りったんの「二百文字小説」集その弐

頑張れ、杉村君！

森の妖精

お借りしたお題は「森の妖精」です。

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　恵子はホテルのバーで杉村を待っていた。

　矢那が二人に今朝のお詫びをしたいと言ったのだ。

　いくら待っても杉村は来ない。連絡しようとしたが圏外だった。

　恵子が店の外に出ようとすると、矢那が入って来た。

「いやあ、こういう雰囲気の所で君を見るとまるで森の妖精だね」

　歯の浮くような事を言われた。

「どういう事なんですか、課長？」

　恵子は矢那に騙された事を悟った。

「ま、いいじゃないか」

　矢那は嫌らしい顔で恵子の隣に座った。