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彩の異世界転生  作者: 巴空王
37/44

 37 誘拐

ケリーが襲われてから、5日が経った。

ケリーはようやく、起きあがれるまでに回復した。


ピコルはケリーとルミンから、不良達から暴行を受けた、経緯を聞いた。

ケリー達は、その日、公演には参加せず、大道芸を見物していた。

大道芸が終わり、

ケリー達は、知り合いの芸人達と別れの挨拶をしていた。

そこに不良達が現れ、ショバ代を集めだした。


不良達はケリーに、ショバ代を要求した。

しかし、ケリーは今日、公演していないことを話し、ショバ代は払わなかった。

芸人達の加勢もあり、不良達はケリー達が公演をしたと勘違いしていたことを認めた。

ケリーは、これで終わると思っていた。

8人組は、終わらせてくれなかった。


今度は、ケリー達が町を去ることに、因縁をつけだした。

8人組は、ケリーを小突きだした。

ケリーはルミンに危害が及ばないよう、ルミンを逃がした。

ルミンを追う奴がいた。ケリーはそいつにしがみ付き、止めた。

それを機に、8人組によるケリーへの暴行が始まった。


ルミンは、近くの大道芸人の溜まりに、逃げ込んだ。

そこの大道芸人達に助けを求めたが、

誰もケリーを助けに行ってくれない。


ルミンは暫く、大道芸人の中で隠れていたが、ケリーが心配になり、暴行現場に戻る。

そこにはケリーが倒れていた。

ルミンが呼びかけても、返事が無かった。

ルミンは何もできず、ケリーの名を呼び、泣き続けた。

大道芸人の溜まりにいた芸人が気づき、ケリーを宿に運んでくれた。


ピコル「そうか。大変だったな。もう4日程は宿に居ろ。

出歩くなよ」

ケリー「ありがとう。そうする」

ピコル「ルミン。ケリーの世話をよろしくね」

ルミン「ありがとうございます。

ケリー。ピコルさん達が、

宿代や食費を助けてくれたの」

ケリー「そうか。ピコル、パピ。何から何まで、感謝する」


ピコルは、8人組を排除しようと考えていたが、

自分は、間違っているかもしれない。

ハビアロンは弱肉強食の世界。日本とは違う。

自分の正義感を振りかざして良いのだろうか。

もし、間違っていたら、パピが正してくれるだろう。


ピコルはパピ、マロに8人組への仕返しをお願いした。


ピコル「8人組をこのままにして置けない。

悪さできないようにしようと思う。

パピ、マロ。意見を聞かせて」

パピ「8人組か。バカな奴らだ。

放っておいても、その内、死ぬぞ。

まあ、ピコルがやりたいなら、仕方ないな」

マロ「協力します」


パピは反対しなかった。

ピコルは8人組排除の作戦を練った。


夜、宿を出て、ピコル達は西の広場へ行った。

8人組は今日もショバ代を集めていた。

マロが心話虫を飛ばす。8人全員に取り付ける。

ピコル達は翌日の昼過ぎ、作戦を開始した。


ピコル「マロ、8人は起きてる」

マロ「はい」

ピコル「全員を強制的に夢遊状態にして。

西門まで、行かせて」

マロ「はい」


西門の外にある預り馬の放牧場まで、8人を連れてきた。

8人は並べて寝かせ、マロの繭布を掛ける。

この場所に近づかなければ、8人は見えない。


ピコル「マロ、これが黒インク」

マロ「吸わせてください」


ピコルはインク瓶の蓋を開け、マロの口元に持っていく。

マロは口から細い管を出し、インクを吸い上げた。


ピコル「パピ、マロ。図案は決まった?」

マロ「はい。お任せ頂き、光栄です。

私とパピの組み合わせは最強です。

パピの記憶も鮮明で、最高にクールな図案になりました。

クールすぎて、ひょっとして、

罰ではなく、褒美ではないかと心配したほどです」

パピ「俺もそれを心配した」


パピの記憶? 少し引っかかるが、良いだろう。

任せた以上、口出しは禁物だ。

最高に恥ずかしい図案になっていることは間違いないだろう。


ピコル「ありがとう。パピ、マロの実力は分かってるから。

8人に投与して」


マロは体内で、インクをマイクロカプセルに詰める。

8人にインクとマイクロマシン薬を投与していく。


ピコルは8人への罰として、額に奴隷紋を刻むことにした。

奴隷紋を刻めば、大道芸人をイジメることは出来ないだろう。

自分の行為を反省してもらおう。

奴隷紋の図案は恥ずかしいものが良い。

そこでパピとマロに、クールでカッコいい図案をお願いした。

パピとマロのセンスは抜群だ。

最高に恥ずかしい図案にしてくれるはずだ。


ピコル達は町に引き返す。

昨日、書いておいた手紙を、町長宅に持って行った。


ピコル「すみません。町長様宛の手紙を、預かってきました。

とても重要な手紙だそうです」

衛士「誰からの手紙だ?」

ピコル「若い美人です。

町長様と親しいと、言っておられました」

衛士「分かった」


まあ、若い美人からの手紙は、衛士も町長も無視しないだろう。

文面は以下。


  町長様


  ご子息を始めとする8人に、金をお貸ししました。

  期日までに返却いただけませんでした。

  ただ、町長様が、肩代わりして頂けるのなら、

  ご子息様はじめ、全員を無傷でお返しします。

  お貸しした額+利息で、金貨1万枚。

  明日の12時 西の街道、一里塚の木の下に、

  革袋に入れ、置いてください。

  なお、一里塚の付近に人を近づけないこと。

  金貨のお支払いが確認できましたら、

  全員を西門に送り届けます。

  なお、お金を返却いただけない場合、

  ご子息様方は、人前に出られない程、

  恥ずかしい思いをされます。

  くれぐれも、返却いただけるよう、忠告したします。


  金を貸した者


翌日の12時になった。

ピコル達は西門から出て直ぐの、預り馬の牧場に来て、

馬を眺めていた。

4km先の一里塚の木の下には、革袋が置かれている。

一理塚に止まった端末が、映像を送ってくれている。

一里塚の周りには一見、人はいないが、

兵士が30人程隠れている。

今日、早朝、町を出発し、隠れ潜んでいた兵士たちだ。

また、革袋には金貨ではなく、石ころが詰まっている。


ピコル「あれほど忠告したのにね。

町長は払わなかったか。

マロ、8人の額に奴隷紋を刻んで」

マロ「今、開始しました。30分で完成します」


8人の額に、徐々に奴隷紋が浮かび上がる。

男性と女性で奴隷紋は異なるようだ。

パピとマロにしては結構、凝っている。

15分程で奴隷紋の図案がはっきり見えた。

ピコルは奴隷紋を見て驚いた。


ピコル「何、これ!」


パピは自慢げに。

パピ「ピコルの。ピコルの『あそこ』を描いた。

ホクロの位置も正確。ね。2つ」


ピコルの『あそこ』にも、ホクロがあったのか。

知らなかった。

彩の体の時より、1つ増えている。

マロが「パピの記憶」と言った時の、

違和感で、気づくべきだった。


もう、私に打てる手立てはない。

スルーしよう。

騒がなければ、封印できる。たぶん。


男の額に刻まれた図案は確認できた。

女の額に刻まれた図案を確認する。


やはり、そうか。図案はパピの股間の御神体であった。


まあ、これ以上恥ずかしい奴隷紋はない。

当初の目的はクリアした。


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