51 「アイアンメイデン」ピンク髪の女の子は、力を出す
・Scene アリシャ ・Please 湖の城 周辺の平原
アリシャの圧倒的な魔力に、戦意を失う、
ポルゾイ軍の一部に、逃げ出す者が出る。
「殺せ!」
グサッと、逃亡者を始末する。
赤い騎士の、槍に刺される逃亡者。
「バケモン女!!」
とアリシャに、ポルゾイは叫ぶと、腕を上げる。
ギザギザに、尖った赤いスピアを手に持つ、赤騎士隊。
何の感情もなく、相手を、死に追いやる。
ドールにされた騎士たち、
(アイアンメイデン)
アリシャへと、突き出す数百の赤い槍先。
「やれ!!」
槍を持ってジャンプする。高跳びの原理。
1人1人、それぞれ違ったジャンプをして、アリシャの頭上を襲う。
同時に真横から、斜めからの、100人程の攻撃。
雨となる槍。
――数秒の後、結果が出る。
「あ?!」
ポルゾイは見る。この光景。あの時と同じ。
赤騎士は、宙に停止している。彫刻のように。
アイアンメイデンは、全滅した。
「なにー!?」
ポルゾイは気絶しそうになる。
800人の騎士が、円を描いて停止している。
アリシャは中心に、立っている、
「おい!?役立たずごと殺せ!!」
ポルゾイはそこにいる赤騎士ごと、アリシャと一緒に殺すつもりで、
ドールにされた、王立まどう協会の、魔導士部隊に、そう命じる。
(ボゥ)
詠唱を始めると、あちこちから、炎の玉と、
氷のつららを、横にした氷塊が発生する。
一斉に、アリシャと、停止している赤騎士たちに放たれる。
まるで、ミサイルとなって飛んでくる。
無差別に殺す気。
アリシャは、少し屈みんで、宙に浮くと、華麗に半回転する。
すると、赤騎士たちを、ピンクの魔法陣が包む。
そして、左手を向けると、
(フッ)
赤騎士団は消えた。
そこに飛んでくる、魔法のミサイル。
アリシャは、浮きながら、その方向を見て、右手を前に出す、
手首には、赤と青が交差して∞に回るリング。
そのまま宙を浮いて、ゆっくり前進していく。
ミサイルは命中すると、爆発、または凍結が起こる。
10、20、30・・。
しかし、アリシャから、一定の距離の、
円の、外側でばかりで炸裂する、魔法。
「おい?!」
ポルゾイは、魔法を知らないため、
普通はこんなもんか?と、思う。
魔導士達は独断で、城を狙う。
アリシャから、離れた城に放たれた、炎と氷は、
城へ向かう、と思いきや、まるで誘導弾のように、
曲がりくねって、アリシャに命中した。
方向も全く別なミサイルも、直角に曲がって、
アリシャに命中する。
「あん?!」
驚愕するポルゾイ。
アリシャの周りには、薄っすらと、
青と赤の、薄い膜の様な物が見える。




