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第12話 シェリルも同行

「あれ? よく見たらココア村のナナリーじゃない」


「は~い! お久しぶりです。シェリルさん」


「……そう。あんな純粋そうなナナリーにまで手を出していたなんてね。女誑おんなたしにも程があるんじゃないかしら? リース」


「ですから。なんでそれが僕の浮気になるんですか。そもそも、僕達付き合ってもいませんよね? 少しは落ち着いて下さいよ。シェリル、落ち着いたらシェリルさんはあっちの方角。僕は来た道を戻ってお別れを……」


「せっかく再会したんだから別れるわけないでしょう! このままずっと居るのよ。私達は」


「ぐはぁ?!……シェリルさん。僕の首締まってます。息が……」


「お~! 相変わらずの仲の良さだね。2人とも羨ましい」

「お師匠。また女の子に従ってる。これで何回目?」


「これで何回目ですって?……私と別れてから何 回、女の子と深い接点を持ったのよ? リース!!」


「だから、誰とも接点なんて持っていませんから。僕の話を聞いて下さい。シェリルさ~ん!」


 一度怒ったら僕の話を全く聞かなくなる性格、そろそろ直してくれませんかね。シェリルさんは……




「本当にごめんなさい! リース。まさかナナリーを、王都に連れて行く為に一緒に旅をしているなんて思わなかったわ」


「い、いえ。ちゃんと分かってくれたので良かったですよ……はい」


 あの後、首を締められながらも。ちゃんと説明したら、僕が誰とも付き合っていないという事を理解してもらえました。


「いや~! シェリルさんも相変わらずですね。リース君の事になると周りが見えなくなるのは、見てて面白かったですよ」


「つっ!……不覚だわ。ライバルにこんな醜態を晒してしまうなんて」


「いえいえ。多分、独走状態だと思いますよ。今はですが……勇者パーティーから抜けたリース君カッコ良いですもんね? 他の女の子も放っておくわけないですよ」


「……ナナリー、私の心をかき乱す気?」


「いえ、弄ぼうとしていますよ。シェリルさんの反応は面白いですからね」


「何かしら? その余裕な感じ。まさか本当はリースと……」


「シェリルさんって、相変わらず思い込み激しいんですね」


「んなぁ?!」



 なんか少し離れた場所でナナリーさんとシェリルさんが話し合ってますけど。こちらまで会話が聴こえて来ませんね。


 まあ、近付いて話に交ざろうものなら、叱られそうなのでお二人のお話が終わるまではそっとしておきましょうか。


 それよりも今はエリシアの事ですね。


「エリシア。勝手に森に飛び出し行っては駄目ですよ。心配したじゃないですか」


「うぃ……ごめんなさい。お師匠。お師匠の自慢話を聞いて腹が立ったの」


 少し落ち込んでますね。目から涙を流した後もあります。これはあまり強く怒らない方が良いですね。


「……そうだったですか。すみません。僕は結構なんでもできる方なので、不器用なエリシアを見ているとついつい言いたくなってしまって」


「……お師匠。また自慢入ってる! お師匠は天然で自慢話をするから。やだやだ」


「仕方ありません。勇者パーティーから追放されて、隠していた実力を隠さなくてよくなりましたからね。才能があるって怖いですよね? エリシア」


「……無自覚に言ってない? お師匠……私をからかってるの?」


「エリシアの反応が面白いですからね。からかってみました。フフフ」


「お師匠……酷い。鬼畜お師匠」


「鬼畜お師匠……えっと。すみません……それよりも、エリシアにあげた『魔法の短剣』。上手く扱えましたか?」


「うぃ?……発動すらできなかった。レッドウルフは手強くて負けた」

「キャンキャン~! クゥ~ン!」

「あっ! コラ…敗者の私の顔をなめるな~!」


「……レッドウルフの幼体の子供じゃないですか。こんな子に負けたんですか。エリシア」


「うん。負けた……破門する?」


「いえ、破門はしませんけどね……エリシア。『魔法の短剣』を構えてみて下さい」


「構える? こう?」


 ……隙だらけの構えですね。まぁ、近接戦闘は徐々に教えていけばいいですかね。


「エリシア。エルフ族は人族と違って、自然世界にあるマナを近くできます。なので優れたエルフ族は自然の力のマナと体内にある魔力の両方の力を使えるんですよ」


「マナーを近くできる? テーブルマナー?」


「……違います。マナです。マナーではありません……だんだん。ボケ方が僕に似てきましたね。エリシア」


「うん。だって私はお師匠の弟子だもん。弟子はお師匠に似るもん」


「嬉しい事を言ってくれるのは良いんですけど……まずは防衛できるくらいの力を付けてもらいたいですね。エリシア、『魔法の短剣』に来たれ光擊と唱えてみて下さい」


「うん……汚ねえ爆撃」


「……あれ? エリシア。今、汚ねえ爆撃って唱えましたか?」


「うぃ! ちゃんと汚ねえ爆撃って言った」


「……それは不味いですね。『魔法の短剣』は唱えた言霊ことだまに反応して、効果を発揮しますから……このままだと」


「このままだと?」


「『魔法の短剣』が爆発します。壊れたりはしませんけどね」


「………うぃ?」


パキンッ……チッチッチッ……ドカアァンン!!


「「ギャアアア!!」」


「キャンキャーン!」

「な、何? レッドどうしたのよ? 爆発?!」

「……またリース君とエリシアちゃんで面白い事を始めたんでしょうか?」


 案の定。『魔法の短剣』は爆発して、僕とエリシアは真っ黒焦げになりました。



「……居たな。俺のシェリル!! アイツの死念を取り込んで嗅覚を強化したおかげで、お前に追い付いたぜ。俺の仲間に戻って来い。シェリル……グルルル!!」

《変態複合獣 アゼル》

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