霞
最近全く書いてませんでした!!すみません!!
えっと、今回は…Twitterの診断メーカーでお題もらったものです
「精一杯背伸びをした」で書き始め、「忘れたままでいてください」で終わりです
文字数は840字以上だった為、普通にオーバーしました←
精一杯背伸びをした、少しでも大人びている彼女に追いつくために…。
目を覚ますと、何故か原っぱのど真ん中だった。
(あれ…?どうして私ここに居るんだっけ…?)
そう思った時瞬間、後頭部に衝撃を受けた
「痛ったぁ…」
こんな事をするのは彼女しか居ない、夏の青々と茂った野山を連想させるような明るい緑髪の髪、そして…全てを見透かしているかのような大きな黒い瞳。
私の唯一無二の親友であり、幼馴染みの霞恋。
愛らしい八重歯を覗かせながら彼女は…
「あはは、ごめんね?幽香、こんな所で熟睡してたからさー…起こしてあげようかと」
「だからって後頭部をそれで殴ることないじゃん…」
「いやぁ、だってその辺にあったもん…木の棒」
そう、彼女は…木の棒で殴ってきたのだ!!たんこぶ出来てて、正直めっちゃ痛い!!
ムスッとした表情の私に、彼女は…
「ごめん…後で何か奢るから許して?」
その言葉、これまでで一体何度聞いた事か…
「今日という今日はもう許さない!!大体何回目だと思ってるの?!霞恋??」
あっ、しまった…そう思った時には時既に遅く…
「うっ…ぐす…ごめっ…なさ…。わたっ、私…そんっ、な…つもりじゃ…。」
瞳に涙をいっぱいに浮かべ、泣くのをこらえようとしている様子を見て私は、
「えっ、あっ…ごめん、言い過ぎた…。」
ただそれだけしか言えなかった。それに対し彼女は
「別にいいよ…だって、嘘泣きだもん」
とさっきまで泣いていたのが嘘のように、にこやかな笑顔でそう言われた。私の声にならない怒りが原っぱに響き渡った…。
数時間後、どうやって帰り着いたのかわからないが…無事に帰宅していた。服装も霞恋と居た時と違い…可愛らしい水玉のパジャマ姿になっていた。ふと、家族と話をしようと部屋のドアノブに手を伸ばしかけて…気付く、
「あれ?そういえば…私一人暮らしじゃなかったっけ?」
そう、私は幼い頃両親と死別してから一人暮らしのはずだ…なのに何故、話をしようなどと思ったのか…?
(きっと、霞恋から後頭部を殴られたせいで記憶が飛んだのかもしれないな…。)
まだ少し痛む後頭部を擦りながら私は、毛布に潜り込んだ。今日、霞恋とはしゃいだからか…急速に眠気が襲ってくる。眠気と戦いながら、私は…
(明日…には、思い出せるよ…ね?そういえば…今日は平日だったけど…学校行かなくても良かったの?それに、私…幼馴染なんて居たっけ…?)
薄れていく意識の中、無意識にそう考えていた…。
――――――――――――――――
「彼女、今日も無事に眠りについたね」
私の横で座っている私が呟く。
「そうね…ねぇ、木の棒であの子の後頭部を殴る必要あったかしら?」
「んー…無かったかもしれないし、あったかもしれない…だって、彼女思い出しそうだったから。」
それを聞いて、私は私に再度問いかける。
「思い出した方があの子は幸せになれるのかもしれないのに?」
私はおかしそうに笑った。私と同じ顔、同じ表情で…そして、
「思い出した方があの子は幸せになれる?それはないよ…だって私が彼女の全てを奪ったんだよ?」
そう、私の言ってる通りだ…私は全て奪った…。黙っている私に私が問う。
「幽香の儚くも美しい魂に惹かれたのは誰?それを手に入れたいが為に彼女の全てを奪った最低な精霊は誰だったかな?私たちでしょ?」
私の問いに答えられないままでいると…答えなど期待していなかったとでもいうように、私はただ…幽香の顔を愛おしそうに眺めていた。
私は誰に言うでもなく…
「ごめんね…貴女の全てを奪ってしまって…。どうかこの哀れな罪人の犯した罪を、忘れたままでいてください」
幽香は、精霊が恋してしまったことにより事故に会い…両親と死別、その時記憶全て無くしてしまい…名も失ってたので精霊が名付けました。
その後、精霊が霞恋として幽香の幼馴染を演じ…終わらない日常を繰り返してるって感じです
ちなみに、幽香の本当の名前は…美香です(今考えた)
そのままの名前だとすぐに思い出してしまうので、幽霊から取って幽香と名付けました
精霊は、霞で幻の日常を見せていて…叶わない恋をしているので霞恋です(適当)
最後まで読んで下さりありがとうございました!!