表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生して1/10プラモになったら村の守り神に間違われた話。  作者: 海人藤カロ
第二章 転移したらメインカメラだけになった話
72/329

二章・第三十七箱「最初メイン機体だったのに新鋭機出てからだんだん出番減ってくの見ててつらい」

おはこんばんにちは海人藤カロでーす。

九日目でーす。どこまでいけるかなー?がんばります!




 すでに主犯格三人は撃破された。残るはこの事件とあまり関りがないであろう男スネ彦だけだ。

 外獣の力を借りているとはいえこの男と闘う必要性があるのかなとクォンタムは考えていた。



 青龍刀がぶった切られた時からクォンタムは四聖獣をコロコロ乗り換えながら戦っていた。


「白虎!地動流山!」


 地面が隆起して巨大な波となって襲い掛かる。


「トレッキングシューズだ」


「おう!」


 その一声で登山用トレッキングシューズへとスネ彦の靴が変貌する。そして迫りくる土壁をひょいひょと駆け上がっていく。

 そしててっぺんを超えるとするすると下り始めた。


「む。なら」


 クォンタムは複数の土波でスネ彦を囲んでをねじるように束ねていく。


「そう来るなら。ジャンピングだ」


 次はジャンピングシューズへと変形する。ロケットでも発射されたかのような勢いで土の檻から脱出された。

 土で攻めれば今の様、水、氷だとフィンやスケートで対応される。火を使えば消防官が使う防火靴で火への耐性を得られて、風を使えば翅の装飾をあしらった靴で風の操作を乱される。


「うーん、どうしよう?」


「それはお互い様だ。こっちもお前に決定打を与える手がなくてな。どうだ?膠着状態だし少し話さないか?」


「やだね」


 クォンタムは執拗に攻撃を続けるが全てに対応されてしまう。そんなやり取りの中でスネ彦は勝手にしゃべり始める。


「そうさなぁ。俺は元居た世界ではちょっと腕、というか足の立つチンピラだった」


「聞いてない」


 ドドドッ!!


「色んな人間に喧嘩を売ってきたよ。プロと呼ばれる連中とも戦って倒してきた。ぶちのめされることもよくあったなぁ。そんなことし続けてたら怨みも買う買う。いやーまさか数百人からフクロにされるとは。それでこっちに来たんだ」


 ボオオオオウ!!


「こっちに来てイヤー驚いた。人間以外とも戦えるってね。でもさぁ、ちょっとがっかりしてたんだよ」


 ザバァ!!


「アニマがあったり、人間と違った体をしてたりとか最初は楽しかったんだけど。魔族も突き詰めれば所詮人間と同じようなものだって気づいたんだよ。おんなじ知的生命体だからかなぁ?」


 ビュオオオオウ!


「戦う理由とかさぁ、だいったい人間と一緒なのよ。プライドだのメンツだの大事なものを守るだの。結局、感覚的にさぁ人間と闘ってるのと差異がなくてさぁ。だから俺は『人間じゃないやつ』と闘ってみたかったわけ」


 再び出てきた言葉、クォンタムが『人間ではない』と。その言葉が気になって手を止めた。


「お、すこーしは俺の話聞いてくれる気になった?」


「おれが人間じゃない?」


「うん。お前は『人形』じゃないか」

 

 クォンタムは自分の両手や足、前後をじっと見つめる。


「確かに人形だけども」


「そう、体も、『心も』。お前さんは神様の操り人形。誰も信じず自分の目的だけのために動き、利用できそうな連中には優しくして取り入る。目的達成のためなら誰が死のうが知ったこっちゃない。いや、人間の中にも冷血漢はいるよ。でもアンタは冷血なんじゃない。単にその方が効率がいいからそうしてるだけだ。まさに機械人形だよ。さすがの俺も心無いロボットとは戦ったことなかったからさぁ」


「・・・」


 心。いや、前の世界にいたころにはちゃんと心はあったはずだ。ティシアさんの悲しむ顔が見たくなかったからシャバルの命を救ったし。世界も救った。シアルさん、ドナウ、キレカ、ネス、仲間ができてうれしかった。

 でもこの世界ではどうだろう?ディーナには親切にしてあげたがそれはこの世界でうまくたちまわれそうだったから、リヒトは生かしたほうが利用できると思ったから殺さなかった。Drテムールとの戦いでは最初は怒ったけどテムールは助けようとした。けどすぐ殺す方へシフトした。その方が効率よかったし。その後は利用できそうなやつに交渉材料を突き付けてお供にしていった。色々と変なリアクションも取ってたけど。楽しくはなかったなぁ。結局はただ取り入るための愛嬌、行動だった。


『あいつ等を仲間だとは思っていなかった』


「さぁ、いい加減本性をだせよクォンタム。お前が四聖獣以外をフルに使えば俺だって簡単に殺せるんじゃないのか?なんでそうしない?まだ人間だったころの心が引っ掛かってるのか?捨てちまえよ。俺はそんなお前と闘いたいんだ」


 なぜ四聖獣しかメインで使わないのか。力のバランスがいいというのもあるし何より多彩だから。少しでも魔族に近づくために似通った力のあるこの姿をよく使っていた。

 いや、『これで十分』と思いたかった。黒麒麟などはしょうがないとしても『これ以上』を求めてしまったらもう・・・。だが今目の前にいる相手はこれ以上でなければ勝てないと分かった。


「・・・そうだな。もういいか」


「おっ!」


「効率的にいこう」


 クォンタムのシルエットが見たこともない形へと変貌していく。ただ効率よく殺すための新たなクォンタムが姿を現す!


つづく


では面白いと思ったらブックマーク。感想、評価、色々とよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ