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一話、転校初日

今日は雲一つない晴天、絶好の転校日和・・・

なんて思えない!


私は上杉鈴、高校1年生。


んでもって、転校することが鬱で辛い。


友達もいない、なれない土地で

私は楽しく過ごすことができるのだろうか?

いや、できない!

できる訳がない!

誰か、夢だといってくれ・・・


父親の車で新しい学校まで送ってもらい、

私は一人、職員室に向かった。


部活の朝練だろう、

元気な声がたびたび聞こえてきた。


職員室に着き、扉をノックして入った。


「失礼します。

おはようございます。」


すると、30代ぐらいの男性教師がでてきた。


「おはようございます。

君が今日から来る転校生の上杉鈴さんかな?」


「はい。

上杉鈴です。

よろしくお願いします。」


「僕は早乙女健斗。

一年A組、君のクラスの担任で担当科目は

生物だ。

こちらこそよろしくね。」


そう言って、早乙女先生は微笑んだ。

新しい担任の先生は優しそうで

少し、安心した。


それから一通りの説明を受けた。

朝のSHRの時間になったので、

私は早乙女先生とともに転入先のクラスに向かった。


「皆さん、おはようございます。

今日は転校生を紹介します。

上杉さん、入ってきていいよ。」


呼ばれたので教室に入り、私は挨拶をした。


「はじめまして。

今日からこのクラスに転入してきました、

上杉鈴です。

よろしくお願いします。」


定型文のような挨拶だが、まぁいっか。

クラスメイトの反応そこそこよかったし。

まず、第一関門をクリアだ!


その後、四限まで無事に終わり

昼休みになった。

すると、予想通りであったがクラスメイト達が

私の周りに群がってきた。


「上杉さん、前はどこに住んでたの?」


「ねぇねぇ、彼氏とかいる?」


「上杉さん、趣味は何?」


「好きな人のタイプは?」


以下略・・・


うるさいし、一気に言われるし

なんなの!?って感じ。

だからついいっちゃった。


「あのさ、私、聖徳太子じゃないから

一斉に言われてもわからない。

それに答える義理もないこと聞くのは

おかしいんじゃない?

友達でもないのに

ペラペラ個人情報喋る馬鹿じゃないから。」


皆、それを聞いて固まっちゃった。

そして口を開いたと思えば


「こっちは親切心で話しかけてあげたのに。」


「貴女は私たちとは違って馬鹿じゃないって

言いたいわけ?」


「流石にその言い方はないだろ・・・」


と言いたい放題。

私は弁当を持って席をたった。


「邪魔だからどいて。」


人垣を抜けて一人、屋上に向かった。

冬の屋上は寒いから誰もいない。

一人でホッと息をついた。


転校初日にやってしまったぁぁぁぁ!

これ、確実にクラスで浮いたな。

これからどうしよう、私・・・


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