後、海翔は星口さん、昴、彩月と手術室の前で合流した。昴の表情を見て「昴、大丈夫か? 昴が好きなホットココアを買ったから、これを飲んで気持ちを落ち着かせたら」と言いながら昴にホットココアを渡した。「大丈夫じゃ無いけど、ありがとう」と言って両手で受け取った。今は飲みたくはなかったからホットココアをポケットに入れた。海翔は彩月と星口さんに温かいコーヒーや紅茶を渡していた。
昴が不意に時計を見たら、手術始まってもう四時間経っていたから、このままだったら皆疲れると思い「このままだと皆倒れるから、ホテルに戻って休んでいいよ。全部僕が悪いから」と言うと、彩月がまた昴の悪い癖が出ているな思いながら、「昴は悪くはない。もちろん弥生も悪くない、運が悪いだけ。昴の気持ちは私達も一緒だからホテルには帰らないけど、でも交代で休んだ方がいいかもしれないね」と言った。
「そうですね。織田さん、事情聴取で疲れたと思いますから織田さんから休んでもらったら」と言って海翔は「星口さんの方が休んでくださいよ。すぐに弥生に駆けつけて洋服に血も付いているから、ホテルに帰って着替えた方がいいですよ」と言い、その会話聞いていた彩月が「二人とも、休んできていいよ。どうせ昴は、一回も休むつもりないみたいだから、私が昴の事を見とくから、三時間後ここに戻ってきて」と言った。
海翔は「ホテルに戻るけど、昴一緒の部屋だから何か取ってくるもの無い?」と聞いて「別に無いよ、ありがとう。休んできて」と言い二人を見送った。