117/143
パーソナリティ
お借りしたお題は「パーソナリティ」です。
須坂は蘭子と話して、綾子を誘ってカフェに寄った。
彼女を除け者にできなかったのだ。
「綾子ちゃんが美人だからでしょ」
蘭子が小声で言ったので、須坂は寿命が縮みそうだ。
「そんな事はないよ」
嫌な汗が大量に噴き出した。
ふと綾子を見るとイヤフォンで何かを聴いている。
「好きなパーソナリティのラジオが始まったんです。お気になさらず」
綾子は真顔で言った。
(君の人格が心配だよ)
須坂は苦笑いして思った。