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りったんの「二百文字小説」集その弐  作者: りったん
頑張れ、杉村君!
75/143

事業拡大

お借りしたお題は「事業拡大」です。

 杉村は律子にあれこれ話されては堪らないと思い、


「藤崎先輩は会社の女の子の憧れの的だったんだよ」


 すると恵子は、


「知ってます。そちらの会社に大学の同級生がいるので、聞いた事があります」


「え?」


 恵子の言葉に杉村はギョッとした。


「冬矢君、有名ね」


 律子の目が鋭くなる。藤崎は苦笑いした。


(藤崎先輩、社内だけでなく他の職場にまで恋愛の事業を拡大しないで!)


 杉村は涙目で藤崎を見る。


 恵子はまずい事を言ったと思った。

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