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りったんの「二百文字小説」集その弐  作者: りったん
頑張れ、杉村君!
70/143

ボディビルダー

お借りしたお題は「ボディビルダー」です。

 杉村は渋々協力を承諾した。恵子が勤務しているデパートは、大阪にもあるからだ。


(この人なら個人的な怨みで人事をやりかねない)


 薄ら笑いを浮かべる矢那を見て思った。


観路野みろの君と三人で話をするので、今日の夜、連絡します」


 仕方なく携帯の番号を教える。


「約束、守ってくださいね」


 矢那にグイッと二の腕を掴まれた。優男に見えて実は腕力が強い。


(色も浅黒いし、ボディビルダーだろうか?)


 杉村は嫌な汗を掻いた。

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