坂口安吾 風吹き渡る、野っぱら、のような作家です。極私的、坂口安吾論
わたくしごとき新参者?があえて坂口安吾について縷々、思いつくままに、書いてみようと思ったのは
実はさっき、このサイトを「坂口安吾」で検索したら
誰も「坂口安吾論」を書いてなかったから
それだけの理由です、
坂口安吾、、、といってもかっては流行作家で
当時は太宰治なんかと同列に扱われていたもんでしたが、
さて最近は
太宰治ブームはあっても、
とんと、坂口安吾の名は聞こえてきませんよね?
いわゆる無頼派作家として戦後の混乱期一世を風靡した、、といっても過言ではないでしょう。
代表作≪堕落論≫は当時のバイブルでしたものね。
で?
そのほかには?
と、、聞かれると、、
えーーと、
はっきり言って、、ないです。
ああ、、そうそう、
「白痴」があります。
まあ今さら坂口安吾といっても、
以上でおしまいでしょう?
とにかく彼はやりっぱなし
書きっぱなし
すぐ放り出して
まとめようとか
続けようという気がない。
だから地道に長編をシコシコ書こうなんて気はさらさらないのですね。
というわけでこれと言って代表するような長編もないし、
あるのは、
もうなんというのか
のっぱらに、風が吹き渡るような
異様な?
がらんどうな?
ぽかーんとした?
シュールな?
短編ばかりなのですね。
でもそんな異色な短編は
一部の熱烈な愛好家?の
熱い支持が今でも続いているのです。
そういう意味で
カルト作家といっていいでしょう。
彼のそうした短編では
「風博士」
「青鬼の褌を洗う女」
「戦争論」
「夜長姫と耳男」
「私は海を抱きしめていたい」
「暗い青春」
「石の思い」
などがもう
完全に
吹っ切れてしまったというか
いっちゃった?
短編ですから是非お読みくださいませ。
あおぞら文庫に原文が
あって無料で読めますからね。




