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転生して1/10プラモになったら村の守り神に間違われた話。  作者: 海人藤カロ
第三章「転生したら敵役のロボットだった話」
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三章・第十四箱「サイボーグと改造人間の違いって結構曖昧」

おはこんばんにちは海人藤カロでーす。

今日も今日とて十四箱目!!どうぞお楽しみください!

 クォンタム・アークとレジーは殺人格闘家にカクメイダーを注入してピュアリィナイツたちを抹殺しようと画策していた。

 それを察知した朝美たちは円香立案の決闘作戦で迎え撃つのだった。決戦は縁沢町東にある工場跡地である。


 

 アークたちが決闘の場である工場跡地にたどり着くとそのど真ん中にピュアリィギャラハットが一人で佇んでいた。


「なんだ?相手は三人だと聞いていたが」


「ええ、確かに私たちは三人で行動しています。でも今回は貴方の相手が私だけだというだけの話です」


「一人で十分だと?」


「いえ、一人だからこそです」


「ほう」


 双無はギャラハットの目を見つめる。


「なるほどな。肝が据わったいい眼だ。ならばこちらも応えねばなるまい!」


 彼の全身から黒い帯のようなものが噴出し、全身を覆っていく。黒色の筋繊維を全身タイツの様に纏ったような姿になり、顔がヘルメットのような形状へと変化する。下半身は何故かブーメランパンツ一丁の様になった。


「これこそ寄生型カクメイダー、ジェノサイダー・双無!!」


 カクメイダーのネーミングのダサさは相変わらずだった。


「そうですか。では始めましょう」


 意にも介さずギャラハットは構えをとる。


(半身になって手刀構えか。俺の攻撃を捌いて懐に潜り込む気だな。だが捌き切れるかな!!)


「チェエエエエエ!!!」


 カクメイダーにより強化された肉体から繰り出されるのは正拳突きの()()

 通常有り得ないことだがすさまじい速度で構えからの突きを行うことでコンマ数秒のうちに正拳突きの所作を全て終えてしまっている。

 

「ふっ!!」


 ギャラハットも負けじと前に出した左手で突き出される正拳の嵐を巧みに反らしていく。


「なんと片手で!?」


「っ・・・!!」


 そんな二人の激突が始まった時、アークの方へ何やら光が飛んできた。


「クォンタム!」


 レジーが叫ぶがアークは特に驚くこともなくNo.4ツインキャノン・アブソーバーへと換装して攻撃を吸収するが。


 ガシャアアン!


 大きな音を立てアブソーバーの吸収口が破壊されて地面に落ちた。


「ありゃ?」


 よく見る大きな尖った岩が刺さっていた。


「なるほど、必殺技の陰にこの岩を隠してたってことか」


 攻撃が飛んできた方を見るとアーサーとガレスがこちらを睨んでいた。


「ギャラハットの邪魔はさせないよ!」


「なるほどね。あっちが劣勢になったら俺が横やりいれると思ったわけだ」


「なんだと!アークよ、そんなつもりだったのか!?」


「ええ、まぁ。貴重なカクメイダーを浄化されるくらいなら使いまわした方がいいでしょ?」


「男らしくないぞ!!」


「いや、仕事ですから。でもま、これじゃあ横やりも入れれないか・・・なっ!」


 スパイダーネットと展開しようとした瞬間、アーサーがピュアリィエクスカリバーで切りかかってきた。

 咄嗟にレーザーセイバーで応戦する!


「なんだよ。今までになくガチだな!」


「当然だよ!円香が任せてくれたんだから。私は役割を全うする!」


「熱いなぁ。でも、この状態でもミサイル撃てちゃうんだよなぁ!!」


 強引にミサイルポッドを広げて発射しようとする。

 しかしそれを。


「ピュアリィスパイラルランス!」


 ガレスが回転させたピュアリィランスをミサイルポッド群の中に突っ込んできた。

 スパイダーネットはすべて有線でつながっているので綿あめの如くミサイルポッドたちが巻き取られていく。


「やべ!?」


 このままでは本体も巻き込まれると察知したクォンタムはすぐさまスパイダーネットを分離させ、アーサーを弾き飛ばして二人から距離を取った。


「あーあ、取られちゃった」


「言ったよね。邪魔させないって!」


「私も!同じ気持ちです!」


 今回はビビりのガレスもふんふんと鼻息が荒い。


「か~~~。めんどくさっ。レジー先輩、手伝ってくれません?」


「わしは男らしくないヤツには手を貸さん」


(このジジイ、こんなだから命代表からの扱いが雑なんだよ)



 二人がアークの足止めをしてくれているのでギャラハットはジェノサイダー双無に集中できる。

 既に彼女は彼の動きを全て見切り切っていた。


「あ、当たらないだと!?」


 攻撃を捌きながら、彼女はある思い出に思いをはせていた。



 あるところに、一人の少女がいました。

 彼女は親から『人生の中で負けることは恥ずかしいことではない。負けたままでいる事が恥ずべきことだ』と教えられて育ちました。

 彼女はどんな分野でも勝負事で負けると負けた相手にリベンジして最後は勝利者となってきました。そしてリベンジした相手には二度と負けることはありませんでした。


 そんな彼女は中学一年生の時、恋をしました。相手は先代の生徒会長です。彼は円香の優秀さを知り、彼女の生き方を普通ではできないすごいことだと褒めてくれたのです。今まで当然だと思っていたことをそんな風に言ってくれる人は彼以外にいなかったのです。

 彼の傍にいたいと生徒会に入った彼女はその優秀さから副会長に任命され、会長を支えようと頑張りました。そして二人は結ばれました。

 しかし、彼女は頑張りすぎてしまったのです。彼女は会長が思いつかないようなイベント、校則の改正、生徒も先生も納得させる校内政策を次々と実行していきました。でも全ては会長を喜ばせようとやったこと。

 そして生徒たちはみな一様に『伊達さんが生徒会長をやった方がいい』と言いました。それを聞いた生徒会長は円香に勝負を持ちかけました。大学入試の過去問で点数を競おうと言い出したのです。

 彼女は喜んでその勝負を受けました。勝負は生徒会長が勝ちました。当然です。彼が三年生で主席なのですから。

 しばらくして、次は彼女の方から生徒会長に勝負を挑みました。内容は先と一緒です。生徒会長は一度勝ったこともあってか快く引き受けました。


 生徒会長は負けました。彼はその結果に納得がいかず何度も何度も彼女に勝負を挑みました。でも勝てませんでした。

 そして彼は彼女から離れていきました。彼の彼女を見る眼差しはまるで不快なモノを見るようだったのです。彼女は理由を聞きました。彼は言いました『お前と一緒にいると自分が惨めに見えてしょうがない。お前のような生き方をしてるやつに近づくべきじゃなかった』と。


 彼女は深く傷つきました。こんな生き方はもう嫌だと思いました。しかし、物心ついたころから続けていたものをそう簡単に手放すことなどできなかったのです。

 彼女はその辛い思い出を胸に秘めながら今なお勝者であり続けています。心の奥底では寂しい気持ちがいっぱいでどうにかそれを埋めたがっています。だから彼女はずっと探しているのです。


 自分の生き方を貫いてもなお、自分を『敗者であり続けさせてくれる誰か』を



つづく。



ちょっと時間すぎちゃったけど。まだ眠ってないなら今日だからOKです!!

では面白いと思ったらブックマークその他もろもろよろしいか?

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