表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/12

3


それから数日後、

僕はサッカー部に仮入部することにした。

小学三年生から続けてきたサッカー。

ポジションはフォワード

背番号の七番はずっと付けている。

県代表選手という

僕にはあまりに不釣り合いな

そして光栄な唯一自慢できることだった。


放課後に体験をしていると

見慣れている姿に目が行く。

「頑張れ!!」

大きな声で叫ぶ彼女は

高校生活初めての友達。

部活が終わり着替えを済ませる。

探したというほど探してはないが

彼女の姿を見つけると

思わず頬が緩む。

「マネージャーやるの?」

僕の言葉に彼女は

「そらくんのためじゃないからね、

残念でしたぁ」

なんて微笑む。

それからは一緒に帰ることも増えた。

話す機会も。

それをただ純粋に楽しいと

僕は思った。


一週間もしないうちに

僕より先に入部を決めた彼女は

ある日の放課後ふとこんな事を言う。

「選手とマネージャーになったらさ。

名前で呼んでもいいよー」

優海。すぐさま名前が浮かんだ僕は

恥ずかしさと驚きで

「別に」

素っ気ない態度か

それとも照れた態度だったのかは

その言葉を聞いた優海を見て理解する。

にやにやしている優海を放って

部活に参加した。


素直になれたら。無論、その時の僕は

素直なつもりだった。自分の気持ちを

理解していなかっただけで。

もしも、この時自分の気持ちに気付いていたら

後々の後悔や悲しみ、切なさを生まずに

すんだのかもしれない。

後悔先に立たず。とはよく言ったものだ。


この時の僕は、まだ子供だったのかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ