二十三箱 プラモの外装パージギミックはやった後また着けるのめんどくさい。
おはこんばんにちは!海人藤カロでーす!!
この話では衝撃の真実が明かされまーっ!!
それは何かって?見てのお楽しみ!!
面白いと思ったらブックマーク!評価!宣伝!その他もろもろお願いします!!
クォンタム改めクマの姿になったクマンタムは仲間たちの下へ戻るため居候中のマウ一家が経営するリンゴ農家を手伝っていた。
そしてケイワン国首都での最後の仕事を終えてやっと王都へ帰れると思った矢先にゾーニ軍、シャバルの首都襲撃が始まる。
それと時を同じくしてシャバルから手柄を奪おうとするマーベックがケイワン国の南側から攻め入ってくる。
更にはGOP加盟国首都連続襲撃事件の調査に来ていたマキーナの面々もケイワン国へやってきていた。
マキーナはキレカを襲撃事件の調査へ、残りのメンバーをゾーニ軍撃退をへとむける。
ケイワン国は今までにない混沌に包まれようとしていた。
〇
ケイワン国王城跡地では暗黒騎士シャバルと下着姫キレカの戦いが始まっていた。
真紅剣スカーレットとレーザーセイバーの二刀流でシャバルと打ち合っている。
シャバルの方は両腕が変形し刃のようになっていた。
「ぜあああああ!!」
「ぬあああああっ!」
廃城となった城の中を互いに縦横無尽に飛び回り、ぶつかり合い、火花を散らす。
(この男、恐らくクォンタムが幾度か戦ったという五将軍の一人、シャバル。以前は片腕だけが鎧の魔装具だったそうだが…)
現在のシャバルは全身に呪われた魔装具を武装している。
腕の鎧の能力は肉を喰らって筋肉のみを集め圧縮し自身の体に追加するのと、喰らった肉の形を自由自在に変えて武器としてくるというものだが。
(いくつも加盟国の首都を襲って力を蓄えてきたのだろう。この光の剣で打ち合っても擦り傷程度しか残せない。鎧を攻撃しても埒が明かないなら、狙うは・・・!)
キレカはレーザーセイバーを出力最大にしてシャバルの顔面に投げつける。
シャバルは咄嗟に両腕へ筋肉を集めて硬化し、顔面を庇った。それによりシャバルの視界が一瞬塞がれる。
それを見たキレカは剣の先で自身の乳当てのフロント部分を斬る。
彼女の美しい双丘があらわになると同時に彼女から発されているオーラが爆発的に増大する。
『隠サヌ者』の力が更に高められているのだ!
(ふっ!!)
キレカが壁を蹴るとその壁に巨大な陥没ができ、キレカの姿が消えた!
彼女は既に視界を失っているシャバルの背後に回っていた。
(首っ・・!!)
紅剣スカーレットの一振りは容赦なくシャバルの首を跳ね飛ばした。
〇
キレカがシャバルとの死闘を繰り広げていた頃。
ネス率いるマキーナは南側の関所にいるケイワン国のGOP支部戦力と合流していた。
「ネス様!それにフリージア将軍まで!!」
「おお!将軍たちが来てくれれば百人力だ!!」
「まずは状況だ。敵の数は?大隊としか聞いてない。敵の正確な数を」
「はい!偵察の報告では敵の数はおおよそ六千。こちらは…ケイワン国の兵を合わせても二千がやっとです」
「敵は約三倍か。じゃあ、やることは決まってきたな」
「陽動、奇襲、大将首を討ち取る、ですな」
「大正解!」
言い当てたフリージアにビシッと指す。
「で、ですが現在の敵の位置からこちらまでは平野しかなく奇襲をかけられるような場所は・・・」
「だから陽動するって言ったろ!この秀才の話はちゃんと聞いてくれよ!」
「さて、ここに『土』と『石』を材料とした砦の設計図があります。そして『ビルド』のスキル持ちの彼女更に加えて『幻術』『隠蔽』のスキルを持った優秀な魔女と光の屈折さえ操れる『闇の妖精さん』がいます。となると、どうなるでしょう?」
「「「???」」」
その話を聞いても兵たちは困惑するばかり。
「あ~、まぁいいや。人出だけ貸してくれ。指示するから。敵のここへの到達予想時間は?」
「え、あ、さ、三十分ほどかと!!」
「なら細工は流々にできるな。後は仕掛けを御覧じろだ。じゃあまずはシアルさん!」
「はい!」
「まずは貴女と兵士50人ほどで・・・・」
ネスによる奇襲作戦の下準備が始まる。
〇
崩壊した城の中にはパンツ一丁でたたずむキレカと首を落とされて地べたに転がるシャバルの遺体があった。
「ふぅ。強かった。まさか乳当てまで脱がされるとは」
キレカはコンテナを開いてまさぐる。中にあらかじめ着替えを入れてきたのだ。
「あ、そっかコレ呼べば出てくるんだっけ。え~と・・・」
その時、彼女の背後に…!?
「っ!?」
気配に気づいたキレカはその場から飛退くと同時にコンテナがへしゃげて潰される!!
「だれだ!?」
コンテナを潰した犯人は・・・『首のないシャバルの死体』だったのだ!
「何だコイツ!?」
キレカは間髪入れずにスカーレットを抜いて首なし騎士の両手両足を叩き切った!
だが、その切り離した手足、そして胴体の部分がフワフワと浮いているではないか!
「ざ~ん、ね~ん、だったなああああああっ!」
終には最初に落としたはずの首さえ宙に浮いている。
「な、どうなって!?」
「もうすでになぁっ!!俺はコイツで!コイツは俺なんだよォッ!!」
そう、彼の体は既に鎧と一体化していた。
この鎧を着た者は狂気に飲まれるが代わりに鎧が壊れぬ限りは死ななくなる。
腕がちぎれようとも、首がもげようとも、鎧が包んでいる部位は自由自在に操れる。
肉を喰らう能力は言うなればこの鎧に見合う肉体を作るためのオマケでしかなかったのだ。
現在シャバルは多くの国々を襲って肉を喰らい続けてやっと鎧に見合う体と成った。
「さぁ、死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねェエエエエエエ!!!」
シャバルのパーツは凶器へと形を変えてキレカの周りを跳び回る!
「ちぃっ!レーザーセイバー!!」
へしゃげてしまったコンテナに向かって叫ぶが反応がない。
(まさか壊れた!?)
飛び回るシャバルのパーツは更に速度を増して襲い掛かってくる!
キレカの体の至る所を切り刻む!真紅剣スカーレットだけでは捌ききれない!?
(上下左右斜め、いたるところから攻撃が来る!?)
「コレがオールレンジ攻撃というものだ!!」
「なら…、スカーレット!」
スカーレットのスキル『血ヲ統ベル者』が発動した。
彼女から流れる血が凝固し、剣へと形を変える。
(奴に傷一つでもつければ!内側から血を侵食して破裂させてやる!!)
「血盟の剣!!」
四方八方へ血の剣が飛び交う。・・・だが。
当たりはするものの全て鎧の硬さに弾かれてしまう。
「っ!?」
「ははははは!奴の光の剣ならまだしもおおお!そんな鈍らではなァ!!!」
血の剣をものともせずに刃物と化した両腕がキレカの両手を貫いた!
「アァッ!?」
激痛で持っていたスカーレットを落としてしまう。
キレカはそのまま壁へと貼り付けにされる。
「う・・・あぁ・・・」
「あああ、そうだ。フェイデラ国の奴らと言えど一人ぼっちで死なせるのはかわいそうだ!一緒にしてやろう!俺は優しいだろう!」
身動きの取れないキレカの前にシャバルの胴体が降りてくる。
そして胴体の鎧の胸部が開いた。そこにはまるで蟲の口のようになっているではないか!
「さぁ!コレでお前も愚か者たちの仲間入りだ!寂しくないぞ!!」
「い、いやぁっ!?お母様!お父様!兄様助けてぇ!?」
「はっはっは!最後のセリフが!家族か!甘ったれた兵隊のセリフだなぁあああああ!!!!」
大きく開いた胴体の口がキレカを飲み込もうとする・・・・が!
「危なーーーい!!」
ドガァッ!!
胴体に対してクマのぬいぐるみのドロップキックがさく裂した!!
「あ゛あ゛あ゛あ゛っ!?我が胴体!?」
蹴り飛ばされた胴体は別の壁へ突き刺さった!
「だ、誰?いや、なに!?」
「クマンタム。あ、間違えた!クォンタムです!!」
「く、クォンタム!?」
「聞きたいことは色々あるでしょうが後で説明します!!この刃物みたいなやつ抜きますよ!これ噛んで!」
クォンタムは痛みで舌をかまないようにそこらへに落ちていたボロ布を丸めてキレカに噛ませ、彼女を拘束しているシャバルの両腕を引き抜いた。
「ぷは!?あ、ありがとう!」
「キレカさん!早く止血して!」
すぐに近くに転がっていたスカーレットを渡す。
キレカはすぐに「血ヲ統ベル者」で傷口の血を固まらせて止血した。
「コレで何とか…」
「よし!後は…」
二人はシャバルの頭部の方へ向き直る。
「くそ!胴体がやっと抜けた!」
シャバルは体を元通りに繋げなおすと地面に降りる。
「おのれぇ!!クマの人形ごときがこの俺に無礼を働くとは!!」
二人はシャバルに対し身構える。
「「っ・・・」」
「ふん、まぁいい!愚か者が増えただけだ!!我がオールレンジ攻撃の前にミンチと化すがいい!!」
再び分離しようとするシャバル。
何か対抗策はないかとクォンタムは思考を巡らすと内部コンピュータがコンテナを検知した。
(コンテナ?でもあれ壊れてる)
(重要機関ノ破損ハアリマセン。フタガ歪ンデ開カナイダケダト推測)
(ならフタさえ開けば!シアルさんの事だから色々突っ込んでくれているはず!)
(問題アリ)
(何が!?)
(ヌイグルミ状態デ機体変更ヲ行ウ場合、コアヲ取リ出シテ機体ニハメ込ミナオス必要アリ。更ニ起動マデ十数分ヲ要シマス)
(えええ!?じゃあこの窮地にどうすれば!?)
(コノ『システム』ノ使用ヲ推奨。使用シタ場合、「キレカ」ヲ含メタ生存率70%。非使用、生存率0%)
(70%…いや、でも、この状況。それしかないか)
この間、約0.1秒である。
「キレカさん!貴方に危険が及ぶかもしれないけど案があります!!」
「分かりました!!」
「即決!?」
「貴方のやって来たことは今までずっと正しかったじゃない!自信を持ちなさい!」
「っ・・・わかりました!付いてきて!」
シャバルのオールレンジ攻撃をかわしながら二人はコンテナへとたどり着く。
そしてそのフタをキレカが無理やりこじ開ける!クアンタムはすぐさまあるものを取り出した!
それは王都のGOP本部の寮にいた時に造った何かのシステムを起動させるためのスイッチ!
「押してください!!」
クォンタムはそれをキレカに投げ渡し、キレカは受け取ると同時にスイッチを押す。
すると、クォンタムのクマの両眼が赤く光りだす。
「キレカさん。今から凄く気色の悪い感覚に襲われるかもしれません。でも、耐えてください!平常心を保ち続けて!」
彼の必死の言葉にキレカはただならぬ危険を感じたが覚悟を決めてクォンタムに頷いた。
「目が光ったから何だあああああ!!」
シャバルの追撃がクォンタムに向かって放たれ・・・ない。
彼の頭以外のパーツ全てが空中で静止している。
「なんだ!?なぜ動かん!」
次の瞬間、凄まじい頭痛と嫌悪感がシャバルを襲った!
「あ、あああああがあああああああ!?sだがじゃsだはあごあいうだあおsだ!?」
まるで細長い虫が頭の中をはい回る様な・・・。
「な・・・が・・・。んあ!!何をしたああああ!?」
「これは『Neuron Traveling Driver (ニューロン・トラベリング・ドライバー)』。相手の脳波に干渉する電波を出して相手の思考を強制的にコントロールする!意志の弱い人間なら廃人になるほどの負荷が脳にかかる。イッカククォンタムに搭載されてたシステムさ。本来は言葉の垣根を越えて人々が分かり合えるようにと作られたものだったんだけど軍事転用されてこんな使い方をされてるのさ!!」
「な、なに、なにをいっ・・・て」
「まぁわかんないだろうね。つまり、アンタが自由自在に動かしてる体はアンタの思考に沿って動いてる。それを乱してやればアンタの体はただの糸の切れた人形さ!!」
「う、おえぇ」
「キレカさん大丈夫ですか!?これ周りにいる生き物に無差別に干渉するんです。待っててください。何とかアイツの頭を潰して・・・」
だが、『ニューロン・トラベリング・ドライバー』通称『NT-D』に力を割いているせいかクォンタムも満足にクマの体を動かせずにいた・・・。
「クッソ…あと少しなのに!」
「く、クォンタムさん、詳しいことは分かりませんが。うっ・・・今あなたは奴の体の自由を奪っているのね!」
「はい!」
「なら、奴の体を元の通りに戻すことは出来る?」
「やってみます!!」
クォンタムは動くのをやめてNT-Dに力を全て注ぎ込む!
するとバラバラに浮いていたシャバルの体が元の形に戻っていく。
「な、何をする気だ!!」
「も、戻りました!!」
「よぉし!!」
するとキレカは自分が身に着けている最後の一枚。パンツを引きちぎった!!
その瞬間彼女の体が黄金に光り輝く!!
「な!?」
「キレカさん!?」
黄金の輝きと共に全裸で仁王立ちするキレカの瞳には曇り一つない。
まるで鏡の如く澄んだ水のごとし。
「いつもそうだ。一糸まとわぬこの身一つになった時、私の心はいつも澄み切っている。シャバル、貴方への憎しみすらも」
(す、すごい!NT-Dの精神干渉が全く効いてない!全裸なのに羞恥心すらない!)
「これが隠サヌ者の極地。憎しみは消えたが、シャバル、貴方にはこれまでやって来た事の罰を与える!」
キレカは両手で輪を形作る。すると彼女の発する黄金のエネルギーがその輪に集約されていく。
「『静カナル者』」
そう呟くと彼女の手から小さく集約された光の玉がシャバルへと放たれた。
「う、うわあああああ!?」
その光はシャバルの鎧の中へと染み込むように入り…。
「あ、あ、あああああああああああああ!?」
シャバルの漆黒の鎧の中から光が溢れ出す!!
バシュウウウウ!!
その光はまさに浄化の光。キレカの黄金の光はシャバルの肉体を残して呪いの魔装具だけを塵一つ残さずに破壊したのだった。
残ったのは気絶した全裸のシャバルだけであった。
(すげぇ、自分だけでなく相手も全裸にする技か・・・)
クォンタムはNT-Dを止めると。
「キレカさん。はい」
コンテナから服を取り出してキレカに渡した。
「ごめんさい。気を使わせて」
「気を使うとかじゃないです!早く服を!」
クォンタムに急かされていそいそと服を着ると・・・。
「はっ!?」
「どうかしましたか!?」
「は、は、恥ずかしいぃいぃいぃっ!?」
顔を真っ赤にしてうずくまってしまった。
「他に打開策がなかったとはいえ仲間の前で!全裸に!なるなんて!」
どうやら服を着ると羞恥心が戻るようだ。
「誰にも言いませんから」
「本当ぅ?」
「はい」
「う~。もし喋ったらクォンタムさんに責任取ってもらいますからね!!」
(え~…)
そこへ。
「クマンタムさーん!!」
「あ!ティシアさん!」
「クマンタムさん!無事だったんですね!・・・えーと、そちらの方は?」
「私はキレカと申します。クォンタムさん、彼女は?」
「うーんとどっちも話すと長くなるから。一旦落ち着ける場所までいどうしませんか?」
「そうね。そうしましょう」
「あら?そちらに倒れている方が!」
「あ!そうだった!どうしようコイツ…」
ティシアは倒れてるシャバルに駆け寄る。
その時、彼女の眼が大きく見開かれた!
「に、兄さん!?」
「「兄さん!?」」
つづく




