君の背中を追いかけて
君の背中をいつも追いかけていた。前までは、君の背中を追いかけているのが楽しかった。
新たな世界が見れたようで楽しかった。
いつまでも追いかけていたいと思った。
でも、どうしてだろう?
君の背中を見ていると何故か心がざわざわする。
このざわざわは何だろう?
これは、嫉妬かな、と思った。
沢山の光景をみているうちに、僕もこんな光景を自分の力で見つけてみたいと思い、そんな光景を見つけられている君が羨ましく思ったのかもしれない。
君は、いつもみんなを引っ張って僕らの知らない新しい世界に連れて行ってくれる。
だが、どうしてだろう?
君がいつも僕を引っ張っているのに、不満を感じてきた。
僕には君を引っ張る力もないくせに。
だけどある時に、君を新たな世界に連れて行く事ができた。
君が喜んでその景色を眺めている姿を見て、なんだか僕も嬉しくなった。
いつも君は新たな世界にみんなを連れて行き、みんなのその笑顔を見ていたのだと分かった。
その事が分かって僕は、またあることに気づいた。
僕は、君を引っ張っていきたかったんじゃない。
君と、同じ世界を歩いていけるような対等な存在になりたかったのだと。
君が僕をどう思っているのか分からない。
だけど、僕は君の横を歩けるように少しずつ歩幅を速めていくよ。