二章・第四十二箱「趣味趣向は人それぞれ」
おはこんばんにちは海人藤カロでーす。
遅くなりましたーギリギリセーフだと思います!ではお楽しみください!!
黒麒麟クォンタムと超弩級外獣シロナガスの怪獣大決戦が始まった。世界全てを巻き込んで大暴れする二匹の大怪獣は野を山を海を全てを破壊しながら戦い続ける。
このままでは二匹の決着がつくまでに世界が滅ぶと悟った転移者リヒトは人族の軍の精鋭たちを連れてクォンタムの仲間たちと魔族軍精鋭部隊と合流し『逆潮吹き作戦』決行するのであった。
〇
「よし!お前らは作戦通り頼むぞ!!」
『逆潮吹き作戦』の概要を皆に説明したリヒトは意気揚々とシロナガスの方へ走っていく。
クォンタムを挑発する役目を担っているのはテルヒコ、リヒト、ディーナ、ギンの四人であった。シルクとフィーネ、キワコは魔王軍の指揮へ。カエン、エンジンはともに精鋭部隊の中に加わった。
「うおお!」
「うおおお!」
「うおおおおおお!?」
「アンタたちうるさい!!」
四人は何とかクォンタムに近づくために取っ組み合いをするシロナガスの背中を登っていた。
「ギン!重力操作でどうにかできんのか!!」
「こちとら病み上がりなんだ!お前らを落ちないようにコイツに張り付けるので精いっぱいなんだよ!」
「空を飛んでたらクォンタムの黒雷に撃ち落されるし。どうにか登りきるしかないわ!」
「根性おおおおお!!」
全員気合を入れなおして全力でシロナガスの体表を登っていく。その間も戦いは続くものだから右に行ったり左に行ったり逆さまになったりと酔いそうな程揺さぶられるが何とかシロナガスの頭の上に登頂した。
「おっしゃ!クォンタムの顔がよく見える」
「で、どうやって煽るんだ?」
「悪口を言う」
「・・・」
「・・・それだけ?」
「ほかに何かあるのか?」
「あの状態のクォンタムが一々そんなことを耳にするとでも思っているのか!?こっちの言葉を理解できるかも怪しいんだぞ!」
「大丈夫だって、その為にお前ら連れてきたんだから。一緒に旅してたお前らなら知ってるだろアイツの悪いところとか、恥ずかしいところとか!」
「「「・・・」」」
マズイ沈黙が四人に流れる。
「いや、あるだろ!何か!」
「無い!師匠は完璧すぎて欠点などないのだ!!」
「そうよ!クォンタムは完璧なんだから!!」
「うーん、確かにあいつの欠点って・・・なんだろ?」
そこにいたのは普通に使えない狼男と崇拝者二人だった。こいつらからクォンタムを煽る言葉が出てくるとは到底思えなかった。
「だあああ!もう何でもいい!罵詈雑言並べ立てりゃ怒るだろ!!」
ということでクォンタムへの悪口雑言が始まった。
「俺の腕切り飛ばしやがって!鬼!悪魔!冷血漢!!」
「チクショー!いつもいつも俺に出番作らずに事を収めやがって!俺にもっとかっこつけさせろー!!」
「師匠おおお!あなたは!えーと。師匠おおおおおお!!」
「クォンタムー!!結婚してずっと旅をしましょおおおおお!!」
「お前らの悪口じゃねぇよ!もうだめだああああ!?作戦失敗だー!!」
連れてくる人選を間違えて作戦が台無しになってしまったことに絶望するリヒト。
だがそこに救世主が現れた。
「や、やっとついた」
「コデ坊ちゃん!?」
「登ってきたのか!?」
「は、はい何とか。今は二匹とも押し合いの膠着状態で止まってますし」
「逞しくなりましたねぇ・・・」
「あの、悪口、ハァハァ、僕が言っていいですか!」
「な、何かるんですか!?」
「多分、クォンタムさんの趣味趣向ならこう言えばきっと・・・」
そう言うとコデはシロナガスの頭から身を乗り出してクォンタムにこう言った。
「あの!クォンタムさん!『人形に愛を注ぐって空しいと思いますよ!だって人形は人形!生きてないんですから!愛したところで所詮ただのモノでは?』」
「え、いや、それって悪口?」
そんなことを言ったところでと思った次の瞬間、黒麒麟の体表から溢れんばかりの黒雷がほとばしり始める!
『なんだぁテメェ?』
黒麒麟・・・キレた!
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