表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奈落に落ちたら案の定裏ダンジョン直行ルートでした  作者: 猫蜜柑
第一世界 3章 学園編
34/39

34,好意は言わなきゃ伝わらない

約2ヶ月ぶりですが作者は生きてます。色々忙しいですけどエタるつもりは無いのでご安心を。

 今日は確か係決めとかがあるんだっけか……委員長とか総務みたいなリーダー系の係にはなりたくないな。

 あと朝に悠灯もネロもいないことに何となく違和感を感じるようになってるあたり慣れって怖い。


 朝の準備を済ませて食堂へ向かうと食堂は寮舎と違って男女共用らしく男女が混在してるテーブルも幾つかあるのが見えた。悠灯とネロを探して朝ごはんを食べよう。



 うーん、人が多すぎるせいで中々見つからない。やっぱり安定と信頼の森羅万象さん頼りで探すのが1番かな。昨日の時点で朝待ち合わせる約束をしとけばよかった。


 お、いたいた。ん?悠灯とネロの他に3人いるけどいったい誰だろう?まぁいいや、とりあえず悠灯達のところに行こう。



◇◆◇◆◇◆◇



「━━━━━━━何度も言ってますけど私達は一緒に食べる人がいるのでお断りします」


「そんなこと言ってるけどその人全然来ないしもう良くね?」


「そうそう、遅れてるやつが悪いっしょ」


 あぁ、この人達ほんと邪魔。真緒くん探したいのに……朝からストレスが溜まる。でも騒ぎ起こすのはダメだしどうしよう。


「この人たち絞め落としたらダメですか?こう、キュッと」


 ネロちゃんがなんか怖いこと言ってる。でもその気持ちはよくわかる。いっそあっちが手を出してくればいいのに。そしたら正当防衛ってことである程度までは許されそうだしね。


 そう思ってたら痺れを切らしたのか相手が私の手を掴もうとその腕を伸ばしてきた。正直下心しかないような人に手だけとは言え触られるのは嫌だけど触られたって言う事実があれば合法的に対処できるからね。少しの妥協は大事。



 そんな風に思ってたけど、あれ、まだ掴まれてない?目を開けて見てみるとそこには私の最愛の人がいた。


「気安く人の恋人に触れようとするのやめてくれないかな?」


◇◆◇◆◇◆◇


 悠灯とネロのところに向かう途中でメリアさんと合流した時に2人がナンパされてることを聞いたから急いでその場に到着すると、ちょうど悠灯が腕を掴まれる寸前だった。


 掴まれるかどうかギリギリの所で相手の腕を掴んで悠灯に触れられるのを防ぐことが出来たけど、ここからどうしょうかな。


 ナンパする人に対しての個人的なイメージは自分がナンパしてた相手に恋人がいるのがわかってすぐ引くなら一流。すぐじゃなくても自分から引けるなら二流。そして引くどころが自己中心的な言動で逆ギレしてくるならド三流って感じだけど。


「誰だお前、邪魔だからどっか行けよ」


「俺たちは女の子と話してるんだから引っ込んでろよ」


 うーんこの害悪。やっぱり品性と知性、知性と理解力は釣り合わない?ていうかそもそも恋人って言ったんだから関係ないわけないでしょうに……何ナンパが正当な行為であるような態度してるんですかね。もしかして自己中の極みかな?


 こういう人は相手から面倒事を持ってくるから関わらないようにしよう。話が通じない人は逃げるか暴力に出るかしか対応の選択肢がない。さすがに授業が始まる初日から暴力沙汰はねぇ。


「2人ともご飯食べよう。早くしないと授業に遅れそう」


「うん。あと食堂で食べるのは初めてだから何があるか楽しみだね」


「そうですね。それに初日から遅刻するのはどうかと思いますし。あとお腹すきました」


 2人ともOKみたいだし早速料理を貰う列に並ぼう。何よりあの人たちの相手してるとストレス溜まりそうだし。


「それじゃあ並ぼうか。それにしても、これだけ人が多いと並んでる間に何食べるか決めといた方がスムーズに行けて良さそうだね」


「決めた、私うどんにする」


 早いな。それにしてもうどんか。パンがあるから小麦があるのはほぼ確定だけどこの世界うどんもあるのか。

 あ・・・・・・メニュー表よく見たら下の方にウドゥンって書いてあった。隣に書いてあるイメージ絵みたいなやつの見た目はかけうどんっぽい。もしかしたら晴空以外の日本人が何人かいた可能性があるな。


 そして僕はパン、コーンスープ、ベーコンエッグ、小鉢のサラダがセットになってる日替わり朝食セットのAにしよう。ネロとメリアさんは決まったかな?


「私はステーキとコンソメスープ、カレイのムニエルとコヒーにします」


 おぅ、朝からステーキか。しかも肉と魚を両方とは、朝からよく食べれるな。最後に頼んだコヒーはコーヒーみたいな味と匂いの黒い液体。確かネロってミルクと砂糖多めじゃないと飲めないんじゃなかったけ?大丈夫なのかね。


「私は日替わり朝食のBセットとコヒーにしますね」


 メリアさんが頼んだのはAセットのベーコンエッグがスクランブルエッグとハムに、コーンスープがコンソメスープに変わった日替わり朝食セットのB。


 全員がそれぞれ自分が頼むものを決めて順番に受け取って行った。最初に受け取った悠灯が4人席を確保してくれてたおかげで受けとったらそのまま食べることが出来た。


 僕とメリアさんはほとんど同じもの、悠灯はうどん1杯だからまだわかるけどネロが僕達と同じくらいの時間であの量を食べ切れるのは速度がおかしい。







 朝食を済ませて教室に着いた。既に何人か教室の中にいたようで悠灯とネロは女子で固まって話してる。担任が来るまで少し寝てようかな。





「「おはようございます!」」


「よぉ、おはよおさん」


 あぁ……来たか。それじゃあ起きないとなぁ。


「よし、全員揃ってるな。体調崩してるやつはいないか?・・・・・・いないな」


「それじゃあ今日は昨日言ったように係決めをやるぞ。今から前に各委員会の名前を書いていくからそれを見て優先度順に3つくらい決めておけ」


 朝礼みたいなのが終わった後は昨日言ってた係決めの時間だ。委員会ってことは中学高校でやった専門部決めみたいな感じか?


 とりあえず各委員会の説明を加えて前に書いてある委員会を上げていくと、


・学園の統率を行う統率委員。


・学園の風紀を守る風紀委員。


・学生の体調等の管理をする保健委員。


・学園で飼育している生物の世話を行う飼育委員。


・学園で管理している植物の栽培を行う栽培委員。


・学園の生活環境の向上を目的とした生活委員。


・学園全体の美化を行う美化委員。


・学園で管理している書籍の保管・貸出を行う図書委員。


・学園内の掲示物等の作成や管理をを行う書記委員。


・学園で行われる報道関係を一手に引き受ける報道委員。


・学園内の情報を校内新聞として発表する新聞情報委員。


・学生の学力向上を目的とする学習委員。


・各上位役職決定のための選挙を行う選挙管理委員。


・学園で行われる行事の運営を行う文化委員。


の計14個。さらに各専門委員は月一の委員会ごとの定例会と各学期1回の全体会(生徒会も出る)に出る必要がある上その中で委員長またはそれに準ずる役職に着いた場合には年1回の生徒総会で委員会代表として発言しないといけないらしい。定例会と全体会はまぁいい。けど代表にはなりたくないな。


「決定したやつから名前とその下に優先度順位を書いていけよ」


 まず統率委員、風紀委員、学習委員は確実に無し。それ以外で3つ選ぶとなると生活委員、図書委員、新聞情報委員かな。新聞委員と似てそうな報道委員は説明を聞いた感じ放送部系統っぽいから新聞委員にする。優先順位は上から生活、新聞、図書で決まり。早速書いてこよう。






 クラスメイトそれぞれ全員が希望する係の名前が出揃ったことで各々がこれから担当になる係が決定した。あんまり第一希望が被ってなかったら簡単に決まってよかった。そして決まった係は悠灯が栽培委員でネロが学習委員。

 僕が最初から選択肢に入れるのを除外してた学習委員以外の残り二つはそれぞれ、統率委員がジーク、風紀委員がオウカ君になった。この2つはこの2人が1番適正高いと思うからこれが最適解だったと思うよ。



 さて、初日のメインイベントとも言える係決めが終わって今からあるのは基礎科目の座学。

 この学園では卒業まで言語学、数学、地歴政治、魔法理論、身体制御技能、戦術学、指揮技能の7つを基礎科目として勉強し、2年次からは魔導工学科、純魔法科、魔道具科、戦略科、冒険科、騎士科、貴族科という7つの選択科目その中から最低1つ、最高7つを勉強することになる。


 今日この後ある座学は、地歴政治、言語学、戦術学の3つ。言語学は異世界特典の言語理解スキルがあるおかげでかなり楽。

 言語理解は日本語を異世界語に、異世界語を自分が理解出来る地球の言語に変換する他に、日本語を話す感覚で他言語を話すことや他の言語の発音のままで聞いている相手にとっては自分の母国語のように認識させることも出来る。つまり言語学は僕にとって余裕。


 今日の地歴政治は各種族の国と一般人立ち入り禁止区域について勉強した。立ち入り禁止区域の方は邪神大戦の決戦場とか亡国の廃墟とか明らかに怨念とか溜まってそうな場所だから覚えやすい。

 3時間目の戦術学は騎士団、魔導師団で使われるような難しい戦術ではなく戦術という分野の概要といくつかの基礎的な専門用語の解説だけだった。


 係決め、地歴政治、言語学、戦術学の4つが終わって放課になった。1年目の最初の何日かは午前中だけで授業が終わるらしい。さて、このあとは何をしようか。お昼を食べに行ってその後都市の雑貨屋でも見るか、それとも学校内の施設を見て回ったりするか。


 一応明日の時間割は出てるからその予習もあり……かな?いや、明日は身体測定、座学2時間、体育1時間だから特に準備することもないか。体育用の服もこの学校は制服が無駄にハイスペックだから体育の時も制服のままでいいし。

 とりあえず悠灯達と話してこのあとどうするか決めるか。



「真緒くん真緒くん、このあとどうする?」


 そんな風に考えてると早速悠灯が僕の席にやってきた。そしてその後ろからはネロも来てるのが見える。


 あ、なんかネロに話しかけてる人がいる。あれは確か同じクラスの・・・・・・キールヴァン、だったかな。何を話してるのかは分からないけど早く話を終わらせて欲しい。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇



「ネロ様、この後雑貨屋に行ってからカフェに行きませんか?」


 しつこいですね。私はマオさん達と帰るつもりだったのに突然話しかけてきたと思ったら何度も断ってるのに2人でどこか行かないかってしつこく聞いてくる。

 確かに彼は一時期私の婚約者候補と周りが言ってた人の中に入ってた気がしますけど私にとって婚約者はマオさん1人だけです。なので今はマオさん以外と必要以上に距離を縮めるつもりはありません。


「私既に先約があるのでお断りします」


「その先約って婚約者の私より優先する必要があるものなんですか?」


 ここまで来ると正直言って気持ち悪いですね。そもそも正式に婚約していた訳でもないですし恋愛対象になるほど好意もありません。それなのにまるで自分が正当な婚約者であるかのように振る舞ってくるので私としては距離を置いて会いたくないタイプです。

 そもそも相手からちゃんと好意を伝えられたこともありません。それなのにまるで自分が好意を向けられること、婚約者であることが当然という感じなのでもはや好意より嫌悪の方が強いです。


「ネロさ━━━━「ハイハイそこまでだよ」━━━━誰だッ!今私はネロ様とお話しているんだぞ。平民如きが口を挟むな!!」


 ふぇ?私が無言でいると彼が私の手を掴もうと腕を伸ばしてきました。ですがその寸前にマオさんがその腕を掴んで止めてくれました。

 ・・・・・・彼が何か言っていますがマオさん達の方に移動してマオさんと悠灯さんの間に行きます。彼はまだ何か言ってますが正直聞くに耐えないことなので意識から出来るだけ除外しておきましょう。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 少し近づいてみたら何言ってるか聞こえてきたけど、あのさぁ……この人は何自分を婚約者とか言ってるんだろうね?


 は?何で普通にネロの手を掴もうとしてるんだ?それを防いだら喚き出すし。本人の能力は高くても人格が害悪でしかないな。まぁでも最初は言葉で対応しないとね。


「平民如きって言いましたけどこの学園は実力主義でここにいる間は身分の差を気にしないんじゃありませんでした?

身分でしか自分を誇示出来ないなら今からでも遅くないので貴族だけが通う学園に途中編入したらどうですか?」


「き、貴様ァ、私は侯爵家だぞ!それを平民如きが━━━━━」


 あぁ、すごいテンプレ噛ませ貴族っぽい。特に人の話を聞かずに自分の親が持つ権力を自慢するあたりめちゃくちゃそれっぽい。しかもこいつ自己紹介の時に次男って言ってなかったっけ?長男ならまだしも次男でこれって……よっぽど長男が優秀なのかそれとも長男もアレなのか。


 一応侯爵なんて貴族の中で上から2番目か3番目の位を与えられてるんだからせめて親とその周辺くらいは優秀だと思いたい……


 そう思っていると後ろにいたネロがチラッと顔を出してすぐまた隠れて僕の背中に頭を押し付けてきた。うん、可愛い。そして1人婚約者ヅラしてる奴がまだ喚いてるけど無視して帰ろうか。こっちから関わるのも面倒くさいし。



「ネロ、悠灯、行こ」


「うん。ネロちゃん、あんまり気にしなくていいと思うよ」


「はい……婚約者なんて私は知らなかったんですけど……」


 ネロが知らなかった?それについて聞くとそもそも両者合意の上での婚約どころか相手側がいつの間にか勝手に言ってたことらしい。本当に元婚約者だったならちょっとは申し訳ないかな?って思ったけどそんなことは無かった。

 しかも相手から直接言葉で好意を伝えられたことも婚約者だからってことでそれ相応のことも無いみたい。まさか自分が婚約者なのは当然だとでも?勝手に思い込んでそれが当然だと思ってる奴に関わるのはストレスでしかない。


「真緒くんどこに行くか決まったの?」


「ん?あぁ、僕が行きたいところなんだけど本屋に行きたいんだよね」


「あっ、本屋なら私も行きたいです。私が読んでいた本の新作が出てるかもしれないので」


「うん私もいいよー。それじゃ行こっ━━━━━「あーッ!!やっっっと見つけた!!」う……え??」







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ