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左遷からの成り上がり  作者: 流星明
間章 休暇中の出来事
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第39話 エルザと‥‥

「食べたし、飲んだな。皆も帰ったし、片付けも父さん達がやってくれている。さて自分の仕事をするか‥‥」


ミヴラより、少し離れた場所にあるフォンターナ邸。自分の部屋に戻ったレオナルドは、ベッドに腰かけて次の作戦に関わる資料を見ながら考えをまとめる。アレサ=デュレールは、ドラーム帝国にて同盟破棄を宣言して帰国。現在はノルディン連合王国内の反抗勢力との政争の真っ最中らしい。


また、反抗勢力の首魁でアレサの叔父たるバロル大公に、ドラーム帝国は密かに援助しているとのこと。いずれ、内乱が起きるのは確実な情勢であった。


「ノルディン陸軍のほとんどがドラーム帝国側に付くか。ロマルクとしては、ノルディン海軍との連携が鍵だな。ノルディン連合王国に向かった時に、海軍将校と優先的に会ってみよう」


「‥‥相変わらずの仕事人間。レオ、体を壊すよ?」


レオナルドは驚いて、部屋の大窓を見る。そこにはエルザがいて、鍵を開けるや中に入って来た。そして、当然のようにレオナルドの隣へと座る。


「エルザ、帰ったんじゃなかったのか?」


「ちょっと、聞きたい事があるの。アレサ女王陛下は、レオの何? 恋人なの?」


エルザは、アレサ=デュレールの事をレナニートから聞き出していた。話を聞けば、アレサはレオナルドを好きだったらしい。だが、帰国しなければならない現実とモニカの話を聞いた事で、思いを告げずにいたようだ。増え続けるレオナルドに想いを寄せる女性達。エルザは焦り、ある決断を下す。だからこそ、今夜ここに来たのだ。


「学友だよ。親友と言えるほどの付き合いのあった。苦境に落ちている友は助けたいと思う。ただ、それだけさ」


レオナルドには、アレサに対する恋愛の感情は無いようだ。だが、油断はしない。エルザは行動に移す。既成事実を作るために。


「ふーん、そう。なら良いわ。それより用件を済ませる」


そう言って、エルザは軍服を脱いでいく。下着すらも外し、裸になったエルザはレオナルドをいきなり押し倒した。エルザの引き締まった体が露になり、レオナルドは激しく動揺する。


「え、エルザ?」


「まずは、レオとの既成事実を作る。レオの女になりたいの。それとも、私じゃ嫌ですか?」


突然可愛らしくなったエルザに、レオナルドの心が震えた。俯いて、レオナルドの言葉を待つエルザ。そんなエルザの肩を掴むとレオナルドは唇を奪う。そのまま、逆にエルザを押し倒した。エルザは頬を赤くして目を閉じる。


「好きよ、レオ。愛してる」


「随分と強引なお姫様だ。ここまでされて何もしないのは男として、駄目だな」


「さあ、来て。私の全てをレオにあげる」


レオナルドも服を脱ぎ、エルザの体を激しく愛撫する。エルザの息は荒くなり、艶のある声が部屋に響く。しばらくして、レオナルドは気づく。エルザの瞳が赤く輝き始めた事に。


「エルザ、目が赤くなっているぞ。これは、一体?」


「レオ、駄目。私の理性が限界みタイ。‥‥ウウッ。レオヲワタシノナカニ、ウケイレタイノ!!」


エルザは再度押し倒して、体の中へとレオを飲み込む。そのまま、エルザは腰を壊れんばかりに動かしていく。エルザの変貌振りに驚くレオナルドだが、逃げようとは思わなかった。


「ぐう!エ、エルザ。君の思うままにするんだ。こ、今夜はとことん付き合う!」


エルザは奔放にレオナルドを求め、レオナルドはそんなエルザを受け入れる。何度も求めあった2人は、疲れと充実感に浸りながら眠りについた。


レオナルドとエルザが、公私共にパートナーとなりました。

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