とうちゃーく!
「街だー!街に着いたぞー!」
「うるさい!アホトウジ!」
そこで俺の意識は消えていった…
ガバッ!
「あぶねぇ!今のはヤバかった!寝てる自分が見えた!」
「ほんとに元気だな」
「トウジくん大丈夫?」
「…ゆーたいりだつ」
「早速次の主を探さねばならんか…」
まずいな。
この流れが定着しつつある。
このままだと30話位でスグが俺に止めを刺すことになる。
何とかしなければ
「何はともあれ街についたな」
「でもこの街誰もいないね」
「…ゴーストタウン?」
「ゴースト!?」
「おーい!誰もいないのかー?」
…しーん
「…返事なし」
「よし、もう一回。おーい!」
「…しーん」
「今誰か『しーん』って言ったな」
「確認するか?」
「確認するってどうするのよ?」
「見てろよ?ヤッホー!」
「…ヤッホー」
「見っけ!」
「うわぁ!」
小屋の中に男の子が隠れてた。
フッ、チョロイな
「あ、あいつの手下か!」
「マモー、なんかちっこいの見つけたー!」
攻撃されそうだったからとりあえず抱えてみんなの所に連れていってやった。
「やめろー!おーろーせー!」
「ん?その子どうしたの?」
「スグ、察してやれ。女にモテなさすぎてついに子供にまで手を出したんだ」
「そんな…トウジ」
「違うよ!?」
「…悪いことダメ…絶対」
「違うって!」
「大丈夫だよ、トウジくん。きっとトウジくんにピッタリな人がいつか見つかるよ」
「サグまで!?」
「トウジ、ふざけてないで続きを話せ」
「あ、なんかちっこいのみつけた」
「さっきの山彦はこいつか?」
「たぶんな」
「ならさっさとそう言えよ」
「まったく、トウジのせいで無駄な時間つかったじゃない」
「俺が悪いの!?」
解せぬ
「まぁいい。とにかくそいつに話を聞いてみるか。」
「あいつの手下に話すことなんかなにもない!」
「あいつってだれだ?」
「何言ってんだ!ブモーに決まってるだろ!」
「ブモー?なんか牛みたいな名前だな」
「…ほんとに違うのか?」
「あぁ、俺たちはすこし用事があって立ち寄っただけだ」
「…そうか、疑って悪かったな」
「気にしてねぇよ。それよりこの街で1番えらい人のところに連れて行ってくれ」
「分かった。ついてきてくれ」