65 表面に見えるのは波紋、中に何が居るのか
起こったことといえば、
闇を世界に広げ、エンド66を創り、賢者の石を取り、絶対壁を壊した。
完璧だ。どこにも隙は無い。
「・・・」
しかし、何度見ても隕石と核爆発は意味がないようだ。
さっき結合したエンド66が放った、火球も意味がなかった。
もう1つ、さっきの事を思い出すケル。
それは、エンド66と、結合した、ということ。
さっきアリシャと、カムイを始末して、結合した。
それは何時だったか?
「!?」
ケルは思い出す。丁度そのタイミングから、
隕石と核爆発が効かなくなった、と。
「マサカ・・」
身体の中で、さっきまで、エンド66だった部分を探る、そして特定する。
これが、原因のはずがないが、他に何も可能性がなかった。
エンド66だった部分の、分離に入る。と、そこに4色の光が見える。
賢者の石。
全て闇に溶けたのを確認したはずなのに、まだ存在している。
そこには手があり、石を握っている。それは、アリシャ。
(溶けておらぬ。だと?)
さっき、エンド66の闇に全てを溶かされたアリシャ。
完全に、確認して結合したケル。しかしなぜ、手がある?
その時、ケルの身体から隕石魔法の元が発生する、
今の驚きで、つい止めるのを忘れていた。
すると、それが、アリシャの手の中の、賢者の石へと吸い込まれる。
「!?」
そこから、隕石は発生し、町へと降り注ぐ、が、全く攻撃力がない隕石。
女の仕業か?
つまり、ケルの魔法、隕石と核爆発は、アリシャの手の、
賢者の石を通って、何故か安全な魔法へと、変換されていた。
(何故だ?)
こんなことが起きる理由を考える。
もう一つ思い出すケル。
アリシャの頭には闇のチップが、埋め込んであった。




