りったんの「二百文字小説」集その弐

頑張れ、杉村君！

青いジャージ

お借りしたのは「青いジャージ」です。

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　美奈子は何故か青いジャージを着ていた。

「いつもジョギングの後、ここに寄りますの」

　杉村は流れで彼女の隣に座ってしまった。

「ここの先生は腕がいいと評判ですのよ」

　美奈子は歯の矯正をしているのだという。

「私も恵子さんくらい綺麗だったら良かったのにと思っていますの」

　笑顔でそう言う美奈子は好い人にしか見えない。

（この人だって十分綺麗だ。それなのにそんな事を言うなんて、何を考えているのだろう？）

　杉村は警戒した。