新しい部屋へ。
海斗達移住者は、一文字に列を作りながらレンガが敷き詰められた道を進んでいく。子供達は、新しい町並みに目を輝かせながら海斗の後を金魚のフンの如くついて歩いていた。
一方海斗は、この町では随分と名が知れているのか沢山の道行く人に声を掛けられていた。
「あら、まぁ。海斗君、新しい住民を連れてきてくれたのかい。有り難いねえ、最近は人口が少なくなってきていたから、とても嬉しいよ」
初老の女性が、とても愛嬌のある笑顔で海斗に話しかけると、彼は頬をかきながら
「いえいえ。むしろ、貴方がたがこいつらを受け入れてくれたので、」
と言った。女性は軽めに海斗の肩を叩いたあと、
「そんな遠慮しなくていいんだよ。海斗君が連れてきてくれたんだから」
と笑いながら、後ろでボソボソと話をしている子供達に飴を配る。子供達は飴を受け取ると、腹が減っていたのかすぐさま口に入れた。
いつの間にか女性は居なくなっていた。あの人は本当に自由だな、海斗はそう頭を抱えながらどんどん道を進んでいった。
一同が一際大きな家に入ると、子供達は気分が高まったのか先頭である海斗を抜かして手前の部屋に続々と入っていった。
「海斗兄、この部屋何?」
「先に行くな。……そこはおめえたちの部屋だ」




