おはようからの登場人物説明回
ありのまま今起こっていることを話すぜ!
俺、藤堂 刀刃は「いつも通り高校のクソ退屈な授業(睡眠学習)を受けていたと思ったら、目を覚ますと森の中にいた」
何を言っているか分からねーと思うが俺も何があったか分からない…
催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ。
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったような気がしなくもねぇぜ。寝てたから知らんけど。
さて、いったん現実逃避を終えてみようか。
「どうなってんだ?これ」
「さぁな、こっちが聞きたい」
おっと、後ろから声が。何奴
「なんだマモか」
「悪かったな、可愛い女子じゃなくて」
声をかけてきたのは縦部 護。
幼なじみである。腐れ縁ともいう。非常に残念なことに男子である。イケメンで女子にモテるのである。
「で?どういう状況?」
「俺も寝てたから分からんな」
「そっかぁ。あ、スグー!」
「ん?なに?」
今俺が呼んだのは舵野 直美。
護と同じく幼なじみである。一応女子ではある。非常にスタイルも良く美人なのだが、残念なことに九割九分九厘男子である。
「アンタ今絶対失礼な事考えてたでしょ?」
「さぁスグ、今どんな状況か説明してみたまえ!」
「話をそらすなよ。…まあいいや。実を言うとあたしも寝ちゃっててよく分かんないんだよねぇ」
「なんだよー、みんな寝てたんじゃダメじゃん」
「「アハハハハ」」
「馬鹿、笑ってる場合か。まったく…とにかくこの状況を説明できるやつを探すぞ」
「…説明…できるよ」
「わっ、ソノちゃんじゃん」
このちっちゃいのが三園 癒奈ちゃんである。
こちらは高校からの友達である。
ちっちゃくて可愛いがあちらが恋愛に興味が無いそうなので脈なし。残念である。あと、ちょこっと影が薄いのである。
「隣にいたんだ。ごめんな、気づかなくて」
「…いつもの事だから…大丈夫」
「ユナ、説明できるの?」
「…できる…起きてたから」
「さすがソノちゃん!」
「たのめるか?三園」
「…うん。…授業を受けてたら急にピカッて光ったの。…それで光が収まったらここだった」
「ウ〜ン、結局あんまわかんない感じ?」
「…ごめん」
「いや、なんの情報もないよりはマシだ」
「でも、もうちょっと情報が欲しいわね」
「そうだなぁ。お前なら分かるだろ。な、サグ」
「うわ!ビックリしたぁ」
たまたま通りかかった佐久間 摸を捕まえた。
ソノちゃんと同じく高校からの友達。めちゃくちゃ頭が良い。
あとビビり。
「急に悪いな、サグ。今の状況、説明出来ないか?」
「えっと、あんまり役に立つとは思えないけど…でも一応話すよ。授業を受けていた時に突然目の前が明るくなったんだ。その光の中に穴みたいなものがあってそこにみんな吸い込まれていったんだ。ごめん、何言ってるかわかんないよね」
「いや、そうでもないぞ。その、穴からここに来たのならもう一度それを通れば教室に戻れるかもしれん。とても貴重な情報だ」
「おぉー!流石だ、サグ!」
「やっぱり、佐久間くんに頼っとけば何とかなるわね」
「…佐久間くん…グッジョブ」
「えへへ、ありがとう」
「あ、そうだ!しばらくみんなで一緒にいようぜ!」
「僕もそれがいいと思う」
「まぁ、1人よりはいいか」
「みんなでいるとたのしいしね!」
「…賛成」
「そうと決まればさっきの事をクラスのみんなに話して穴探しだ!」