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転生して1/10プラモになったら村の守り神に間違われた話。  作者: 海人藤カロ
第一章 転生して1/10プラモになったら村の守り神と間違われた話。
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第二十四箱 ジオラマづくりに粘土使うと手が油まみれになる。

お待たせしました!第二十四箱だす!

今回活躍するのはーーーーー!見てのお楽しみ!

再会した兄弟、この先どうなる!?

面白いと思ったらブックマーク!宣伝!評価!コメント!その他いろいろとお願いします!!

 不慮の事故で行方不明になったクォンタムはクマンタムとなって居候先のリンゴ農家、マウ一家の仕事を手伝いながら仲間の下へ戻る機会を待っていた。

 そして配達の仕事でケイワン国首都へとやってきていた一行の前にシャバルが現れ、首都の襲撃を始めたのだった。

 それを見たクォンタムは避難する人々をかき分けてシャバルの下へと向かう。

 

 時を同じくしてGOP加盟国首都連続襲撃事件の調査を命ぜられた「マキーナ」の面々がケイワン国へとやってきていた。

 彼らはケイワン国首都へ向かう道中にシャバルとは別の戦力がケイワン国の南側から侵攻してきていることを知る。

 マキーナは襲撃事件の調査をキレカ一人に任せて他を全て南から来る敵勢力の撃退へと回す。


 そして現在、クォンタムと合流したキレカは二人がかりでやっとシャバルを仕留めることができた。

 それと同時にシャバルがティシアの兄であることが発覚したのであった。



「こいつがあなたのおにいさん!?」


「はい。シャバル兄さんです。間違いない」


「こいつはGOP加盟国の首都をいくつも襲撃した犯人なの」


「えっ!?そんな…。なんで兄がそんなことを…」


 キレカはスカーレットを持って倒れているシャバルの方へ詰め寄る。


「ま、まってください!」


「…私にも兄がいる。離れ離れだった家族にやっと会えたんだものね。そりゃ守るわよね。でも、ごめんなさい。私はコイツの首を取らないと。これは任務なの。私情は挟めない」


「少しだけでいいんです!兄と話をさせてください!!」


 どうしたものかと眉をひそめるキレカの前にクォンタムも立ち塞がった。


「俺からもお願いします。コンテナには機体もあったし今度は俺も万全で戦えます。また暴れだしたらすぐ抑え込めます。だから、どうかシアルさんに時間をあげてください!この人は俺の恩人なんです」


「ハァ…」


 ため息をつくとキレカは剣を納めてクォンタムたちに背を向けた。


「私はこれから兄に事の顛末を報告しに行かなければなりません。シャバルの処遇は『マキーナ』が全員そろってから決めます。クォンタム、貴方にはその間シャバルの監視の任を与えます。逃がしたら承知しませんからね」


 そう言い残してキレカはネス達の下へ向かう。


「あ!俺は避難場所になってる教会にいるんで!!」


「分かりました!」


 落ち合う場所をキレカに伝えた後はシャバルだ。

 コンテナの中に治療カプセルが入っていたからそれにシャバルを放り込んでコンテに詰め込みなおす。


「ヨシと。じゃあ協会に行きましょうか」


「あ、あの、その箱の中大丈夫なんですか?」


「うん。この中はどれだけコンテナを揺らしても影響ないから。治療カプセルにも入れたししばらくしたら目を覚ますよ。早く避難所に行ってアースさんたちを安心させてあげよう。」


「はい。それを聞いてホッとしました」


 二人も首都の避難所へと向かう。



 時は少し遡り、ネス達は南の関所前に巨大な土と石でできた砦を作り上げていた。


「よーし!弓兵部隊は配置したな!」


「は!上からの攻撃は我らにお任せください」


「フリージアは陣頭で指揮を。ワーロックとヴァイはスキルを切らさないように集中しろ。シアルさんは下がって次の準備を。あとは手筈通りに」


「「「はい!」」」


 地平線の向こうに砂塵が上がっていく。


「来た」


「では始めるか。『幻覚』、『隠蔽』」


「闇の『黒霧』」


 モクモクと黒い霧が土の砦を中心に広がっていく。

 


 南の関所が見える距離まで迫っていたマーベック大隊。

 しかし彼らの視界には関所の前にそびえ立つ巨大な土の砦であった。


「何だあの砦は!?斥候の情報ではただの関所ではなかったのか?」


「斥候からの情報が来たのは三十分前です。あれほどの砦、気づかぬハズなどありません!」


 斥候の中にスパイがいるのかと考えを巡らせるマーベック

 だが彼の部隊は生粋のゾーニ国民だけで構成されている。その線は薄い。


「まさか、我々が到着するまでのたった30分前後の間にあの砦を造ったというのか!?」


「マーベック様、砦から黒い煙が!?」


「アレは闇スキルの『黒霧』か!気を付けろあれを吸い込むと一時的に失明するぞ!」


 それほどの闇スキル使いがケイワン国にいるなど聞いた事がなかった。


「全員ハンカチ程度の布で口と鼻を塞げ!衣服を破いても構わん!全員馬から降りるなよ!あの霧は馬の高さまでは昇ってこない!」


 マーベックは目の前の砦の全体を観察する。

 あの窓の数と窓のある高さからして黒霧で視界を奪った敵を遠方から狙撃する算段なのだろう、

 厄介なのはあの黒霧が光スキルで発する光でなければ消せないという点だ。


(今回私の隊には光スキルの所持者はいない。こういった平野での戦では相当なレベルの者でない限り光スキルは使い物にならん。良くて相手に対する目くらまし程度だ)


「これは一度撤退して対策を立てた方が良いのでは?」


「いや。下手に背を向けない方がいい。アレ以外にも想定外な戦力があった場合、我々は背後から刺されることになるぞ。戦とは万事思い通りには行かぬ。想定外こそ最も起こり得る事象だ」


「ではいかがいたしましょう?」


「正面突破など愚の骨頂。幸い私の隊には優秀な攻撃系統のスキル持ちが多くいる。高威力の遠距離攻撃であの砦を崩す!火と風のスキル持ちは前へ!力を最大まで溜め込んで砦への一斉攻撃を行う!他のものは周囲に警戒!伏兵がいないとも限らん」


 エレメントスキル持ちの兵士たちの準備が完了する。


「一斉射撃!!」


 風と火のエレメントの混合によって作られたいくつもの巨大な火球が砦に向かって放たれる。

 火球は砦へと直撃し、瞬く間に砦を崩壊させた。


「ふん、どんなスキルで作ったかは知らぬが所詮は見せかけだけの虚飾の城よ」


 砦が燃え落ちると同時に砦の周囲を包んでいた黒い霧も消える。


「どうやら闇スキルの使い手もあの砦の中にいたようだな。ふっ…勝利は我らの手にあり。全軍突撃!!」


 地鳴りと怒号が響き、砂塵を巻き上げながらマーベック大隊が関所へと突進する。


「この勢いのまま関所を打ち破り!首都を占拠するのだ!!」


「「「「うおおおおおおおっ!!」」」」


 大隊は関所の門を打ち破るために速度を上げていく。黒霧も消えた。足元の心配はもういらない!

 ただ全力で駆け抜けるのみ。

 そして崩壊した砦を通り過ぎようとした時であった。


『砦を中心に巨大な地面に円形の大穴が出現して、大隊はその中に落ちていた』


「なっ、なにいいいいいいい!?」


 大隊の八割がその穴の中に飲まれた。

 穴は相当深くまで掘られているようでまだ底まで余裕があった。


「風スキル!!」


 マーベックの一喝でパニックなっていた兵士たちは平静を取り戻し、風スキル使いが下に向かって爆風を放つ。

 何とか全員無傷で穴の底へと着地するが。


「どういうことだ!?なぜこんな大穴に気付かなかった…」


 あの穴には蓋のように穴を隠すようなものがかぶせてあったわけでもなかった。

 だが大隊はマーベック含めて穴があることに落ちるまで気づかなかった。


「幻覚?いや、それなら先頭が穴に落ちた時に気付くはず…。我々は八割近くの兵が落ちるまで気づけなかった・・・。はっ!『落ちていることに気づけなかった』!?」


「その通り」


 その言葉が穴の上から聞こえてくると同時に穴の上で轟音が響く。

 落下を避けられた残りの兵士たちが力尽くで穴の中へ叩き落されてきたのだ。

 降ってくる兵士たちを風使い達が何とか受け止める。

 そして穴の上には二つの人影があった。


「き、貴様らは!フェイデラ国王子、ネス!そして将軍フリージア!」


「はっはっは。一々言ってくれなくても偉大なる我が名前くらい知ってるよ」


「貴様らが!!」


「いや、偉大なる俺様と言えども一人でこんなことは出来んよ。優秀な部下たちのおかげさ。タネを明かせば簡単な作戦なんだがね。まずは土をつかって砦をこしらえる。砦を作るために掘った土はそのまま落とし穴になるわけだ。それに『幻覚』のスキルを合わせて穴を隠す。幻覚落とし穴の完成だ。いやー、でも砦をあそこまでぶっ壊されたのは想定外だったな。壊れた砦の部分が穴に落ちて無くなったら気付かれちまう。気を利かせて幻覚で砦の瓦礫まで演出してくれたワーロックに感謝しないとな」


「それだけではあるまい・・・!」


「そうだな。ただ幻覚で穴を隠しただけじゃお前らをそこまで落とせない。もう一つスキルを張ってたのさ。『隠蔽』のな」


「隠蔽だと!?私でも存在しか知らない超希少スキルの持ち主がフェイデラ国に!?」


「隠蔽は発動した範囲に入ってきた対象の感覚を狂わせ、惑わせ、ある事象に気付かないようにできる。そう、お前らは『ちゃんと前に進めている』と勘違いしてた。『落ちている』という事象に気づけなかったのさ。そして能力の範囲外まで落ちてやっと落ちていることに気付いて風スキルを使って着地して今のこの状況に至るということ」


「お、おのれ~~~!!」


「ふっふっふ。それにアンタたちが簡単に隠蔽にかかった原因はな。足元がお留守だったことさ」


「足元・・・まさかあの黒霧は!」


「ふふふ、アンタたちは黒霧が消滅したことで足元の細工を全て排除したと思い込んだ。そう思っちまったら。もう、考えないよなぁ~。足元の事なんて☆」


「あ、あれは囮だったのか…」


「さて種明かしは済んだしもういいぜー」


 穴の上に更に人が増えた。それは先ほど準備させていた弓兵部隊だ。


「じゃ、フリージア、ワーロック。後よろしく。俺はヴァイちゃんとシアルちゃんの方に手伝ってくるわ」


「御意」


「これが終わったらいい酒用意しておけよ」


 ネスと入れ替わりでワーロックがフリージアの隣に立つ。

 そしてポンと彼の肩に手を置くと彼の周りに風がまとわりついた。


「風の鎧じゃ。これで矢には当たらんじゃろ」


「かたじけない。弓兵部隊!狙わなくていい、全力で弓を引け!私の事も気にするな!!」


「「「はい!」」」


「攻撃開始!!」


 兵士たちは一斉に矢を放つ!それぞれが個人の持つスキルを付与された強力な矢だ!

 そしてフリージアは矢が放たれると同時に穴の中へ突っ込んだ!!


衝撃の大剣(クラッシャー)!!」


 地面に大剣を叩きつけ、衝撃波を起こし、それをクッションにして着地する。

 剣を叩きつけた瞬間、敵兵が十数人ほど吹き飛んでいった。


「久しぶりだ。力いっぱい暴れられるのは!!」


「分散してさがれぇ!!奴のスキルは衝撃波を生み出す!固まっていては的になるぞ!」


「で、ですがこの穴の中では分散して逃げる場所などありません!?ぐわっ!?矢が!」


「っ~~~~!?か、風スキル使いは矢を防ぐことに集中!他の者たちは防御態勢を取りながら風スキル使いの周囲を固めろ!この男は…私がやる!!」


 マーベックは馬を降りると腰に下げていたレイピアを引き抜いて構えを取る


「細い剣だな」


「力だけで戦いに勝てると思うなよ!この傭兵上がりが!!」


 フリージアvsマーベック。敵国の将軍同士の戦いが今始まる!


つづく


 







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