28 Fランクだけど訓練してもらいます
私は今、冒険者ギルドから歩いて10分ぐらいかかるところにある、冒険者ギルド所有の訓練場の門の前にいる。 Bランク冒険者の人に、申し込んだ剣術の稽古をつけてもらうためだ。 冒険者ギルドから反対側の歩いて10分のところには闘技場がある。
門のそばに衛兵さんが二人立っている。 そばにあるテントの下に座っている受付嬢に、冒険者証を提示したり名前を書いたりして訓練場の中に入らせてもらう。
この訓練場は、私と相手二人だけの貸し切りではなく、他にもたくさんの人が中にいて、みんな思い思いに訓練しているみたい。
この場所は、入場制限が設けられていて、事前に使用許可を取ると使える。 最大で50人の人が入れるよ。
私、今Fランクじゃん? 教えてもらうBランク冒険者、私のこと侮られずに教えてくれるかなぁ。
エリカさんとファニーさんの推薦とはいえ、新人で底辺のFランクの人になんか教えたくないよねえ。 最低でもDランクじゃないと教えることによって自分も成長しましたーていうwin-winの関係にならないと思われるよね…
おっ、訓練場の中に入る許可が出たぞ。
いざ参る!!
扉の上に大訓練場というプレートがかざってある、ドアを開ける。
熱気がすごい。
よし、訓練頑張るぞ。
ええと、待ち合わせ場所は、あそこか。
わあ、すでに人がいる! ああたぶんあの人が私に教えてくれる人だね。
赤茶色の髪をもっていて、身長がこの世界では中の下の180cmぐらいで。 教えてもらった大まかな服装の情報とも一致している。 噂では、剣の技はAランクに近いBランク級で魔法はCランクらしい。 ファニーさんたちと仲がいいんだって。
待たせちゃったかも。
いや、時間にはまだ余裕があるし、素振りをしているし大丈夫かな。
「すみません、お待たせしました。 今日、稽古をつけていただく、Fランクのアヤカ・イケダです。 よろしくお願いします。」
「時間前だから大丈夫だ。 君が、エリカとファ二ーが推薦していた、アヤカか。 剣の稽古でいいんだよな。 今日、ビシバシ稽古をつけるぞ。」
「お願いします!」 元気な声で返事して、頭を下げる。
「さっそくいくぞー。 まずは構えだ。 構えてみろ。」
「はい。」
私は、背筋を伸ばし、肩をリラックスさせ、足を肩幅に開いて構える。
「おお、いい姿勢だな。 子どもなのに、ここまでの隙の無さは素晴らしいな。 その姿勢を維持していたらたら、攻撃にしろ防御にしろうまくできるぞ。」
そう褒められながら、少し姿勢を直される。 これでさらに隙がなくなって剣を振りふりやすくなればいいな。 5年ぐらいこの型でやっているから、直すのが大変だけれど、頑張るぞ。
「よし。その姿勢を意識して、剣の素振りだ。 まずはゆっくりな。」
最初はゆっくりとしたスピードで、だんだんとスピードを上げていく。
「見たらわかる。 素振りをほとんど毎日コツコツとやっているんだな。 すごいな。
毎日していたら、正しい打ち方や体の使い方が自然と身について、応用的な技の習得につなげやすくなるからな。」
その後もたくさん教えてくれる。
この人の足さばき、とてもすごい。




