13 秘密の小屋
昨日、誕生日が来て、5歳になったよ。
ふう、朝ごはんを食べ終わったよ。 おいしかった。 心の中で手を合わせて、ごちそうさまでしたっと。
食事中、私はずっとそわそわしていた。
なぜなら…
「お父様、今日から、あの小屋使えるんだよね!?」
「今日から、小屋を使えるぞ。 食事も終わったし、みんなで一緒に小屋を見に行こうか。 誕生日プレゼントだ。」
よっしゃー!
私の4歳の誕生日の日に、お父様が「何か欲しいものがあるか?」って、聞いてきたんだ。
お昼寝するのに快適で景色がきれいな私のお気に入りの場所の近くに、小さな小屋を建ててほしいってお願いしたんだ。 前からほしいなぁと思っていたんだよ。 4歳の時の誕生日の日は、すぐに決めることは難しいし考えてはおくよって言われたんだ。
叶うかはわからなかったけど、その場所は地盤や風などの条件が大丈夫で、さらに、もし私が使わなくても、物置にしたらいいじゃんということで、小屋を建ててもらえたんだ。 急がずゆっくりと一か月かけてつくってもらって、一週間前に完成したよ。
5歳になったし、今日から使えるぞ。 わーい!
小屋の前に移動したよ。
よし、中に入ってみよう。
うわぁ、想像していたよりもきれいだ。 複数の部屋があるね。 カギもかけられるよ。
誰もいないときに、中を改造したいな。 秘密の部屋がほしいな。 地下室をつくりたいな。
複数の部屋のうち、一つの部屋の下に秘密の地下を作ろう。
お父様の書斎にあった、このあたりの地盤とかの詳しい説明をこっそり見たんだけど、地下に部屋を作っても大丈夫そうだった。 魔法の部屋、実験室、筋トレの部屋…...などなどをつくりたい。 秘密の特訓や研究などをするんだ。 地上の部屋の一つは書斎にして、その入り口にしっかり魔法陣を敷いて、中に机や本棚を置いて、机の下に地下室の入り口をつくろうか。 入り口に私の魔力を流したら、下に行けるようにして...
そうそう、宝石のおかげで、写真が撮れるようになったよ。 カメラを作って、みんなも簡単に撮れるようになったらいいね。 夜中に書斎にお邪魔して、本を勝手に見て、写真を撮っている。 フォト機能で撮った写真が見えるよ。 現像して本にまとめることもいいね。 売ってお金を稼ぎたいな。 そんなことやらないけどね。 著作権侵害してるしね。
魔法陣の書き方などの本を見て、専用の機械で私のレベルを測られるときに妨害するための道具をつくる研究をしているんだ。 私のレベルがばれたくないからね。 全然進展がないんだよ。 頑張るぞ。 魔力が外に漏れ出ない魔道具なども作りたいな。
場所が広がって、さらに研究の幅が広がるぜい。 今までは収納魔法の中で魔法を使ったり中に入れたりしていた。んだよ。 魔法がまだ中に入っているんだけど、どこで出そうかな。
ぐへへ。 場所が広がって、夢が広がるなあ。