58 全ての光が消える事なんて
ケルは、エンド66の力で世界の闇が強まって、
ドール化、または爆破が可能になる。
対象はアリシャ。闇のチップが脳に、100個埋めてある。
「女子よ、終わりじゃ」
既にアリシャの、脳内にある闇のチップに、爆破スイッチを入れる。
―――――――
それと共に、レベッカを背後から、杖で突き刺す。
「!?」
ビクンとするレベッカ。
「全てに闇あれ!」
ケルは祈りを捧げる。
「レベッカア!!」
カムイは叫ぶ。何が起こったのか?
さっきまで隣で一緒に、賢者の石を握っていた、
少女の手は、力なく離れている。
レベッカは、カムイに項垂れ寄りかかっている。
賢者の石は、突き刺さった、ケルの杖の先にある。
胸の後ろから、細い鋭利な杖に突き刺されている。
「うおおお!!」
叫んで、その犯人である後ろに居る、ケルを剣で斬る。
しかし、レベッカの身体を盾にする。
「!!?」
剣を止める。
「・・き・・斬って」
レベッカはか細い声で、構わず一緒に斬るように言う。
しかし出来るわけがなく。
「バカめ」
ケルは杖の先に着いた賢者の石に、闇を流れ込ませる。
すると、今までレベッカが創った泡に、闇が広がり始める。
カムイが、石に手を向かわせるが。動けない。
ケルの闇は強力になっていた。ベリアルが、何匹も空に浮かぶ。
「く!・・!」
カムイはそれでも諦めずに賢者の石に手を動かす。
「ガキめ、まだ動けるか」
ケルは、まだ動けるのを不思議がる様子だ。
「僕は、カムイ・アバランテだ!」
その眼差しは、王の風格を備え始めている。
「こしゃくなガキ」
そう言うと、ケルは闇の触手でレベッカを包む。
そして足元に、移動魔法陣を詠唱し始める。
「逃がすかっ!!」
カムイに触手が襲う、必死に剣で防ぐも
(バキッ)剣が折れる。そしてカムイを触手が襲う。
「ぐ・・」
身体をガードしながらも、耐えるカムイ。
「もうよいわ、ガキ」
まとまった触手が襲う。そして、吹き飛ばされる。
ケルは魔法を唱え始め、移動する。
ホワイトアイランドへ。




