表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/33

凛とエリーとガロードと

翌日、すっかり元気になった凛が、


「エリーちゃん、いつ帰っちゃうの?」


寂しそうな顔で凛が言う。実際、凛とエリーは同じ歳でお互い初めて出来た友達。


凛は呪いのせいで同世代の子たちとは距離を置いていた。自分がそばに居ると迷惑がかかると思い1歩引いて同じ歳の子とは接していたのだ。


エリーも立場上、友達と呼べる子は居なかった。エリーの場合は、周りが気を使い中々踏み込んだ話が出来ないのだ。


そんな時2人は運命とも呼べる出会いをする。凛が盗賊に襲われているエリーを助け、エリーも誘拐された凛を全面的にバックアップして助ける。


こうしてお互い心を開き親友と呼べるまで仲良くなった。


「うーん。エドワード次第かな。『姫、王都の仕事がございますぞ』って言ってすぐに帰ろうとしてるからな。」


「ふふふっ。エリーちゃんエドワードさんの真似うまいね。」


「こんなのうまくなっても何の得にもならないけどね。」


「姫、聞こえてますぞ」


「げっ!いつから居たのエドワード!居るなら居るって言いなさいよ!変な汗かいたじゃない」


「姫がろくでもない真似なんかするからですぞ。まったく」


エドワードが呆れた顔をしていった。そして凛が、


「エドワードさん、いつまでこの街に居られるのですか?」


「ま、王都の仕事が何処かの姫のおかげで山積みですからね・・・・・・。今日ぐらいはまあ、ゆっくりするとして明日には帰りますかね。」


「じゃ、今日はエリーちゃんとお出かけしてきてもいいですか?」


「どうぞ!行ってきてください!こんなおてんば姫でよろしければ。」


「何よそれ!エドワード、最近私によく喧嘩売るじゃない!いい根性してるわね!」


「そんな事言ってもいいのですか姫!?もう、このエドワード書類整理のお手伝いしませんぞ?」


「むむむ。言うわね・・・・・・。」


「姫がまじめに働いてくれるならこんなこと言いませんぞ!?」


「あははははは!2人も本当に仲良いね!」


楽しそうに笑いながら2人のやりとりを見ている直人とアリス。


「よかったですね。凛様が元気になられて。」


「そうだな。エリーには感謝しても仕切れないな。」


「じゃそー言う事でエドワード、私はこれから凛ちゃんと出かけてくるわね!お留守番よろしく!」


「姫、我も同行致しますぞ!何かあったらまずいので。」


「何であんたが来るのよ!あなたが来ると楽しめないじゃない!」


「しかしですなぁ。誰か護衛が居ないと・・・・・。」


すると直人が、


「それならガロード、君が護衛として凛達について行ってくれないか?」


「えっ!?俺が?何で?」


「君ならあの2人と歳も近いし、いざと言う時頼りになるだろ?あいにく俺は調べたい事があるのでな。」


「えー、嫌だよ。女の子2人と一緒に居るなんて俺に死ねって言ってるのと同じだ。俺はまだ死にたくない。」


「私は賛成!ガロード君とはあまりお話ししたことないし、もっとお話ししたい。」


「私はどっちでもいいわよ!エドワードがついてくるよりよっぽどマシだわ!」


「酷い言われ様ですねエドワード様。」


「アリスからもなんか言ってくれ。心が折れそうだ。」


「はははははっ。心が折れないよ祈っております。」


「じゃ、そう言う事でガロード頼んだぞ!」


「えええええ。マジかよ。」


「じゃ、早速出発!行くよエリーちゃん、ガロード君」


「はーい」「へーい」


こうして3人は街へと向かうのであった。この後、とんでもない事が起こることなど知らずに。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ