第三十一箱 瞬間接着剤がヌルヌルするのはホント瞬間
おはこんばんにちは!海人藤カロでーす!!
ゾーニ軍との戦争を回避できるのか?ギド王を救うことは出来るのか?敵の本当の目的とは?
では三十一箱!お楽しみください!!
そして面白いと思ったらブックマーク!コメント、評価、宣伝!そのたもろもろ読者の皆さんよろしくお願いいたします!
ではどうぞ!
暗殺部隊マキーナの最後の任務、それはゾーニ国国王ギドの首を取りこの世界中を巻き込んだ戦を止めること。
彼らの最後の戦いが始まろうとしていた。
〇
長距離移動用ブースターを組み込まれ改造されたジープで空を飛ぶ一行。
目指すはゾーニ国の城ギデン・ザ・グレート、到着まではあと十数分と言ったところか。
彼らは車中で作戦会議を行っていた。
「基本的な作戦としてはギド王の相手はクォンタムとシャバルの二人に任せて親衛隊の相手を我らがやると」
「手が空いたらどうする?クォンタムたちに加勢するのか?」
「いや、我らでは足手まといにしかならんだろう。彼らの戦いが終わるまで邪魔をする者を排除し続ければいい」
「えー、そのよくわからん生物とやってみたかったのになー」
「親衛隊だけでも相当厄介だぞ。俺が戦った時はクォンタムが武器を残していってくれてたから楽に勝てただけだ。あの時こいつが間に合ってなかったら苦戦してた。断言できる」
「他の親衛隊も俺達には思いもよらないスキルを持ってるだろうし。苦戦は必至かもしれん」
「ワシの関心はその触手バケモノの身体改造能力の方にあるなぁ。父でも不可能だった大人なった人間のスキル発現を実際にできる奴がいるとは」
「あのハウラの話から察するに奴らは元々弱いスキルしかもっていなかったらしい。その分脳の変異が少なかったのかもしれんな」
「親衛隊の話は一旦置いておきましょう。敵の力が分からない以上は戦いの中で対処するしかない」
『後は私がギドの首を跳ねればこの戦争に決着がつく』
「そうですねお父様」
「そうだな父上」
「その通りですトライブ様」
「・・・・あれ?」
全員が視線を『フェイデラ国王トライブ』の方へ向けた。
「あの、なんでいるんですか?」
「友のためだ」
「お父様!?ちょっ・・・GOPの本隊の指揮はどうしたんですか!!」
「ミーラに任せてきた。指揮力は私より上だ。それにGOP上層部にはちゃんと単身乗り込んでギドを討つと伝えた。大丈夫だ」
「いやいくらなんでもGOP代表たる父上が」
「悪いが・・・これだけは譲れんのだ!!」
動揺する王族兄弟をフリージアがなだめた。
「ネス様、キレカ様、ここは王の・・・トライブの好きなようにさせてあげてください!!」
「フリージア・・・」
「私は知っています。ギドとトライブがどれほどの仲だったのかを。彼らが互いに平和を願い合っていた事を。だから、ここはどうか!」
「わ、わかりましたわ」
「父上の言う事じゃどうせ反対してもなぁ」
「すまんな三人とも・・・」
しかたなく王も同乗することとなった。
〇
そしてギデン・ザ・グレート城が視界に入る距離まで近づいてきた。
「クォンタム、城の中を探れるか?」
「やってみよう」
クォンタムのサーモカメラが起動して城内の状況を確認する。
それをシャバルから提供された城内の間取りと照らし合わせていく。
「舞踏会用のホールに熱量が八つほどあるね。そんでホールを抜けて廊下を抜けた先、玉座の間にでっかい反応が。あれが恐らくギド王だと思います」
「そうか・・・」
「待ち受けてる感じか?」
「恐らく親衛隊の三人が帰らなかったことでハウラから自分の正体が露呈したことに気付いたんだろう。そしてフェイデラ国が直接自分を殺しに来ると予想したといったところか」
「ん?だったら戦場で兵たちに囲まれていた方が安全だし正体もばれにくいんじゃね?」
「いや、おそらく奴は戦場でお前と出会う事を恐れたのだクォンタム」
そう、クォンタムが戦場に出た場合その力を使ってギド王を直接狙う事が十分可能になる。
そうなれば彼は正体を明かさざるを得ない。軍隊の真っただ中で。
「それでお城で踏ん反りかえって迎え撃つということか」
「なら、お望み通り行きますか。ワーロックさんお願いします」
「おう」
そう言った瞬間、ジープがさらに加速する。
ジープはそのまま城の玉座の間へと突っ込んだのだ!
〇
玉座の間で目を閉じてじっと座っている
いきなりハッっとめを開いたかと思えば天井が崩壊した。
「来たか!」
天井が崩れて瓦礫が降り注ぐ。天井をぶち抜いてきたジープはそのままギド王の前へ着陸した。
ぞろぞろとジープの中から出てきたのはフェイデラ国の戦士たちと王。
「久方ぶりだな。驚いていないところを見ると我らが城に攻め入ってくることは予想通りだったという事かな?」
「そうさ。『コイツ』がトライブならそうすると教えてくれたよ」
ギド王は自分の頭を指で突きながらそう答えた。
それを見たトライブのこめかみに青筋が走る。
「やはりお前はギドではない。アイツはどこだ!」
「もう消えたよ。残ってんのはこのガワだけだ」
ギド(?)がぐいっと自分の頬を引っ張って見せた。
その瞬間、トライブがキレた!単身でギド(?)へと突進していく!!
「お父様!?」
「愚か者が!!」
大量の触手がギドの体から服を艶ぶって噴き出す!一本一本が避ける隙間を空けぬように王を囲い込む。
しかし王の後ろをクォンタムとシャバルが追いかけてきていた!
「シャバル援護!」
「分かってる!ガイスト!」
シャバルの背面に取り付けられたガイストが展開され、王を護るように触手をレーザーで焼き切っていく。
クォンタムは王を追い越して前に出るとレーザーセイバーを二本を両手に携え、セイバーを伸ばしながら手首を高速回転させる。
高速回転されたレーザーセイバーが敵を切り裂く壁となり前から迫っていた触手を全て切り落とすとクォンタムは二本のセイバーを十字に連結させた!
そのまま十字型にくっついたセイバーをギド王に向かって投げつける!
「レェェェザァァァブゥゥゥゥメランッ!!」
十字サーベルの四つの先端からセイバーが噴き出し回転しながらギド王へ向かう!
まさにすべてを切断する光のブーメラン!
「ちぃっ!?」
自身の首めがけて飛んでくるブーメランをとっさに避けるがすでに眼前にはトライブ王が迫っていた。
「その首!もらい受ける!!」
掲げた剣を振り下ろすがそれを触手を束ねた防壁が作られ防がれる。
しかもそのまま剣が防壁の触手に絡めとられてしまう。
「残念!」
「いや、『予知通り』だ!」
王は防壁に突き立てた剣を踏み台にしてさらに高くジャンプする。
「なにぃ!?剣を踏み台にしたぁ!」
飛び上がった王のところへタイミングよくさっきのレーザーブーメランが戻ってきたのだ!
それを手に取り十字を外して二本に、それをまとめて握って一本に!
束ねられたエネルギーはレーザーセイバーの最大出力を一時的に超えた!!
「ここからいなくなれ!!」
振り下ろした一刀は防壁もろともギド王を頭から唐竹割にした!
〇
「さて、あらかじめ王のスキルが予知していたのはここまでだの」
「ああ、ここに来るまでに父上が見ることができたのはギド王を頭から叩き割る所までだった」
「ここからは何が起きるかわからんぞ!」
〇
ギド王を真っ二つに仕留めたがその切り口は触手で埋め尽くされていた。
その触手がトライブ王に向かって噴出する!
それを住んでのところでクォンタムがトライブ王を回収しその場から飛退いた。
「ちっ!」
「くそ!仕留め損ねた!」
「まぁあの程度で仕留められるとも思ってませんでしたし」
左右の切断面から噴き出した触手が絡み合って別れた体を元に戻す。
「そうか、貴様の能力は少し先の未来を見ることができるんだったな」
ゴキゴキと治った体の関節を鳴らして感覚を調節するギド。
そのままゆっくりとトライブたちの戦力を確認していく。
(後ろの奴らが動かんという事は俺を殺す役割を王とあのイレギュラー二体に任せているという事か。それに・・・)
「シャバルよ。まさかお前は死んだと聞いていたがなぁ。まさかそんな姿になって寝返っていたとは」
「アンタには恨みはない。俺の事を色々と面倒見てくれたことも感謝してる。けどアンタをこのまま野放しにすればやっと取り戻した俺の大切なものが失われるだろう。もう、失うのはごめんなんだ。だからギド様、いやお前を止めるぞ怪物野郎!!」
(イレギュラーな戦力が二人、それに加えて未来予知ができる王か。ここから先の行動も既に見られている考えた方がいい。ならばもうこんなガワなど必要ないな)
その時である。
玉座の間のドアをあけ放ち親衛隊が突入してきた。
「王よ!ご無事ですか!!」
「ああ!いいタイミングだ!!」
ギドが何やら頭の中で信号を親衛隊に送る。
「な、なにっ!?」
「ご、ごぼぁ!?」
親衛隊たちが着けていた鎧が蠢きだす。
なんと装着者を取り込みバケモノへと変異させた!
「きゃあ!?」
「シアルさんは下がって!!こいつらの相手は俺達だ。父上たちは手筈通りに!!」
「よし!!」
そしてギドの方にも変化があった。
ボコボコ体が膨らみ、破裂した!
ぶじゅるぶじゅると奇怪な擬音が付きそうな音を立てながら現れたのは。
「タコだーー!!」
頭に巨大な三つの目を持ったタコだった。
細かい触手が束ねられて八本の巨大な足になる。
巨大タコはそのまま足を振り下ろして玉座を破壊した。
「なんだ?玉座の壊れた所に・・・・」
「穴?デカい縦穴だ!」
巨大ダコは体をくねらせてその穴の中へと逃げ込んでいった。
「待て怪物!ギドの体を返せ!!」
王はそれを見てためらわず穴の中へ飛び込んでしまう。
「ああっ!?ちょっと待って王様、着地どうするんですか!?」
それを追ってクォンタムも中へ。
シャバルもそれに続こうとした時。
「シャバル!シアルさんも連れていけ!!」
「え!?」
「彼女はきっとお前たちの助けになってくれるはずだ!!」
気づくとシアルがひしっと自分の腰に張り付いていた。
シャバルは一言告げる。
「ここは任せたぞ!」
シアルを連れて縦穴へと飛び込む。
残されたのは怪物へと変貌した親衛隊とそれに相対するマキーナのメンバーたち。
「相手は八人か。こっちは俺、フリージア、キレカ、ワーロック、ドナウ、あれ?ヴァイは?」
「あいつならクォンタムに付いてったぞ」
「まじかー。五対八か割り切れんな」
「俺とフリージアとドナウが二体ずつでいいな」
「お兄様!私も二体行けますよ!!」
「ワシなら三体行けるぞ」
「だったらアタシ四体!!」
「おまえらなぁ。じゃあ、早い者勝ちだ!!」
「「「賛成!!!」」」
全員武器を構え一斉に飛び掛かる。
マキーナの最後の決戦が始まった!
〇
クォンタムたちが縦穴を降りるとそこには広い空間があり、そこら中に気色の悪い球体がへばり付いていた。
「何だコレは!?」
奇妙な液体の入った透明な球体の中には人の形を模した生物が入っていたまるで卵だ。
「たぶんこれが親衛隊に配られてた鎧の正体だろう」
「こんなにおぞましいものが・・・」
『その通りだ』
空間の中心にはさっきの巨大ダコが鎮座していた。
「これらは全て俺の細胞の培養きさ。これほどの規模にするのに数年かかった」
「無駄な努力だったな。悪いがお前もろとも葬り去る」
「ふん、もう号令の伝令は出した。十数分もすれば最後の戦が始まる。そしてその戦が終わったとき俺の願いも叶う」
「貴様の願い、聞かせてもらっていいか?」
「・・・この世界、いや『全ての世界』には見えない力の流れがある。そしてその力が一点に集中する場所には必ずと言っていい程巨大な国ができるのだ。その『力の溜まり場』を二ヶ所を見つけ出し俺の力でその二点を『つなぐ』」
「つなぐ?ってことはシャバルをゾーニ国から一直線にフェイデラ国へ向かわせてたのってその『つなぎ』のためだったのか」
「そう。俺の力を渡したものがいくつもの場所に血と惨劇の楔を打ち込み、そして『つなぎ』が完成した時、それが『裂け目』と成り『門』が開く」
「門・・・」
「そして我らの同胞たちがやっと『この次元』へとたどり着く。そして全ての世界を喰らいつくすのだ!!」
「つまりお前はその門とやらを開くための先遣隊?お前のような奴らがまだたくさんいるって言うのか!」
「我らはこの次元に大きくは干渉できない。それぞれの世界に先遣隊一人を送り込めればいい方だ。そして先遣隊が門を開きこの次元にある多くの世界に侵攻を始める」
こいつらの目的は分かった。
だがしかし、解せないことが一つある。
「侵攻して世界を食べつくして。全部食い切ったらどうすんのお前ら?」
「知らぬよ。そんなことは考えぬよ『我らは』。ただ喰らい続ける。それだけの生き物よ。それを成す為ならどんなことでもやる」
「なんでそこまで」
「我らの元居た場所には何もない。いるのは同胞たちだけ、死ぬこともなく、ただただその次元で何もせず生きていた。だがある時、この次元から我らの次元に流れ着いた『人間』がいたのだ。ある神がそいつの転移に失敗して我らの次元に紛れ込んでしまったらしい。その時、我らは初めて『人を喰った』。そしてその味は我らに初めて『満たされる』という感覚を覚えさせたのだ!!」
「な・・・」
「我らは望んだ。もっと!もっと!!もっっっッと!!!満たされたいと!!!そしてその渇望は他の次元への干渉方法を見出した!そう、我らは世界を人を喰らい『もっと満たされたいんだ』!!!」
四方八方に触手が飛ばされる!
それは外壁の卵全てに張り付いて全てを巨大タコが吸収していく!
「ばれぬよう我慢していたがそれももう必要ない!!戦が始まり血が流れれば門が開き同胞たちがあふれ出す!!そうだ、やっと!!」
巨大ダコはそのまま吸収した力と共に体を圧縮させていく。
人間代にまで縮んだその姿はタコと人が混じったような異形であった。
「食事の時間だ!!」
つづく
寄生生物怪物態。
体色はてかてかした黒にブラウンの三つの目が光っている。
頭にトゲ生えてる。
寄生生物圧縮人間態
外側のぶつぶつがある部分と頭は黒色、内側は白色のツートンカラー。
三つ目の目は後頭部にあります。




