ノートとの出会い
みんなはこんなことを思ったことはないか?
「人生が自分で思い通りになればいい」と
ある夏の朝蝉の声が五月蝿くて俺は目を覚ました。
みなさんどうもはじめまして俺の名前は向井拓哉。現在高校二年生の夏休みを過ごしています。身長は155cmとかなり小さい。体重は50キロでバイトを二つ掛け持ちしてる(回転寿司屋とスーパー)帰宅部。高校はS高校に通っています。自転車で20分ぐらいで雨の日は車や合羽を着て登校したりする。友達はそれなりにいて彼女は現在募集中。いままで付き合った人数は二人。
とまぁ自己紹介はこれくらいでいいかな。
俺は二度寝を我慢して布団から起き上がり部屋を出た。時刻は10時前。いつもなら昼まで寝ているけど今日は気晴らしにちょっとだけ早く起きた。下の今に行きそこにはテレビを見ている母と妹が居た。俺の家族は四人家族で父、母、俺、妹だ。俺は母と妹とは血が繋がっていなくて父と母はバツイチどうしの再婚だった。小さい頃最初は焦ったけどだんだん慣れてきて今では仲良し家族だ。妹とヤバい関係になるという十八禁の漫画があるが現実はそんなに甘くはない。例えるなら俺の妹はマ〇オに出てくるパ〇クンフラワーだ。
そんなわけで健全な生活をすごしている俺は何も問題はなかった。成績もクラスで五位~八位でバイトでもそれなりにうまくやっていけてる。ただ俺はこの人生に面白みがないと思っていた。とあるP〇3のゲームにブレ〇ブルーというのがあるがその中のキャラにハ〇マというのがいるのだが俺はそいつの性格の悪さ、発狂、口調が大好きでしょっちゅうこういう感じになれればいいのになぁと思っていた。バタフライナイフを使っていてとてもかっこよかった。
俺はこの身長だがそれなりに喧嘩が強く175cmぐらいある年上に普通に勝てるほどだった。あんまり自慢ではないな。
ゲームをし、友達と遊び、バイトするという繰り返しを夏休みの間ずっとするのかと思うと俺は心底うんざりした。なんてつまらない人生なんだろうか。
そんなある日のこと母が押入れを整理していた。
「手伝うよ。」
俺は母の横に行き一緒に整理し始めた。いらなくなった服や物を分別していくだけだったのですぐに終わった。その整理してる途中俺は奥のほうに埃をかぶっている小さなノートを見つけた。そのノートには「人生計画ノート」と題名が記されていた。母に聞くとそんなノート知らないと言う。じゃあ父のかなと思い居間に居た父に聞いてみたら父も知らないと言う。部屋に戻って机の上にノートを置いてこのノートは何だ?と考え事をしているといつの間にか夜になっていて夕食の時間だった。飯を食べてる時も風呂に入っている時も俺はずっとノートのことを考えていた。
風呂から上がって部屋に戻ると俺は筆箱に入っているボールペンを抜き取りノートの一行目にこう書いた。
「明日寿司屋のバイトが休みになる」
これならいいだろうと軽い気持ちで思い俺はそのまま布団に入り、数分で眠りに落ちた。
そして次の日いつもどおり昼に目が覚めまだ眠気が残ったまま携帯で時計を確認しようとすると着信履歴が一つ入っていた。発信者は寿司屋のバイトからだった。俺は一気に眠気が吹っ飛び、伝言メッセージを再生した。
「どうも店長の橋村です。今日はシフトが間違っていたので向井君は今日お休みになります。ではまた次のバイトの日に会いましょう」
伝言メッセージを聞いた後俺は放心状態になった。
「嘘だろ?」
頭に浮かび上がる文字それしかない。俺は頭を左右に振り考え直した。今日は偶然だ。たまたま店長がシフトを間違えただけだ。そうに違いない。俺はそう考え直して服を着替え、昼飯を食べ終わった後、部屋に戻りノートにこう書いた。
「夕方に家族と高級料理屋に行く」
これならさっきみたいな偶然は起こらないだろうと思い、ノートを机の引き出しに収めた。