闇 第五話 武道大会終了
はじめましての方もそうじゃない方もようこそ!
初の合作作品になります
どうぞ最後までお楽しみくださいね!!
「すいません、マリウスさんですか?」
「そうだが、俺に何か用か?」
このマリウスという男、魔導士というよりは傭兵って感じだ。
ムキムキしてて少しも魔法使ってそうじゃない。まぁ、俺も人のことは言えないが...
「グループ戦で使用した魔法って何ですか?」
「それを相手の魔導士に教える奴はいるか?」
「そういわれると思いました、でも、こんな感じの魔法ですよね」
『重力・ショック』
この魔法は重力の魔級に分類される魔法。瞬間的にとても強い重力を発生させ脳を酸欠状態に追い込む広域殲滅魔法の一つだ。
「ほう、その年でもうこのの魔法を使えるか」
「これくらって平然とするやつがいたとはね、この魔法は自分にも影響があるはずなんだけど俺みたいに二重展開して相殺したのか?」
「ふ、まぁそんなとこだ」
「あんたと当るのが楽しみになってきたよ」
「末恐ろしいガキだな」
初めての邂逅だったけどこれはなかなか手ごわそうだ、明日の組み合わせ次第では初戦落ちかもな。
『さぁやってまいりました、ハンデル武道大会決勝トーナメント!!本日の組み合わせはこれだ!!!』
司会がしゃべりきると暗幕がひとりでに落ちてトーナメントの組み合わせが見えた。
『第一試合、祓魔の剣リーダー ベルノルトVS〔死神〕トラウム!』
初戦はもらったな。ていうかあのベルノルトどっかで見たことあるんだけど...
『第二試合、〔最強〕アルノーVS〔魔導士長〕マリウス!』
これはアルノーか、どっちにしても対策しておかなきゃな。
『では一回戦始め!!』
いつもより短いコールだったが最初から決めさせてもらう。
『古に天を焦がし邪を滅した紅蓮の劫火よ、我が敵を神敵とし再び顕現せよ 火天級 アグニ』
やっぱり天級だけは詠唱いるし魔力4割も持ってかれるのは痛いな。
でもそれで倒せる。
ところが爆炎の中から出てきたのは無傷の女性だ。
ベルノルトって男じゃないの?そもそもレースの服着てた?
「久しぶりね、龍ちゃん」
「龍ちゃんってのはなんだ?」
「あら?覚えてないのかしら?じゃあ、私や剣ちゃんにしたことも忘れたの?」
「は?何言ってんだ?お前は誰だ」
「ならお仕置きしなきゃね」
名も知らぬ女は笑みを浮かべながら迫ってきた。
魔法を放ってもきかない、恐怖以外の何物でもなかった。
「ああああああああぁぁぁぁぁはぁはぁはぁ...夢か...」
どうやら夢だったようだ。
凄く怖いものを見た気がする、そんなに人にうらまれることをした覚えもない。
どこか懐かしく、そして恐ろしかった。おそらく相対したら負けるだろう......
ところで夢だったということはどれくらい寝てたんだ?
『さぁこの大会もいよいよ大詰め、アルノーvsベルノルト、果たして勝つのは最恐か、それとも最強か?!』
どうやら決勝まで寝ていたらしい。確かにアルノーは怖いな、思い出しただけで寒気が...
「あ、目が覚めましたか?」
「あぁ、俺はいったい」
「初戦で急に意識を失われて医務室に運び込まれて3時間目を覚まさなかったんですよ」
「そんなにもか...」
「はい、心配したんですよ」
「そうか、ありがとな」
さて、これからどうするか、迷宮のことも聞けてないし、今回の戦いで仲間が欲しいとも思った。
また急に意識がなくなったら大変だからな。
後で冒険者ギルドにでもよって聞いてみるか。
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