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聖女の妹の呪いを解く為今日も兄妹は旅をする  作者: 雨のち晴れ
決戦!王都アグリアス編

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戦いへ向けて戦闘準備開始!

エドワードや王国騎士団により、街の住民は王都の広場に集められた。このような事は、王国が建国されてから今までに1度たりともあったことはない。住民たちは、初めての経験で不安になる者やこれから何が起きるのかとワクワクする者、皆それぞれ違う表情をしている。


「皆の者、これより我がフィーレ王国の女王エリー様からお話しがある。しかと聞くように。」


【ざわざわっ】


「えー、本日お集まりになってもらったのは他でもありません。近々、ここ王都アグリアスに堕天使なる悪しき者が攻め込んで来るとの情報を得ました。」


「え?堕天使?」


「何それ!?あんた聞いたことある?」


「あるわけないだろ。初めて聞いたよ。」


「ここに攻め込んで来るって、王都を乗っ取るきなの?」


住民たちは聞いたこともない堕天使という響きに混乱している。魔物の存在は皆知ってはいるが、堕天使など聞いたこともないからだ。それは冒険者達も同じだ。今までに、堕天使の討伐などの依頼など1度たりとも無いのだから。


「皆の者、静かに!女王様がお話ししてる最中だぞ!」


ここで、ざわつき始めた住民をエドワードが鎮める。それにより、住民はさっき以上に真剣な面持ちでエリーの話しに耳を傾ける。


「堕天使は、普通の魔物とは比べものにならないくらいに恐ろしい存在です。以前、私も堕天使とは1度遭遇しています。その時は、1人の青年と少女が倒してくれました。ですが、今はその少年も少女もこの王都アグリアスには居ません。少年の方は、こちらに向かって来てくれているのですが堕天使の侵攻に間に合うかどうか微妙なところです。」


「おいおい、マジかよ。」


「どーすんだよ。俺達は冒険者と違って戦えないぞ・・。」


「嫌だ、死にたくない。」


「みなさん、落ち着いてください。戦えないお子様や女性の方には、王都の地下シェルターに避難してもらいます。戦える冒険者の方々や男性の方は武器を持ち、出来るだけ王都の中に堕天使や、魔物達を入れないために戦ってもらいたいのです。」


「なんだよそれ、俺達冒険者は捨て駒なのかよ。信じられねーよ。」


「そうだそうだ!何を考えているんだこの女王様は!」


「そう言って自分は逃げるつもりなのだろ?俺達を捨て駒にして」


皆それぞれ、エリーに向けて文句を言い始める。しかし、それは仕方のないことだ。魔物より格段に強い堕天使達と誰が戦いたいというのか。そんな者は居るはずがない、皆自分の命が大切だからだ。


「聞け皆の者!さっき、女王様が以前堕天使と遭遇したといった。そして、その堕天使は2人の少年少女によって倒された!その2人が居なければ、今頃この王都アグリアスは無かったであろう。そして、その少年は当時15歳少女の方は16歳の子供だ。お前たちは恥ずかしくないのか?2人の若者が戦ってくれて本当は無くすはずだった命が今こうして皆生きている。だいの大人がそんな事で良いのか?どのみち、逃げても堕天使に殺されるだけだぞ!なら、せめて必死に足掻いたらどうだ?皆の明日を掴むために!逃げる?そんなバカなことがあるか!!女王様も自ら戦おうとしているのだぞ?この若き女王様が戦おうとしているのに、のうのうと暮らしてただ1日を無駄に生きているお前たちが言えた立場か!」


エドワードの言葉を聞いて、皆が静かになる。そして最初に言葉を発したのは、あの3馬鹿のリーダーだ。


「街のみんな!そんなんでいいでやんすか?ここまで馬鹿にされて何とも思わないのでやんすか?あっしは、悔しくて悔しくてたまらないでやんすよ!冒険者なら、魔物が何だって言うでやんす!男なら、家族を守るのが使命でやんす!そんな事もわからないのでやんすか?」


「確かに、のうのうと暮らしているなんて言われたら腹が立ってきたぞ!」


「そうだな!あの、騎士団長のエドワード様にそんなことまで言わせてしまった俺達はただの馬鹿だ!」


「よーし!みんな!やってやろうじゃねーか!明日を勝ち取るための戦をな!」


「おうよ!大切な家族を守るだ!」


「「「おおおおおおおおおおお」」」


3馬鹿リーダーのおかげで、皆の士気はあがりやる気に満ち溢れている。


「でわ、これより皆様には準備をしていただきます。武器や防具は、こちらから支給させてもらいます。武器屋や、防具屋の主、王都ほうで全て買い取らせていただきます。」


「「かしこまりました。急いですべての武器および防具を王城へと運びます。」」


こうして、着々と準備が進められてとうとう堕天使が攻めてくる日の朝を迎えるのだった。

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