少子化の本当の理由
2022年11月15日、国連により世界人口が80億人を突破したと発表されました。
ほんの20年前は60億人です。
世界全体で見れば人口は減るどころか爆発的に増加しています。
少子化が起きている国地域は、主に我らが日本を含んだいわゆる先進各国。
何故先進国だけ少子化が進み、発展途上国はそうでないのか。
結論から言えば人権が原因ではないかと思うのです。
分かりやすい例がインドです。
IT大国であり、急速に発展しながらも未だに人口が増え続けている。
しかしながら、同時にカースト制度の名残がまだ色褪せていないと聞きます。下層民が人口の過半数を占め、公務員等職業の優先枠を割り振られているので、その利権が酷く政治的な動きに繋がっているそうです。
女性が集団レイプをされるという悍しい文化は読者のあなたも聞いたことがあるのではないでしょうか。
つまり、インドは人権意識がかなり低いのです。
反対に、中国はインターネットの普及と共に当局への不信感と人権意識が醸成され、人口が減りつつあります。
何故、人権意識の高低が少子化に繋がるのか。
人権の保たれた人生、いわゆる健康で文化的な最低限度の生活と言うものを維持するには、大変な努力と苦労が必要です。
子供を作ってしまえば、それが成り立たなくなる。
つまり、出産が結果的に人権の無視に繋がるのです。
これらはトレードオフの関係です。
人権を無視し、避妊をせず、堕胎もせず、ぽんぽこ産んでは適当な最低限の食事だけ与えて後は放置する。
ほんの50,60年前の日本がそうでした。
子供は放っておけば勝手に子供同士で遊んで育ち、気づけば大きくなって働き出す。
親がお金を使って大学まで行かせることはない。
子供を作ることに負担がないのだから、増えて当たり前です。
今や少しでも子育てを放置すれば、虐待で通報されるような世の中です。時間も金もとても足らない。
人権と言えば、女性の社会参画も同じです。
昔は、多くの女性にとっては結婚することこそが仕事と同義でした。
しかし、社会に出て就職するようになり、結婚をする必要がなくなった。
しなくても生活出来てしまうからです。
人権、つまり個々の権利を守ると言うことは、国や種など集団よりも個人を優先すると言うことです。
地球の資源は限られていますから、それぞれが沢山水を飲んで肉を食べようとすれば、数を減らすしかありません。当たり前の原理です。
根本的に少子化を解決するのならば、人権を捨て、避妊も堕胎もせず、体罰も虐待も許し、十全な教育もしない。
このような体制が必要になります。
しかしながら、人権を保障された生活を知ってしまった人間が、今更そんな動物的な生活を出来る訳がありません。
極限まで少子化が進み、人権の維持よりも人口の維持の方が重要になった時に、ようやく個人の権利よりも集団の保存発展を優先するために少子化が解決されるのではないかなと思います。
他にも作品がありますので、もし宜しければ下の作者マイページからどうぞお読み下さい。