93/143
カスタマイズ
お借りしたお題は「カスタマイズ」です。
杉村と別れた恵子は家に電話した。
「お父さん、会わせたい人がいるの」
恵子の言葉に父親はギクッとしたが、
「私の知っている男か?」
「知らないわ。でもとってもいい人よ」
恵子が言うと、
「お前はお人好しだから心配だよ」
父親は精一杯の皮肉を言ったが、
「お父さんは何も言わないよ。今度連れておいで」
「うん」
恵子が声を弾ませると、
「お母さんと一緒で、自分に合った男にしてしまうだろうからな」
そう言われ、恵子は赤面した。