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電子書籍
お借りしたお題は「電子書籍」です。
杉村は先輩の律子に借金を申し込まれた。
「律子先輩は僕より高給取りなのに、どうしてたりないんですか?」
杉村は呆れ顔で尋ねた。すると律子はテヘッと笑って、
「いろいろと要りようなのよ」
自分で書いた小説を自費出版で電子書籍として販売するらしい。
「すごいじゃないですか、先輩」
杉村が言うと、
「騙されちゃダメじゃん、杉村君」
律子と同期の香に言われた。
「律子が小説を書いている訳ないでしょ!」
確かにそうだと思った。