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Elements  作者: まそほ
星の願い編
77/81

アストラルマジック

冷たさで満ちた世界。銀色の天は、醜い己の姿を写し出す。生命に蝕まれ、そして蝕む、己の身体を、ありのままに。

そこに、たった一筋だけ射し込む光があった。

とても優しいその光に心を惹かれ、掴もうと手を伸ばした。

届かないと思ったその手は、延ばされた光によって、温かく包まれる。この光は確か─。


「─っ!!」

突然の覚醒に、まともに脳が反応するまで少し時間がかかった。

どうやら水の中ではないようだ。ならば一体?

もしかして、夢を無理矢理塗り替えて、そこに逃げ込んだのか。

⋯いや、違うようだ。ハッキリしてきた意識の中で、視界の中に一人の少女を捉えた。

黄色の髪には、水が滴っている。その情報だけで、口を開く十分な理由があった。

「エルシー、あなた⋯」

言葉を詰まらせる。この事態を招いたのは自分である。

自分のために、彼女は、水の中へと飛び込んたのだ。溶けにくいとはいえ、多少のダメージはあるはずだ。

「ごめんなさい⋯」

「言っておきますが」

いつもの通り、棘のある口調。

「今回ばかりは咎められません。あなたが自分から離れた訳ではありませんから」

それより、と、何かを言わす間もなく続ける。

「犯人は暴かれました。あとは引っ捕らえて目的を聞き出すだけです」

「でも、エルシー⋯⋯」

「さすがに無理をするつもりはありませんよ。ただ、私たちの任務はこの事件の解決。Elementsとして引き受けた以上、そう易々と引き下がる訳には⋯」

「そういう事だったのね」

声の主は、あの時の少女。振り返り、その姿を確認する。

リードグレイの髪を大きな星型の髪留めでおさげにし、瞳は星の瞬く夜空のように透き通っている。白いローブの下には暗い青色のドレスが見える。

「何故こんな所にいて普通にいられるかと思ったけれど」

スイジーは立ち上がって身構える。

「あなた達は、私の望みを奪いに来たのね!」

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