お墓建設フラグ建築かけるに
クーに作戦を伝える。
「ふむ...たしかにそれならやつを倒せるな。じゃがうまくいくかの?体格に差がありすぎるじゃろう」
「まぁその時はその時だ...よっ!」
言い終わると同時にブモーの懐へと飛び込みクーを振るう。
が、当然当たらない。
「何度やっても同じだモー!」
その隙をブモーが見逃すはずもなく、棍棒が振り下ろされる。
それを躱し、三角飛びのようにブモーの周りを飛び回る。
「モッ!?モッ!?」
ブモーが俺を見失いキョロキョロと辺りを見回す。
「ここまでは作戦通り!クー、こっからは頼むぞ!」
「うむ!任せるのじゃ!」
腰にぶら下がった鞘におさまったままのクーが力強く頷いた気がする。
さぁ、第二段階だ
もう一度ブモーの懐へ入り込み、腰へと手を伸ばす。
「見つけたモー!」
ブモーも再び棍棒を振り下ろす。
避けることもできそうになく、とっさに腕で受け止めようと構える。
「モーの勝ちだモー!」
棍棒が振り下ろされ、地面から大きな砂埃があがる。
「モモモッ、まぁ頑張った方だモー。墓ぐらいは建ててやるモー」
「勝手に殺してんじゃねぇよ!」
殺したはずの相手から返答があり驚いたのか、ブモーは声のした上を見上げる。
「な、なんで生きてるモー!?」
生きているのは当然。
ブモーの棍棒を受け止めたのは俺ではないのだから。
「詰めが甘かったなぁ!クー頼む!」
晴れてきた砂埃の中に見える、棍棒を受け止めたままのクーに呼びかける。
「頼まれたのじゃ!」
クーが『嫉妬』を発動すると同時に力がみなぎる。
「おっらぁぁぁぁ!!!」
上を見上げたままのブモーの顔面に全力の踵落としがきまる。
再び砂煙があがり、それが晴れた後には顔面が潰れ、血まみれになったままピクリとも動かないブモーが俺の足元に転がっていた。
「まぁ頑張った方だな。墓くらいは建ててやるよ」
捨て台詞を残し、クーのもとへ向かう。
「クー無理させてすまねぇな」
「あの程度、無理でもなんでもない。気にしなくても良いのじゃ」
クーが棍棒を受け止めた方の腕を振りながら答える。
「腕、大丈夫か?」
「少し痺れた。まぁどうということは無い。魔具を甘く見るでない」
そう言うとスタスタと歩き始める。
「お腹がすいたのじゃ。帰るぞ、トウジ」




