32 プライバシー ルーム
「どうしてここへ?」
レベッカは、さっきのホワイトの、
氷の魔法を痛がりながらも、不思議がる。
自然のまん中のような部屋、まるで森の中。
木々が生い茂り、小川が流れ、動物たちが鳴く。
木漏れ日が差して、そよ風が吹く。
「懐かしい・・」
レベッカは目を瞑る。心が落ち着く。
その時、目に入るのは、自分のデスクとパソコン。
「・・?!」
何かを思いつくと、デスクに着く。
そして電源を立ち上げる。
カタカタ、と操作し、やがて画面が変わる。
「・・うそ?」
そこには、(奴隷)リスト。と書かれていた。
データによると、ホワイトと、王立まどう協会は、
市民を弾圧して誘拐しては、奴隷としてポルゾイに売って、
金を稼いでいた。数は100人を超えている。
「ひどい!・・?」
レベッカは悲しむ。
以前まで、父親のスイーダが統治し、
国の平和を守ってきた、誇り高き、
まどう協会の落ちぶれた姿を、レベッカは直視できなかった。
パソコンを、そっと閉じ、立ち上がるレベッカ。
(協会が、国民を裏切るなんて・・)
ショックで呆然としているレベッカ。
その時。
ガチャ、と入り口が開く。瞬間。
(ボッ!)
と炎の魔法が、レベッカを襲う。
「!?」
慌てて避ける。
「・・なに??」
レベッカは机に隠れながら、様子を見ると、そこには、
「レベッカが居た」
魔導士が居た。
レベッカは部屋の草むらに隠れる。
(あれはまどう協会の?)
王立まどう協会の、炎属性の魔導士。
でも、どこか様子がおかしい。
「・・・」
無気力で生気が感じられない。
「どうして私を襲うの?」
不思議がるレベッカ。
その時、部屋に、鳥が羽ばたく。
「そこか」
炎を放つ魔導士。しかしそれは、ダミーだった。
その隙に、走るレベッカ。
「燃やせ」
魔導士は見つけると、魔法を放つ。
火の魔法はレベッカへと向かい、
(ジュッ!)と炎は、水に蒸発し消えた。
「!」
驚く魔導士達。(ザー)と水の流れる音。
見ると、いつの間にか、天井から流れる、滝が出現し、
レベッカはその裏へと逃げていた。




