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マッサージ器
お借りしたお題は「マッサージ器」です。
蘭子は須坂を連れてコンビニに入った。
「ごめんね。父と打ち解けて欲しいと思ったんだけど」
父親が須坂を呼ぶように言ったというのは蘭子の嘘だった。
「ここで僕が挫けたらもうずっとこのままだから、頑張るよ」
「ありがとう、つっくん」
蘭子が涙ぐんだので、須坂はキュンとした。
(このままだとアパートに帰ってから、マッサージ器で全身を解さないといけないくらい凝り固まりそうだ)
須坂はこの難局を何とか乗り切ろうと思った。