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りったんの「二百文字小説」集その弐  作者: りったん
頑張れ、杉村君!
52/143

シェイプアップ

お借りしたお題は「シェイプアップ」です。

「いやあ、さすが吾妻君だ。男を見る目があるね」


 矢那やな寛治かんじは陽気に言った。


 杉村は呆気に取られ、 恵子は苦笑いをしている。


(凄く迷惑なんだけど、恵子さんの上司では、下手な事は言えないし)


 杉村はそれからしばらくの間、矢那の独演会に堪えた。


「これで失礼しますよ。最近、腹が出て来ましてね。シェイプアップのためにジョギングをしているんです」


 矢那は唾がかかってしまうくらい顔を寄せて、杉村に言った。

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