決意に満ちた第二王子アレク
直人に話しかけたその人物とは、第二王子のアレクだった。
「無事でしたかアレク様!」
「はい!何とか!」
「で、どうしてアレク様がここに居るのですか?早く逃げないと巻き添えを食らいますよ!」
「その事なんですが・・・・・。」
アレクは何やら難しい顔をしている。何かとても重要な決断を迫られている顔だ」。
「直人さん、私について来てください。王族だけが知っている秘密の抜け道を使い、この国から離れてください。この国はもうダメです。イザークが落ちれば、あっという間に国全体が堕天使に支配されるでしょう。アレンシア王国に逃げても、あそこは軍事力が低いのですぐに落ちてしまいます。ならば、フィーレ王国に行ってそこで戦力を集め堕天使を迎え撃ってください。」
「だがしかし、それだとアレク様達が・・・・。何か策でもあるのですか?」
「はい、あります。今現在、父上も兄も行方がわかりません、なら今この国の指揮権は私にあります。その上で、王都イザークを爆破させます。この街には、万が一の時の為に自爆できるように大量の魔石を蓄えております。その魔石を暴走させて街ごと吹き飛ばします。どうせ取られるぐらいなら、使い道のなくなるぐらいこの街を潰します。そのために、私はここに残り魔石を暴走させて堕天使もろとも消し飛ばします。」
「残っている住民はどうする?そんな事をしたら彼らも死んでしまうぞ。」
「今、街に残っている者は私を好いてくれてた者達です。私も逃げるよう説得はしたのですがここに残ると。ですので、直人さんは逃げてください。あなたは私達の希望なのです。あなたが生き残ってくれさえすれば、この世界は守られます。そして、いつか私達の無念をそして仇を討ってください。お願い致します。」
「・・・・・・・・・・・。」
直人は考えていた。他に手はないのか?天使達とどうにかして共闘は出来ないものか?だが、どれも現実的ではない。天使達はいずれ人間も殺すと言っていた。そんな連中と手を取り合うことなどまず不可能だ。こちら側にについてくれる天使が居るなら少しは可能性があるのだが。
「わかりました、アレク様。いつの日か、堕天使達を倒し、世界を平和にしてみせます。」
「ありがとう、直人さん。直人さんにも何人か護衛を付けます。では、行きますよ!離れずちゃんとついて来てください。時間があまりなさそうです。」
街の中は、堕天使達と天使達が戦い始めていた。その隙をついて、直人達は急いで隠し通路へと向かうのであった。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「ど、ど、ど、どうしたの、ラファエル君?」
「ん?いや、ちょっとな!悪い、ウリエル!ちょっと出かけてくる!」
「え!?あ!?ちょっ、ちょっとラファエル君?」
ラファエルは、直人達が移動するのを見ていた。それをバレずに追いかける。とある建物に直人達が入るのを確認して、少し間隔をあけてラファエルもその建物に入る。しかし、直人の姿はない。確かにここに入るのを見ていたラファエルは、建物の中を探索する。すると、床に違和感があることに気が付く。そこを調べると地下へつながる階段をみつけた。
「なるほどね。あの人間どもはここから逃げるのか」
後を追うラファエル。すると視界の先に直人達の姿をみつける。そして、
「何処に行こうってんだい?人間?」




