二章・第三十六箱「劇中で使わなくなったロボットの処分ってどうやっているのだろう?」
おはこんばんにちは海人藤カロでーす。
八日目です!今日から一週間、また気合い入れなおして頑張りアス!
力を求め、過去を求めて異形と化したシュウイチ。シュウイチを止めるために最後の一撃を放とうとするテルヒコ。彼らの因縁に今決着がつく。
〇
テルヒコは自身の錫杖を地面へと突き刺して両手を合わせて念を唱え始める。だが眼前には襲い掛かってくるシュウイチがいた。
「バアアアア!!」
背中の触手を一斉に伸ばしての攻撃、触手には骨やヒレが生えており少しでも引っ掛かればたちまち全身をズタボロにされてしまうだろう。
だがテルヒコは無数の枝分かれする触手をひらりひらりとかわしていく。そして今だ念を保ったままだ。
「~~~~~」
「ぶるるああああ!!」
シュウイチは触手では捕らえられないと悟ったのか次は触手や自分の背中に生えている骨、ヒレを飛ばしてきた。それは幾千の針と剃刀を投げつけるようなものだ。回避など不可能に近いと思われたが。
テルヒコは微動だにしなかった。いや、一つだけ行ったことは飛んできた一番先頭の剃刀を合わせていた手の指で表面をなでて軌道をかえたことだった。なんとそれだけで剃刀と剃刀がぶつかり合ってはじけ飛ぶ。その破片は周囲のとび針まで叩き落してテルヒコのセーフゾーンを形成したのである。
「!?」
そしてまだ念仏を止めないテルヒコ。
それにブチギレたのか遠距離攻撃は辞めて自身でテルヒコに襲い掛かってきた。
「ぶあ!ばあ!ぼあ!!」
ヒレと骨が飛び出た腕を振り回すが全く当たらない。その後も全身から骨を飛び出させて転がったり、骨を限界まで伸ばして攻撃してみたり、魚形態へ変形して地面を泳いで追い掛け回したりしたが攻撃しては躱されるという堂々巡りを十分以上にもわたって続けることとなった。
「ぜぇ・・ぜぇ・・・」
シュウアクなシュウイチが肩で息をして動きを止めた。
そしてそれを待っていたかの如くテルヒコは念仏を止めて両手を開いた。今の彼の眼はどこか虚ろだがすさまじい気迫を感じる。
「俺の本来の型は『杖』、行ってしまえばただの棒切れだ。まぁクォンタムからもらった如意棒のような特別な杖のレプリカ等なら本物の力も再現できるがな。まぁそれはそれとして、俺の錫杖の特性は『思いを純粋に念じるほど一撃の強さを増す』というものだ。今のこいつにはお前への憎しみ、家族弟子たちへの愛、これまでしでかしたことへの後悔、そしてお前を掬ってやりたいという気持ち、すべてを乗せた」
シャリン、シャリンと錫杖が何かに共鳴するように鳴り響く。その音はなんとも清らかで儚い、にもかかわらず強い。
「眠れ。お前の故郷はもうないんだ」
「あ、あがあああああ!!!」
テルヒコの言葉に反応したのかシュウイチは一瞬戸惑った様子を見せたがやはり襲い掛かってきた。
突っ込んできたシュウイチの額にテルヒコは優しく錫杖の先を当てる。すると錫杖からテルヒコの思いが力、『超振動』となってシュウイチの体に伝播していくではないか!
その振動に耐えられず主一の体はゆっくりと崩壊を始めた。
「あ、ああ、おれ、は。ただ、もう一度、もう一度・・・」
「・・・」
テルヒコは何も言わずにただただ崩壊していくシュウイチを目に焼き付けた。
〇
テルヒコはチリと化したシュウイチの遺体をかき集めていた。
「そんなもんどうするんだ?」
「集めて燃やす。また外獣の力で再生するとも限らん。それに」
「それに?」
「最後は人間として弔ってやりたいんだ・・・」
「・・・そっか」
こうして因縁は断たれた。
最期に残るは外獣サンマの本体とスネ彦のみ。この戦いの結末やいかに。
つづく。
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