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ヤンキーガール=鑑定ガール  作者: 黒夢迷宮
第二章
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スキルを確かめよう

 自分のスキルが規格外のチートスキルだと理解した翌日。

 ロビンの怪我も深傷になる様子はなく、多分数日もすれば治るはず。


「……さてハイネ。あれを倒してみろ」


「わかった。ウサギだから手加減しないとな」


「そうだが……つーかよ。死体が持ってたメイスをなんで平気で持ってるんだよ、おまえは……」


 さて。何をしているかと言うと、怪我をしたロビンに変わり、俺が狩りをする事になった。

 何せ俺のスキルの大半が身体強化。それも戦闘用かつ最上級スキルなのだ。自分の【鑑定】も戦闘で扱えるスキルと化している。

 反対どころか「むしろ確認のためにやれ」と言われる程に。

 ちなみに今日の相手は角ウサギ。そして武器は昨夜拝借した(元の持ち主がスケルトンの)プレートメイス。

 何の心配もなく使っても大丈夫なら、元持ち主が死体だろうがゾンビだろうが俺は問題無い。サバイバル経験者をナメるでない。




【角ウサギ:魔物・獣:ランクG】

 森や草原に出る獣型の魔物。動き方や生命力は普通のウサギと一緒だが、凶暴性が強く好戦的で脚力が数倍強い。

・生命力:G

・魔力:G

・物理攻撃力:F

・物理防御力:G

・魔法攻撃力:G

・魔法防御力:G

・素早さ:D

・属性

 土【Lv.1】

・弱点

 炎【+2培】

・弱点備考

 突進やジャンプ中は無防備であり、その最中に力強く攻撃すれば、その気になれば魔法使いでも一撃で倒せる。

・所持スキル

 突進【Lv.1】

 相手に向かって走り、体当たりをしかける。




 ……うん。前回見た時より、さらに詳しくなってる。

 やはり【真実の瞳】が最高クラスにチートなのは間違いないようだ。


「せぇ――のっ」


【鑑定】の能力を再確認しつつ、メイスを構えて距離を詰めた。

 角ウサギは俺を認識すると、即座に俺にスキル【突進】で突撃してくる。


「ふっ……!」


 だが【絶対危機察知能力】がそれを最低限の動きで回避し、回避と同時に【武術の神域】で上がった動きでメイスで一撃を叩き込む。

 叩き込む際に【瞬間最大攻撃力】が発生したようで、いつも以上に軽い動きなのに、威力が昨日より段違いに跳ね上がっていた。

 武器は木の杖から鉄のメイスに変わっているので動きは色々変わるはず。だがそれすら無いのだ。


「さすが最上級スキル……」


 振るった自分が何より実感している。

 昨日は召喚される前と変わらないが、昨夜の戦闘のせいか、身体が非常に軽いのだ。


「ロビン、ロビン。これなら俺も敵と相対しても問題ねぇよな?」


「あるわけ無いだろ。……これだけ完璧に倒せている奴に」


 ロビンは吹っ飛ばされた角ウサギに視線を向けながら、溜め息をついてそう答える。

 角ウサギはもちろん一撃で倒されており、素材となる角も無傷だった。


「……とはいえ、一応他の奴も倒してからだぞ。万が一でも苦手な奴がいたらすぐに言え」


「了解。……あ。この蛇の牙、ばっきり折っちゃったけど大丈夫か?」


「いつの間にバイパーぶっ飛ばしたんだ、おまえは!!」


 根本から取れた牙を収納魔法に入れ、脳天を潰された蛇をメイスで示したらロビンに全力でツッコミを入れられた。

 昨日から思っていたが、ロビンはツッコミの才能があるな。うん。




「バイパーにスライムに角ウサギ。ついでに川ヤドカリ。……一通り倒したけどどうかな?」


「そうだな。戦力的には問題無い。……というかハイネ。なぜ川ヤドカリを網焼きにしているんだ」


「詳細欄に『強打して気絶させた後、20分程網焼きにすると食べられる』って書いてあったから」


「確かに川ヤドカリは食用だけどホントに実践するなよ!!」


 数分後、日中に出る魔物を一通り倒した俺は、現在川原で昼食を取っていた。

 パンと水――だけでなく、川に生息していたヤドカリをメイスで死なない程度に強打し、気絶してる隙に焼いて食べている。

 パンだけじゃお腹空くし、栄養が足らないからな。ちなみに味は栄螺に近い。欲を言えば醤油が欲しい。


「……もういい。おまえに普通を求めた俺がバカだった」


「斜め上にずれている自覚はあるが、さすがに面と向かって言われたらイラッとするぞ」


「自覚はあるのか……」


 意外、と言わんばかりに目を向けられた。

 そこまで驚くか? そもそも世の女性が全員おとなしい、というのは間違いだ。下手したら魔物なんかより恐ろしいぞ。


「とにかく……実力はわかった。……これなら登録しても問題無いな」


「……登録?」


 何の話だ? 訳が分からず首を傾げていると、ロビンが街の方向を指差す。


「冒険者ギルドだ。……素材は本人じゃないと売れないんだよ」


 ロビンの言葉に、これまたテンプレ的な展開だな。と思ったのは言うまでもない。

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