34 蠅
レベッカの目の前に居る、巨大なベリアル。
まどうビル。最上階にたどり着いたレベッカを襲う。
(う・・動けない!?)
10階は屋根も壁もほとんどなく、広い屋上のようになっている。
その上空に、漂うベリアル。
黒と紫のグラデーションカラーで、空を覆う程、大きい。
(夜じゃなくって?まさか?!)
昼間なのに、暗い。その理由は、空を覆う闇、
ベリアルの身体そのものだった。
先ほど、ビルに入る前から、町はなんとなく暗く、
そして、人々もポルゾイに襲われていた。
(なんなの・・?)
レベッカは恐怖する、手で触った柱は、ベリアルの太い触手。
(身体が動かない・・?)
屈みこむレベッカ。何とか動こうとする、が、ダメ。
その時、「みつけたぞ!」「レベッカ!」
と魔導士が現れる。すぐに魔法を唱え始める。しかし
「うっ!」「・・・!」
突然倒れる、魔導士。
(ど・・どうしたの?)レベッカは心配する。
よく見ると蟲ベリアルの口から出ている、触手が魔導士を貫いていた。
「・・!?」
レベッカは衝撃を受けながら見ている。
その触手は、そのままレベッカへと飛んでくる。
(しゅるる)
と素早く不気味に動き、
(っ・・!)
掴まれるレベッカ。同時にベリアルが正面に来る。
巨大な口が開けられる。赤黒く、グロテスクで蠢いている。
迫る、暗く深い穴。そして飲み込む。
(助けてっ!)
レベッカは心の中で叫んだ。




